プロローグ
好きだよ。
君が好きでどうしようもないんだ。
俺、君のこと、大好きなんだ。
ずっとずっと、そばにいて。
俺が君を護るから。
だから、君は安心していいんだよ。
俺の隣で、笑顔で居てくれれば、それでいい。
そのためなら、俺は誰をどんなに傷つけても平気さ。
君の為なら、俺は悪魔に魂だって売る。
でも、そんなことする前に、君を傷つける周りの人間を消さないとね。
俺が、絶対に君を護ってあげるから。
好き好き好き好き好き好き好き好き好き。
この気持ちだけは誰にも負けない。
こんな姿だから、こんな性格だから、こんな醜い顔だから、
誰一人、私に気付いてはくれなかった。
どうして…私じゃ駄目なの?
どうして…そんな男がいいの?
私が女だから、君は振り向いてくれないの?
人々が認めてくれなくたっていい。
君を手に入れる為なら、私は、手を血で汚す覚悟だよ?
ねぇ、私を…見て?
遠くに居たって、君は私の物だよ。
ずーっと、ずーっと、見てるからね?
誰にも触れさせはしないよ。
君の「初めて」は全部、私がしてあげる。
どんなに嫌がったって、もう無駄。
君の体も心も全部、私の物なんだからね。
たとえ死んでも、君だけは…離さないよ。
お願い。
私以外の子と話したりしないで。
君は、私とだけ仲良くしてればいいの。
やめてよ、そんな男と笑い合わないで。
男なんて汚れた生き物なんだよ。
君は、私に「ずっと一緒だよ」って言ってくれたよね。
あの言葉が嘘だったなんて…言わせないよ?
消えろ消えろ、お前なんか死んでしまえ。
お前がいるせいで、こっちは死ぬほど苦しんでんだよ。
さっさと気づけよ。
お前の存在自体が、周りの人間を壊していくんだ。
返せよ、ウチの友達、返せよ。
いつも苦しんでるけど…大丈夫?
あたしの前では、本当の自分、さらけ出していいんだよ?
独りで抱え込まないで。何のために、幼なじみって居るの?
辛いことあったんだったら、話していいよ。
そして、思いっきり、泣けばいいの。
…でも、好きな人を奪ったことは、許さない。
俺、お前が好きだ。
ずっとずっと、好きだったんだ。
この気持ちは変わらない。
だから…だから…
お前が、そんな奴と結ばれるっていうなら、俺はそいつを殺す。
お前は、皆の物なんだ。
誰か一人が、独占していいはずがない。
だから、俺は…お前を遠くから見てるよ?
ねぇ、皆?
そろそろ、あたしを解放してよ。
でも、皆が狂っちゃったのは、あたしが存在してるから?
もう、あたしは、この世から消えた方がいいのかな?
そうしたら、皆、普通の人として、普通の幸せな人生、送れるよね?
心の弱い、あたしを許して―…陵。