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愛の残響  作者: あぜるん
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71. ロザリア:生きるために、誰かが死ぬ!

今の私は、言葉では言い表せないほどルカを妬ましく思っている。

いっそ彼の代わりに、撃たれたのが私だったらよかったのに。

胸を撃たれたのが私ならよかった。

今、死と闘っているのが私ならよかった。

心を引き裂かれるような痛みの中で横たわっているのが、私であればよかった。


ルカは私の世界そのもの。

彼の心臓が止まれば、私の世界も止まる。

ルカの笑顔は、私の光。

もしもう二度とその笑顔を見られなければ、私は永遠に闇の中で生きることになる。

ルカのまなざしは、私の空気。

彼の目が閉じられたら、私は息ができなくなる。

ルカの手は、私の命の源。

その手が二度と私に触れなければ、私は消えてしまう。

ルカは私の呼吸。

彼が死ねば、私の息も止まる。


ジオルダーノとその部下たちは、全員死んでいた。

こちらの仲間で生き残れたのは、ほんの数人だけ。

ルカとダンテは重傷だった。

私たちは二人を病院へ運び、何時間にも及ぶ手術が行われたが、状況は変わらなかった。

医師は、二人とも極めて危険な状態だと言った。


ルカは胸を撃たれていた。

弾丸は心臓を傷つけ、緊急の心臓移植が必要だった。

ダンテは肺がズタズタで、こちらも即座に肺移植が必要だった。

ルカもダンテも、死は時間の問題だった。

二人とも今すぐ臓器移植が必要だったが、それは不可能だった。

こんな短時間で、心臓と肺の両方を用意することなどできなかった。


医師たちは、ただ待つしかなかった。

もし先にルカが亡くなれば、その肺をダンテに移植する。

もし先にダンテが亡くなれば、その心臓をルカに移植する――。


そのため、医師はルカとダンテを同じ部屋に入れていた。

どちらかが亡くなった瞬間に、もう一人の移植手術を始められるように。

ダンテは時々、短い時間だけ目を覚ましていた。


医師は私に病室に残ることを許さなかったが、私はルカを一人にはできなかった。

手術が終わってから、私は一歩も彼のそばを離れなかった。


「愛してる……あなたは私の息そのものよ。

あなたは私を銃弾から守ってくれた。でも、私の呼吸を奪った。

もしあなたが死ぬなら、私も長くは生きられない。

数日もしないうちに、私もあなたのもとへ行くわ。

あなたは私の心が鼓動する理由なの。あなたがいなければ、心臓は動かない……」


ロザリアは泣きながら、ルカの髪を撫でていた。


ルカは目の前で死と闘っていた。

とても弱々しく、私は何もできなかった。

ただ、愛する人が死に近づいていくのを見ているだけだった。


「今すぐ自分の心臓を取り出して、あなたにあげたい。

でも、あなたの方が先だった。

あなたは先に、自分の心を私に残してくれた。

今、私の中であなたの心が生きている……」


ロザリアはルカの腕に頭を預けた。


無力さほど残酷な感情はない。

そばにいるのに、何もできない。

ただ座って、待つことしかできなかった。


突然、腕が痺れ、胸が締めつけられ、息が苦しくなった。


「ロザリア! 大丈夫か!?」


椅子から床に倒れた私に、ロッコが駆け寄った。

ロッコはすぐに医師を呼び、私は別の部屋へ運ばれた。


「彼女はどうなんだ!?」

ロッコが焦った声で医師に尋ねた。


「心筋梗塞です。すぐに処置が必要です。外へ出てください」


医師は間に合う処置で心臓発作を止めた。

目を覚まさないよう、鎮静剤を打たれ、私は長い眠りに落ちていた。


「ルカ!!!」


目を覚ました瞬間、私はベッドから跳ね起きた。

もう遅かった。

私は廊下を走り、ルカの病室へ向かった。


「止まれ! 落ち着け……終わったんだ……」


部屋に飛び込もうとした私の腕を、ロッコがつかんで止めた。

すべてが終わっていた。


ドアが開き、看護師たちがストレッチャーを押して出てきた。

その上には、白いシーツに覆われた誰かが横たわっていた。

それがルカなのか、ダンテなのかは分からなかった。


私はこれほど自分を責めたことはなかった。

心の中で、「どうか、ルカじゃありませんように」という声が止まらなかった。

恐る恐る、ストレッチャーに近づいた。


「ごめんなさい……本当にごめんなさい。

あなたは、こんなことに遭う理由なんてなかった。

でも私は、やっとこの地獄から解放される。

これが私たちの最後。

私の時が来ても、もう会えない。

あなたは、とても美しい場所へ行く。

あなたのように、心の美しい人たちがいる場所へ。

私は別の場所へ行く……私のような人間がいる場所へ。

永遠に、さようなら……」


ロザリアは、遺体の上のシーツを静かにかけ直した。


「これを、君に残していた」

ロッコが小さな紙切れを差し出した。


「俺の心臓を、お前に託す。

大切にしてくれ。大事に生きてくれ」


ロザリアは、その文字を読んだ。


ダンテは時折、意識を取り戻していた。

目を覚ましたとき、すべてを理解していた。

医師たちは、ルカとダンテ、どちらかの死を待っていた。


だがダンテは、死神に選択を与えなかった。

ダンテは、自らの心臓を――ルカに捧げたのだった。



これは最終回ではありません。

最終話は数日以内に公開予定です。

物語を読んでくださり、本当にありがとうございます!


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