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軍事国家誕生への最初の第一歩 1

修平が逃げた翌朝、クラス全員が大騒ぎとなって修平を探し始めた。しかし、森木達が宮橋さん達に修平は獣に食われて死んだと嘘を伝えた。森木達不良グループ以外は悲しみに包まれたが、悲しんでいる時間もなく、その日も生きるために食料の調達や探索を再開した。










俺が目を覚ますと、石で作られた部屋の中にいた。一瞬驚いたものの直ぐに昨晩の事を思い出した。


早速俺は改革に取り掛かった。取りあえず、砦の警備兵200名分のKar98k小銃とナチス・ドイツ時代の軍服として有名なM36野戦服を200着、そして、ドイツ軍のヘルメットとして有名なシュタールヘルムを190個、指揮官用にドイツ軍制帽を10個召喚した。そして、自分用にドイツ国防軍の将官用野戦服と制帽を召喚して、着替えた。


幸いなことに召喚した兵士はどの兵器も普通に扱えるため、剣や槍から装備を銃に変更しても何の問題もない。


召喚を終えると俺は警備兵全員を招集した。砦の中にある大広間に全警備兵が集まったのを確認する。こうして改めて見てみると警備兵の男女比は半分ずつと言ったところだった。


「昨晩は砦の警備ご苦労様。今日からは私が用意した軍服・ヘルメットとこの銃を使って警備を行ってくれ。警備兵の中でも指揮官級の人はこっちに来てください。」


俺がそう言うと、警備兵達は次々と軍服とヘルメット、銃を取り、次々と着替えていく。



そして、8人の警備兵が俺のところに来る。俺は慌ててヘルメットを2つ召喚した。


「君達が指揮官級の人達だね?」


そう言うと、黒髪でメガネをかけたスタイルの良い女性兵士が前に出てきた。


「その通りです閣下。私達がこの砦の警備部隊の指揮官です。」


「そうなんだね。君の名前は?」


「失礼しました。私の名前は宗像千歳と言います閣下。」


「そうなんだ。よろしく。」


その後、他の指揮官級兵士の名前も聞き終えると全員に制帽を配った。

配り終えると俺は砦の城壁の四方にブローニングM2重機関銃を12丁弾薬とセットで召喚して、兵士たちに設置させた。


それが終わると、新たにドイツ軍装備の工兵を100名召喚して、森を伐採し始めた。


周辺の伐採が終わると、工兵に簡易兵舎の設置を命じた。


日が暮れる前には何とか簡易兵舎の建設が終わり、工兵達は兵舎で休ませることにした





翌朝、俺は工兵達に簡易兵舎の増設を命じる一方でSd Kfz 222装甲偵察車を6両とドイツ軍装備の兵士60名を追加召喚して、周辺の探索を開始させた。だが、俺が逃げてきた方角は一切探索しないように命令した。


探索してわかった事は砦の近くには廃屋だらけの集落があり、周囲には死体があったことと、剣や槍を持った武装集団が居たことがわかった。











~偵察隊が集落を発見する前日~


俺達は他のクラスの人が食料を探している中、森の探索を始めた。森木の手には、ついこの間、探索で拾った剣を持っていた。


「おい、正海。集落みたいのが見えるぞ!!」


先に移動していた田島が俺に向かってがそう叫んだ。俺達は全速力で集落に向かうが、そこにあった建物は焼け落ちており、あちこちに焼死体が散乱していた。


それを見た不良グループの連中は吐いた。まさか、異世界に来て人生初の死体を見るとは思っていなかった。だが、森木達はそれに耐えながら建物を探索していった。すると、倉庫の様な建物の中に槍や剣、弓矢に盾・鎧、食料などが入っていた。それを俺達は自分達の拠点に持ち帰った。


拠点に帰り、宮橋委員長に俺達が見たことをすべて話した。


「だから、身を守るためにも武器が必要なんだよ!!」


俺がそう言うと、周りの連中は黙り込んだ。俺達が力を付けるのが嫌なんだろう。


「それなら、仕方ないよね。森木君一人でみんなを守れるわけないし、佐々木君の事もあったから・・・」


宮橋委員長はホントチョロくて助かる。そう思いながら委員長が許可してくれたから堂々と俺達は武器を装備することが出来た。


翌日、再び俺達は昨日行った集落に向かった。すると、そこには4人の子供が居た。俺達は驚いた。なぜなら、4人の子供の内2人には耳や尻尾が生えていたからだ。アニメ映画でしか見たこと無い様な獣人がそこには居た。俺達が異世界に来たと改めて実感していたが、その子供の放った一言で俺達は現実に引き戻される。


「お前たちが盗賊だな、警備隊に言いつけてやる!!」


そう、1人の子供に言われた。


「俺達は盗賊じゃねぇ!!」


俺はそう子供に怒鳴った。


「嘘付け、その剣や槍はこの村の物だぞ!!」


そう、子供に言い返された。


すると、別の子供が俺に石を投げてきた。それにブチ切れた俺は気づいた時には剣で石を投げていた子供を斬り殺していた。


「おい、正海!!それは、いくら何でもやりすぎだろ!!」


田島たちが俺を止めようとしてきた。


「うるせぇ!!警備隊なんかに連絡されたら、俺達が殺されるんだぞ!!」


何の確証もなかったがあのガキ共が警備隊に俺達の事を盗賊と伝えれば、間違いなく俺達は殺され、委員長達も捕まるかもしれない。田島たちもそれがわかったのか、武器を構えて子供を追いかけ始めた。


残り3人のガキが建物に立て籠もったため、その建物の扉を無理やり壊して中に入り建物の中に居た子供2人を殺したが、残り1人が見つからず、あっせていると集落の外から物音がしたため、建物を飛び出すと、俺が親父に昔無理やり見せられた戦争映画に出てくるような装甲車が森の奥の方に居た。その周囲には10人くらいの人間がいて、こちらを確認すると森の奥の方に消えていった。


「なんかヤバそうだから、逃げようぜ!!」


大島の奴がそう言った。


そして、俺達は拠点に向かって逃げ帰った。


剣や盾に付いた血は拠点の近くにいる川で洗い流した。


「いいか、お前達。この事は秘密だ。もししゃべったら殺すからな。」


そう、脅しをかけて何食わぬ顔をしてクラスの連中の前に現れた。

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