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1/250,000  作者: y
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Begining of Our class

 校長やPTAのありきたりな挨拶、校歌などを無事に終え、始業式は終わりを迎えた。

 教室に戻った僕たち三組は、初めての自分の座席と初めてのクラスメイトのためか、話し声が多く少しばかりざわざわしている。僕も周りの空気にあわせようと思い、近くの席の人に話しかけようと周囲を見渡す。僕の目は隣の席の女子生徒に留まった。始業式の時、隣で緊張していたあの子だ。短いとも長いとも言えない髪形で、派手でなく整った感じの容姿からか、可愛らしさと美しさのちょうど真ん中のような印象だった。たぶん気がつかないうちに、ずいぶん長く彼女を見つめていたのだろう。彼女と目が合い話しかけてきた。

「よろしくね。」

想像していたよりはるかに優しい口調だったので、僕は数秒、いや少なくとも十五秒は固まっていたと思う。はっとして、すぐに

「こちらこそ。」と短く返事をした。

「始業式も隣だったよね?」彼女が明るく尋ねる。

「そうだったね。分かってたの?」僕を覚えていてくれた事に驚いた。

「うん。緊張してそうだなぁって思ってた。まあ、私もなんだけどね。」少し話して緊張がほぐれたかのように軽く微笑んでいる。自分の緊張がばれていた事に、感じたが今は恥ずかしがっている場合じゃない。

「緊張してるの分かっちゃったかー。隠してるつもりだったんだけどな。」緊張していたのは事実なのであっさり認めておく。

「えーーーーー!!!全然隠せてなかったよ!!」僕の努力をはっきりと否定し彼女は陽気に笑った。

「マジか。練習しないとダメだね。」そう言って二人で笑っているころ、ようやく担任らしき教師が騒がしさの残る教室に入ってきた。







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