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0.出逢い

「すぐるはチビだからリレーにでもでてろ。」

「それな。邪魔だからさ。」

俺は、小学4年生の時、同級生の男子から笑われて

そんなことを言われた。

「いや、サッカーは俺、得意だし、、。」

「ンなことどうでもいいんだよ!」

「そんなにサッカーやりたいんだったら、当日までに身長を俺達ぐらいになりな!まぁ、来週までに10センチ伸ばすのは無理だと思うけどな!」


結局、俺は誰もやりたくないリレーをやった。

身長のせいで笑われて、馬鹿にされて、俺は、

悔しかった、、、


それから、6年と数ヶ月経って、高校二年生になった、、、


「よっ、おはよう!傑!」

「、、、あぁ、おはよう。マサ。」

「どうした、考え事か?」

「いや、特に何も考えてねぇよ。」

「あっそ。まぁ、小学校の時から傑はボ〜っとしてるからな。」


こいつは、間宮 政信っていう奴で、『アノ事』の1ヶ月後くらいに転校して来た奴だ。同級生から、関わらないように言われたと思うが、根気よく俺に話しかけてきた。そっから、高校まで親友だ。


「ってか、今日1年生が入ってくるんだぜ!

高校になって初めての後輩かぁ〜、より青春が味わえると思ったら、興奮してきたぜ!」

「何を興奮してんのさ。そんな、ラノベや漫画みたいな展開はないからな。」

「ンな夢のないこと言うなよな!傑、俺はな、、」

「俺は、、、?」


「青春王に俺はなる!!!」


「なぁ、入学式って何時だっけ?」

「イヤイヤイヤ、無視すんなよ!ちなみに入学式は10時からだぞ!」


キーンコーンカーンコーン、、


「ほーら、体育館に行くぞー。」


担任の塚田先生は、20代の男教師なのに熱さも、フレッシュさもない声でみんなに呼びかけた。


「桐ヶ谷は、生徒会として先頭で行ってくれ。」

「分かりました。」


「傑は、大変だなぁー。」

「他人事みたいに言いやがって、、まぁ他人事なんだけどさ、、。」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「………では、これより、第50回入学式を開式致します。」


「ふぁ、寝みー、、、。そういえば、去年の新入生代表の言葉?っていうの傑が言ったよな。」

「あぁ、そうだったな、、。」


自分でも言うのはなんだが、去年俺は、この進学校、風見学園に首席で合格した。首席は入学式で、新入生代表の言葉を言わなければいけないから、仕方なくやったのだ。


「今年はどんな奴なんだろ?」

「ほら、ちょうど新入生の言葉だぞ。」


「新入生代表、涼宮 美桜さん。」


「はい!」


その時、綺麗で大人びた声がこの風見学園の体育館を響いた、、、。コツコツと、靴を鳴らしながらスラッとした脚が制服のスカートからのびていた。凛とした顔立ちをしていて、この体育館中の男子が健全ならば、全員目を張る筈だ。その姿は、《優等生》の3文字がよく似合いそうだった。


「うわぁ〜。めっちゃ綺麗な子だな………。でもなぁ〜、身長めっちゃデカいな。顔はタイプだけど、俺より背が高いのはタイプじゃないわ。」


と、コイツは評論家気取りでいってるが、


「ハイハイ。ていうか、そもそもマサがあの子と関わることは無いでしょ。」

「ハハハッ。そうだな。」


この時は思わなかった、、、俺があの子『涼宮 美桜』と深く関わるとは、、、、。





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