一話
修正前の殴り書きです。
我が推しが「小説を書く時は、取り敢えずストーリーを進める」と言ってたもので。
「わんだほ〜い♫」
春休み最終日、美少女にしか似合わないセリフを口ずさみながら、上機嫌に帰宅ルートを歩く。
何故こんなに機嫌がいいかって?
それはめっちゃ好きなR18マンガ家さんのコミュケ限定グッズを手に入れたからである。
あの美少女ロリに肉肉しい肉体の表現が堪らん!!
黒髪清楚っぽいのに包容力とメスガキ感を混入させたキングofロリ!!!
なんてキショい事を自覚しながらも想像してしまうのがロリコンの性である。
今日は程よく曇っているし、気分もいいから少し外れた道から帰ってみよう。
そう言って3本程路地裏を抜けると
「嫌!!離して!!!」
「楽しませてあげるからさ、一緒に遊ぼうぜ、ほら1人なんだろ?」
「だから何?やめてってばっ!!」
そう強引に美少女の腕を引っ張っているクズ系イケメン。
ここは人気が少ない。
1人、2人は通りかかるが、皆無視をして通っていく。
まあ、厄介ごとには関わりたくないわな。
この前、女性を助けようとして触ったら捕まった男がいるってニュースでやってたし。
全く、なんというテンプレだろう。
ここで俺が助けるまでが鉄板なのだろうか。
フラグは回収するぜ。
「すみませんお兄さん、そこの彼女、僕の連れなんです。この後、大事な用事が入っているので、ご遠慮頂けませんか?」
「あァン?」
さっきまでニコニコした表情を顔に貼り付けてナンパしてたお兄さんの顔が豹変した。
うぅ〜こわいめう〜(笑)。
「さっきこの子は1人だったことは認めてたんだが、嘘じゃねえだろうな?おい?」
やっべ、墓穴掘った。
仕方ない、このままゴリ押すか。
「なんなんですか、その子と大事な用事があるって言ってるんです。あまりにもしつこいようなら警察呼びますよ?」
そう脅すと
「チッ」
っと舌を鳴らし、路地の奥に姿を消した。
流石は国家権力の犬。
税金が初めて役に立ったと思えるぜ。
「大丈夫?」
「うん、ありがとう。おかげで助かった。」
彼女は俺より若干身長が低かった為、見上げてくる形となったが、あり得ないほどに可愛い。多分全世界をひっくり返しても地球に1人いるかいないかなんて、そんなアホな事を考えてしまう程に可愛かった。
彼女を見つめ目が合うと、彼女は恥ずかしそうに頬を赤く染め、身に付けていた上着のフードを深く被って隠れてしまう。
「私は結城 茜。貴方は?」
「俺は宮沢 奏多。米原高1年だ。」
「そう、同じ1年生なのね…。ねえ、宮沢君、連絡先…交換しない?」
こんな事を聞いてくるあたり、俺のことを気になってでもいるのだろうか。
俺は、その言葉に惚れ…なかった。
一般人であれば、既にここで惚れているだろう。しかし俺には効かない。
何故なら俺は、生粋のロリコンだからである(ドドン)←効果音。
〜ロリコン回想〜
俺がロリコンを発症したきっかけは、とあるオープンワールドRPGのロリキョンシーだった。
キャラのレア度は⭐︎4と⭐︎5があり、⭐︎5はガチャからしか排出されない。
そんなガチャで初めてお迎えしたのが、そのロリキョンシーちゃんなのだ。
何がいいかって?
声も良い、ビジュもいい。
声に関しては声優はプロである為、当然の事だと思う人が大多数だろう。しかしこの声優さんは、他のキャラ(当然ロリ)も担当しているのである。
そのギャップもさることながら、キャラ設定も完璧なのだ。
ココナッツミルクをココナッツ…これ以上踏み込むと世界が崩壊するのでやめておこう…。
というわけで、生粋のロリコンと化した俺。
今更3次元 (しかもロリではない)にドキッとする事などないのだよ。
〜回想終わり〜
「勿論いいよ。」
だが、それとこれとは話が別。
女の子が連絡先を交換してくれと言うのならば、喜んで交換しようじゃないか。
彼女は嬉しそうな表情を浮かべ、
「じゃ、また。」
そう言って走り去って行った。
……よし、今日買ったグッズを飾るとしますか。
連絡先を交換した事を忘れ、さっさと家に帰り、ロリを堪能し尽くした俺であった。
次の日⭐︎
今日からまた一週間が始まる。
日曜日が週の始まりではあるのだが、地獄が始まるのは月曜日だからという、所謂暗黙の了解というやつである。
家を出ると、そこには昨日助けた美少女がいた。
「おはよう」
少し怒ったような、嬉しそうな表情でそう声をかけてきた。
…家を教えた記憶なんてミリどころか埃のチリ程度すらもないのだが?
「連絡、したのに…。」
「ん?」
スマホを見ると、そこには99+件の未読の通知が着ていた。
あー、ちょっと束縛が強い子なのかな?
そう心の中で思いながらも
「ごめん、ずっとゲームしてて気づかなかった。」
とサラッと流す。
「なんのゲームしてたの?」
と問われたので、ここは無難に
「Fortnightってゲームだよ。」
と答えておいた。
このゲームは一時期世界的なブームを生み出し、賞金総額は400万ドルと大規模な大会まで開かれたTPSゲーム(三人称ガンゲーム)だ。
しかし最近ではその人気は廃れていき、武器もぶっ壊ればかりが追加されていく為、大半のプレイヤーが新しいFPS(一人称ガンゲーム)に離れて行った。
とはいえ、このゲームにハマっている人はキッズから大人まで未だにいる。
俺はエンジョイ勢なのだが、そう、まあ…無難だ。
「え?Fortnight?私も昔やってたよ!」
彼女は幸せそうにスマホを見せてくる
画面を覗くと
「ん?」
世界大会1位 茜_Yuuki
賞金ありの大会で1位…だと?
…この子はオタク寄りの美少女だったのかもしれない。
自慢げに褒めて貰いたそうな彼女に
「凄いねb(棒)」
と声をかけると、見るからに幸せそうな顔をする。安い子だ(。-∀-)フッ
俺はいつも通り学校に向かうと、彼女もついてくる。
「なんで着いてくるのさ。」
「だって、私、貴方と同じ学校だもん。」
「…?」
昨日助けた時は違う学校の制服を着ていただろうに。鞄だって…。
そんな俺の心を読んでいるかの様に
「私、貴方と同じ学校に転校したの。」
爆弾をぶん投げられた。
(脳内思考停止中)
んー待て待て待て情報量が多すぎる。
転校?なんで?俺が彼女を助けたから?そんな訳ない。たかがそれだけで今までの友人関係を断ち切って転校なんて、する意味がない。
そもそも鞄の刺繍からしてお嬢様学校に通ってたこの子が、そのな大胆な事をするはずが無いし、する意味もない。
第一、こんな美少女が始業式初めに転校なんてしてみろ。
生徒達大パニックになるて。
ふう…。
「そっ、そっかー。因みになんで?」
「え?貴方と同じ学校に通いたかったから。」
…詰んだ
「元々、他の人とも仲が良くなかったし、今回の事で運命だなって。神様がそう言ってくれている気がするの。ずっと一緒にいなさいって。」
それはほんとに気のせいだ。
神様に謝りなさい。
「おーけー結城さん、取り敢えず今日は別々に登校しようぜ?」
「なんで?」
(そりゃ、アンタみたいな美少女と登校すると、俺が学校の奴らに刺されるからだよ)←(本音)
「俺みたいな陰キャと一緒に登校してると、結城さんに泥を塗っちゃうからさ。」←(嘘)
「そんな泥ならたくさん浴びたいな。」
まさかの皮肉返しである。
何か策はないか…そうだ。
「分かった、お詫びに俺の家で放課後一緒にFortnightしよう。だから今日は…。」
「だめ、初登校だからこそ一緒に行きたい。
あと放課後も遊ぶ。」
「それは欲張りってもんd「君が毛◯牛乳先生のすと◯ちゃんが好きで好きでしょうがなくて未成年なのにR18マンガとかグッズを買って家でニヤけながら読んだり眺めたりしてる事、他の子に言ってみようかn「分かった一緒に行きますごめんなさい」」」
何故バレた。何故知っている。
本棚の最奥に全て隠していた筈なのに…。
ダメだ、この事だけはクラスの奴らに知られてはならない。
ただでさえ友達がいない俺にとって、社会的地位が最下位なロリコンだと知られれば、これからの学校生活が想像できない程に地獄化するのが目に見えている。
「分かっ…た。一緒にいこう。」
「うん♡」
彼女は幸せそうに、俺の腕を組んでくる。
「流石にそれは勘弁してください。」
♡と☆を、、
誰かどうか、、、。
恵…んで…( ˙-˙ )