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欠伸

作者: タマネギ

ダンスの練習に

明け暮れているから

久し振りに一緒に

食べて泊まった。


荷物を乗せて、

送ってゆくところ。

練習場の側の部屋まで。

また忙しいらしい。


玉葱を持ち帰るという。

吊るしていたものから、

袋に入れておいた。

節約のための自炊用。


ダンスのことは

わからないけれど、

懸命に練習して、

何かを目指している。


そのことはわかる。

そのことは羨ましい。

どこまでできるのか。

とことん踊ってほしい。


子供だとはもう

思えなくなった。

いつも忙しい、

いつも考えている。


いつも悩んでいる。

いつも夢中な人。

いつも不思議な人。

一人の知っている人。


広い世界の中で、

何かの縁で知り合った。

人は感じることも、

感じぬこともそれぞれ。


この世に生まれて

色んな気持ちになって、

それを良しと感じて

くれればいいけれど。


車の中、ラインで

何を話しているのか。

時々、誰それが

どうしたと笑い出す。


何のことかは、

わかるはずもなく、

楽しそうやねと、

夜の国道を走り続けた。


自分もそうだったか。

若いときの可笑しさ。

出来事を愉快にできる、

その力には敵わない。


小さい頃から、

学校にはほとんど

行かなかった。

行かなくても卒業して。


いつのまにか大学に

入っていた。

あまり覚えていない。

どこをどう潜ったのか。


ダンスとかバレエとか、

それだけは続くらしい。

怪我には気をつけて。

それだけが口に出てしまう。


コンビニに寄るとかで、

少し行き過ぎた。

明日のパンを買うとか。

運転席で待つ間、欠伸が出た。

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