プロローグ
俺の名前は三崎順平。
6歳ぐらいの時に両親が離婚してから、俺は母親と一緒に住んでいた。
けど、それから4年後の俺が10歳の時に、母親が病気で他界。
それ以来は、母親の知り合いで近所のおばさんとおじさんに引き取ってもらっている。
これまで通り、養育費も父親から送られている。
最初おばさんの家に行くことには流石に遠慮したが、おばさん達は暖かい目で、俺が家に来ることを歓迎してくれた。
まるで俺のことを本当の子供のように思ってくれている。
それと俺には魔法を使うことが全くできない。
けど父親は、魔法を使うことには天才だったらしい。
父親だけでなく、俺の一族は代々魔法を使う才能に関しては天才だったらしい。
軍や警察などの役所からも、多数スカウトがあることもしばしばだったらしく、俺の家柄を聞いただけで、そこら辺にいる人々でも驚くほどだったらしい。
けど、そんな一族で生まれた俺だが、生まれた時から魔法の才能がなく落ちこぼれだった。
幼い時は親戚からも期待されていたが、周りが俺に才能がないことがわかると、俺や母さんは周りから冷たい視線で見られた。
わからないし、聞いたこともないけど、両親が離婚した理由が俺のせいなんじゃないかとも思った。
けど俺の母さんは、俺がそんな話を持ち出しても「そんなことないよ。順のせいじゃないよ」と言って笑顔で笑ってくれた。
立派な家柄を元は持っていたのに、魔法に才能がないことで俺もひどく落ち込んでいた時期もあった。
けど、今の俺にはそんな思いを吹き飛ばしてくれる友達がいる。
そう俺には二人の親友がいる。