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短編集【BL】  作者: 朝比奈 黎兎
旋律に酔いしれて
9/14

【下】

下書き書いてあるのでサクサク投稿できてますが・・・


書きたいネタがあるようでないようで・・・・www

社会人ネタやりたいのに書いてるのは学園もの・・・

 

両想いだってわかってるけど(いや、だってあんなに毎日好きだ好きだって言われたら、おれだってそれくらいわかるよ)・・・でも、告白してもいいんだろうか・・・俺が。


 ちらりと啓吾の方を盗み見る。頬杖をついてカクテルに付属してあった真っ赤なサクランボをくるくる弄んでる。ふんわりと笑みを浮かべたその顔はモデルをしててもおかしくないくらい整っている。


俺、あの人とつり合う自信ないし・・・・。


「良輔ー。」

「は・・・はいっ・・・あっ・・・!!!!」


がしゃんと音がして、思わずしまったと思った。足元に砕け散ったグラスの破片がある。いきなり声をかけられて驚いたのがいけなかった。


「大丈夫?」

「は・・・はい。すみません、大きな音出して。いっつ・・・・。」


なんてことだ。慌てるとほんとろくなことがない。人差し指に破片が突き刺さって、そこから赤い血が染み出てきた。


「大丈夫じゃないよそれ。」

「え?ちょ・・・啓吾さん!!?は・・・入って来ちゃだめですよ。」


いつの間にか啓吾がカウンターの中に来ていた。そして、傍に腰をおとして破片を拾おうとする。良輔は無我夢中でそれを制止した。


「何やってるんですか!!」

「何って片付けようかなって。」

「だ・・・だめですよ!!貴方ピアニストでしょう!?手って大事なんでしょう?怪我したらもう弾けなくなっちゃうじゃないですか!!」

「いや・・・そこまでひどい怪我しないでしょ。」

「でも、だめです!!俺この手、好きだから。すごいなって思ってた。おんなじ手でも、俺じゃあんな音色弾けないし、そんなすごい手に傷なんかつけちゃだめです!!」


もう真剣で・・・なにを言ってるのかその自覚さえ今の良輔にはなかった。だから、はっと我に返った時、啓吾がにやっと笑ってた意味がわからなかった。


「へぇ、そんなこと思っててくれてたんだ?で?良輔が好きなのは俺の手・・・だけ?」

「え・・・・いや・・・それは・・・その・・・。って、早く片付けますから!!」


慌てて逃げようとしたけど、今回は逃げれなかった。啓吾に腕をつかまれ、そのまま引き寄せられたかと思ったら今度は頭の後ろをつかまれ、気がついたらキスされてた。いきなりで、苦しくて、訳わかんなくて、でもうれしくて。顔から蒸気が出るんじゃないかってくらい、熱くなった。


「くすっ・・・こんなことされてもなんで抵抗しないの?」

「~~~~~~~~~・・・・あーもう・・・・好きですよ。手も貴方も全部!!どうですか満足ですかっ・・・!!!?」


言っちゃった。半分涙目なんだけどな・・・。なんて思ってたら苦しいほど抱きしめられた。


「やっといってくれたねー。俺ずっと待ってたかいがあったよ。」

「ちょ・・・離してくださいよ・・・・。」

「やだ。俺も、良輔の手、好きだよ。」

「俺の手?なんでですか?俺啓吾さんみたいにすごくなんかないですよ?」

「そんなことないよ。あんなおいしいお酒いっぱい作れるし、手際いいし、白くてすべすべしてて綺麗だもん。」

「って・・・・なに触ってんですかぁ!!!!どさくさにまぎれて!!!」

「初ボディータッチ!!」

「セクハラ!!!」

「なんでそうなるのー!?手、触ってセクハラって、良輔お固すぎるよ。」

「はいはい、さ、どいてください。破片片付けちゃいますから。」

「ほーい。」


その日俺は、啓吾さんと帰った。え、なんかあったかって?それは内緒にしておきます。というか、言えると思います?



















~後日談~


マスターが病院から退院して来た。盲腸だってさ。


はじめまして、マスターです。って、出番ここだけなのね。というか、良輔君?君さっきから啓吾君の事見過ぎだよ。え?邪魔するなって?君いま仕事中だよね?


「良輔君、お仕事しましょうね?」

「あ・・・あとちょっとだけ・・・・・・。」

「良輔君?わがまま言ってると、今日はもう上がってもらおうかなぁ?」

「(びくっ)・・・はいやります。水割り作ります。」

「はいよろしい。」


そんなに仕事熱心になってくれるなら、二人の仲を認めるのも悪くないと思うわけなんですよねぇ。え、お前何さまだって?俺は、啓吾の従兄弟で、良輔君は俺の伯父さんの従兄弟のえーっと・・・まぁ遠い遠い親戚ってことで。って、あれ、良輔君どこ行ったのかなぁ?










えへへ・・・啓吾さんかっこいいやぁ。ここならマスターから死角になってるし。何より啓吾さん近いし。


「そんなに見つめられると照れちゃうなぁ。」

「啓吾さん、演奏に集中しなくていいんですか?」

「手が勝手に動くからね。」

「えっへへ・・・そう言うとこも好きです。」

「今そんなこと言うのはずるいなぁ・・・・・。」

「今だから言うんですよ。」


ピアノの影でそんな会話が繰り広げられていることをこの二人以外のだれも知らないのだった。


                          ~終~


最後はなんだあれ・・・。べたぼれじゃないか。


ピアノはやっぱりグランドピアノじゃないとね。マスターから隠れられないからねwww


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