5/5
そしてシンボルになる
♢♢
孤児院のシンボルが豆の木と花の融合したデザインになったのはそれから50年後の話だ。色は漆黒と真紅。彼らの遺伝子を継ぐ者がデザインして寄贈したらしい。今や国の装飾分野の第一人者になった彼らの子供はそびえたつ墓の前で見たことのない親に想いを馳せる。伝説の殺人鬼という噂の親に対して、会ったことはないけれど、二人が永遠に結ばれるようにとデザインしたらしい。死後ではあるがジャックもフラワーも幸せ者だったと思える。陽のあたる場所で二人が大人の姿で出会えていたら、生前も幸せだったのかもしれない。シンボルがそびえたつ施設からは今日も優秀な子供たちが育ち大人になる。子供の姿でしかできないことも、子供の時にしかできないこともあるということを豆の木と花のシンボルは教えてくれているとのことだ。