56. ルカ:ダンテの死!
俺はガブリエル・ジョルダーノが持っているすべてを、順番に奪っていった。
この件ではニコライ・イワノフが大きな助けになってくれていた。ジョルダーノの力の源となっている重要拠点を押さえる計画は、すべてロッコとマッテオと一緒に俺が立てたものだ。重要な倉庫への襲撃には、俺自身も必ず参加していた。
だが今回は倉庫ではなかった。
今回は、大型の貨物船を乗っ取る必要があった。武器は貨物船の機関室にあり、ジョルダーノの手に渡る前に確保しなければならなかった。ジョルダーノには敵が多い。貨物船の件が終わったあと、その犯行を彼の敵の一人になすりつけるつもりだった。誰の仕業かを信じ込ませるための偽の証拠まで、すでに用意してあった。
ロザリアの記憶が戻ってから、ダンテとはそのことについて一切話していなかった。二人とも、話したくなかったのだ。それでもダンテは以前と変わらず、俺を手伝い続けていた。
だが最近の仕事はあまりにも危険だった。何度もダンテに忠告した。もう俺について来るな、手伝うな、と。だがダンテはやめなかった。
部下たちが貨物船の件は片付けていた。作業が終われば、ロッコが確認に行くはずだった。だが部下から連絡が入り、ロッコと連絡が取れないと言われた。俺自身もロッコに繋がらなかった。返事を待っている時間はなかった。
俺はダンテと一緒に船へ向かった。
船の機関室に降りた瞬間、扉が自動的に閉まった。狭い通路に閉じ込められ、内部の温度が上がり始めた。
罠だった。船は自爆するようにプログラムされていたのだ。
次の瞬間、激しい爆発音が何度も響いた。俺たちがいた通路は箱のように激しく揺れ、天井から大量の金属片が降り注いだ。
俺とダンテは、その金属の中に挟まれて動けなくなった。中はどんどん熱くなり、息をするのも苦しくなっていった。
「ダンテ、大丈夫か!?」
俺は金属の隙間から叫んだ。
「俺は大丈夫だ。でも挟まって動けない……お前は?」
ダンテが答えた。
「俺も同じだ!」
俺は体の上に乗った金属をどかそうともがいていた。
二人とも動けなかったが、怪我はしていなかった。それでも内部の温度は上がり続け、数分後、俺たちは二人とも意識を失った。
目を覚ますと、自分の部屋だった。ベッドに横になっていて、ロザリアが隣に座り、ロッコがベッドの足元に立っていた。
「起きないで、あなた。もうすぐ医者が来るわ」
ロザリアが不安そうな声で言った。
ロッコは俺を病院には連れて行かなかった。船から救い出し、そのまま家に運んだのだ。怪我はほとんどなく、小さな擦り傷がいくつかあるだけだった。ロザリアは内出血を心配し、医者を呼んでいた。
「ダンテはどこだ!?」
俺はベッドから起き上がった。
「申し訳ありません、ボス……ダンテは助けられませんでした」
ロッコが重い口調で告げた。
「ダンテは……死んだのか!?」
俺は言葉を失った。
「俺ともう一人だけで行きました。あなたは金属の中から助け出しましたが、ダンテはすでに……息をしていませんでした。本当に申し訳ありません」
ロッコは悲しそうに説明した。
俺はロッコを長年知っている。だから、彼が嘘をついている時はすぐに分かった。
ロッコは嘘をついていた。
「殺すぞ! 本当のことを言え! ダンテに何をした!」
俺はロッコの襟を掴んで怒鳴った。
「すべて話しました、ボス」
ロッコは冷たい表情で答えた。
「ロッコ!」
俺は彼の腰から銃を奪い、頭に突きつけた。
「ダンテに何があった! 最後のチャンスだ!」
怒りで頭が真っ白だった。
「……分かりました。話します」
ロッコはもう隠せないと悟った。
「あなたより先に、俺は罠にかけられていました。逃げ出してすぐ船に向かい、部下と一緒にあなたを見つけて救出しました……ダンテは金属の中で意識を失って倒れていました……俺は、わざと助けませんでした。あそこに置いてきたんです」
「わざと……助けなかっただと!?」
俺は自分を抑えられなかった。
なぜロッコがそんなことをしたのか、理解できなかった。驚きと怒りが同時に込み上げてきた。俺の怒鳴り声に子どもたちが怯え、エリオとジョヴァンニが泣き出した。
俺はロッコを引きずるようにして外へ連れ出した。怒りを抑えられなかった。ダンテが死んだなんて信じられなかった。ダンテは俺のせいで死んだのだ。
前庭に出ると、俺はロッコを殴りつけた。ロッコは膝をついて倒れた。
「なぜ、そんなことをした!」
俺は理解できなかった。
「あなたを守るためです、ボス……以前の銃撃戦で、ダンテはあなたに銃を向けました」
ロッコはついに理由を明かした。
確かに最近のダンテはおかしかった。正気を失っているようだった。
それでも、ダンテが死ぬべきだったはずがない。
「最後の祈りをしろ、ロッコ」
俺は決意を込めて銃をロッコの頭に向けた。
ロッコの気持ちは分かっていた。俺を守るためだったのだ。だが、そんな決断を下す権利は彼にはなかった。ただ俺に話すべきだった。
またしても、大切な人を失った。俺は何もできなかった。
本当に撃つつもりだった。引き金を引こうとした、その瞬間――ロザリアが俺を止めた。
「ルカ、銃を下ろして!」
ロザリアはロッコの前に立った。
「友達をもう一人失っても、何も良くならないわ」
彼女は静かな声で言った。
俺はロッコを殺す寸前だった。怒りで理性を失っていた。だが、ロザリアの言う通りだった。ロッコも俺の仲間だった。彼を殺しても、俺はさらに壊れるだけだ。
ロザリアは俺の手から銃を取り上げた。彼女はまた、俺を救った――俺とロッコ、二人ともを。
もう、何もかもが以前のままではいられない。




