第三 異世界だー(棒)
前回ガラケーの方から読みづらいとのコメントをいただきました。
今後も読みづらい事が有ると思いますがよろしくお願いします。
書いてて思った、医者めっさ黒い。
バンッ!!
「生まれたのか!!」
「静かにせんかい。病院じゃぞここは。」
「す、すまん。で、生まれたのか?」
「うむ、産まれたのは産まれたのじゃが…その…な…」
「なんなんだ。早く言え。まさか妻に何かあったのか!!」
「いや、母体は無事じゃよ。」
「なら子供か!!」
「いや、子供もとりあえずは無事なんじゃが…」
「だったらなんなんだ。早く教えてくれ、先生!!」
「はぁ…仕方ないの、いいか落ち着いて聞くんじゃよ。」
「わかった。落ち着いた。だから早く!」
「あんまり落ち着いて無い気がするんじゃが…まあいいわい、子供は双子じゃが…」
「双子は珍しいがそこまで教え難くは無いだろう。」
「兄の方が両の足が産まれたときから無いんじゃ。」
「な!!そんな、私の子供が完璧でないはずがない。」
「だ、大丈夫かの?急にブツブツ言い出して。」
「そうだ…おい医者!!」
「なんじゃ。急に叫びおって。」
「いいか、俺に生まれた子供は一人だ。いいな一人だぞ。」
「今さら無理じゃ。母親がもう会っておる。」
「だったら、兄のオグマは病気にかかってる事にして、表に出すのは弟のアルフレットだけだ。」
「しかしの…そこまで言うのならわかった。そう言うことにしておこう。」
「すまんな、今回の料金はいつもより多目に出しておこう。」
「最近金欠での、倍は貰おうかの。」
「そ、それは足元を見すぎではないか?」
「なら、オグマ君は健康体になるだけじゃな。」
「わかった、出す、出すから。」
「最初からそう言えばいいんじゃ。」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
暗く狭い。そんな道を通ってきた。
終わったところで持ち上げられる。産まれたのだとわかった。
目を開けてみる…なんか水の中で見るよりもよりもぼやけた景色が見えた。
って、何で!?赤ん坊での転生って目が見えてたよね!なんでぼやけてるの?ハッまだ水の中にいるんしゃ…ないか。
※描写されてませんがさっきからずっと泣いています。
なんか…眠く…なっ…て…き…た…。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
眠ってしまった我が子らを眺めながら、さっきまで思っていたことをもう一度思う。生まれてきてくれたことは嬉しいが、この子は弟と違い、隠されてしまうのだと思う。ただ両の足がないというだけで。
この子はなに不自由なことなく、外の世界を知らずに暮らすのでしょう。されど外の世界に目を向けたとき、この子は苦労するのでしょう。
この子が自由を求め外に出るには、この家を出なければならないのだから。居るかも知れない神に産ませてくれたお礼を言いたくもあり、なぜ両足を作らなかったのかと、文句を言いたくもあります。でもやはり我が子らの人生に幸あらんことを。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
生まれてから5年がたち5歳になったオグマです。
生まれたときはビックリしました。周りがぼやけて見えたんですから。6ヶ月で少しぼやけて見える位になって1年たつ頃にははっきり見えるように成りました。
見えるようになってから驚いた事は足がない事ですかね。
確かに五体満足で、とは願ってませんが付けてくれても良かったのではと今でも思います。
少し前まで、犬や猫と一緒に遊んでいました。と言っても、走れないので大人しい犬と会話しているだけですが。確かにどんな言葉、とは言ったのですが、まさか動物も含むとは…。噂話も豊富で楽しい時間でした。
なぜ過去形なのかって?話せることがばれてしまったからです。
はじめの頃は、子供だからで済んでいたのですが、何年もやっていると不審に思われこの間、噂話を独り言で言ってしまいばれました。小説の主人公の様にいきなり本を読むとか、言葉を流暢に話すとか、怪しまれる行動は控えていたのに…失敗しました。
この世界は、魔法があったり、剣術があったりと、とっても異世界!!って感じです。変に常識が分かっているより、全く分からない方が面白い。と俺は思う。他は知らない。異論は認める。
この世界医療や学校などがそれなりに発達しています。
さらに双子は似てても、似てなくても縁起が良いとされています。が身体に産まれたときから障害が有ると不完全とされ場合によっては捨てられます。
差別的で不快に思う方も居るかも知れませんが、そこはこの小説の設定としてご容赦ください。