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英霊に捧げる黒銀の詩  作者: 柴光
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005 対未熟神竜

 


「せっかくゆっくり出来ると思ったのに酷い仕打ちだわ」

『いくら俺でも一人じゃ厳しいな。アーシェ、頼むぜ』

「了解したわ」


 未熟神竜に挑むには骨が折れる仕事だけど倒さなければここの街どころか国中に被害が出てしまう。

 出会したが 運命(さだめ) と思って召喚口上を唱えた。

 

『大いなる翼が奏でし二重奏と伴に 降臨せよ 銀了竜ジルコート』


 喚び出したのは未熟神竜と同じクラスの最上級種であるジル。

 最上級の中でも下と上に別れるし、エリュも居るから後れを取る事はないだろう。


「ジル、エリュとアレをお願いするわ」

『珍しい、この眼で見たのは2度目ね。了解』

『よっし!さっさと行くぜ!!アーシェは隅っこに降りとけ』


 私を降ろして二人は早速向かって行き、ブレスの先制攻撃を撃ち込んだ。


「ガアァァァッ!!」


 直撃の苦痛からか咆哮ではなく悲鳴を上げる未熟神竜だが、ジルへブレスを吐き返した。

 反撃のブレスを避けながら再びブレスを放って未熟神竜にぶつけるも、今度は闇魔法の球体[シャドウフォース]を撃つ。

 狙われているのはジルだけであり、どうやらエリュよりヤバい相手だと認識されたようで、執念にジルのみに攻撃している。


『俺は眼中にねぇってか!?クソ生意気な!』


 エリュの炎魔法が放たれて、ジルと撃ち合う未熟神竜を紅く燃え上がる炎が包み込む。


『銀!!』

『えぇ!』


 ジルによるトドメのブレスは、炎をかき消して胸元を貫いた。

 勝てぬと悟った未熟神は、その場から逃げようと二人に背を向けたのだが。


『俺達相手に!』『逃げようだなんて』


 二人による二色のブレスを背面から浴びて粒子となって消え去った。


「まさか、アレも召喚されたモノだと言うの!?」


 近くに召喚士らしき人影はなく、じゃあ誰がと疑問を残したが、過ぎ去った危機に安堵して二人に労いの言葉をかける。


 普通の魔物は、倒したら肉体はその場に残り、放っておくと腐ったり他の魔物を引き寄せてしまう為、魔法で燃やしたり埋めたりしなければならず、デカい奴だと後始末に困る。

 ダンジョンなら、ダンジョンに吸収されて行き、更にお宝や身体の部位等がドロップされる。

 ダンジョンはまさに小遣い稼ぎと腕試しにもってこいの場所である。

 っと、話は戻って前にも話したが、普通なら肉体は残り、残らず粒子となって消えると言うことは召喚契約を結んでいる召喚獣って事になる。

 それが今の私達を悩ます原因となっている。


 

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