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英霊に捧げる黒銀の詩  作者: 柴光
15/53

015 レントン地下迷宮4

 


 その後も度々襲ってくる砂竜をエリュに排除してもらいながらボス部屋の前へやってきた私達。

 中に見えたのは大きな砂の塊[砂丘巨人]。あれは物理も魔法も砂と化した身体で受け流してしまう厄介な相手だ。


「随分と面倒な相手ね」

「このままでは私の刃も無力です」

『内側から破壊すりゃー良いんじゃねぇか?』

「あれに呑まれる覚悟はあるのかしら?」

『んー…しゃーねぇ、ジャンヌも手伝えよ』

「仕方ありませんね。二人で入り込みましょう」

「本当に平気?」

『任せとけ』「勿論です」


 それならと、部屋に入って早速砂丘巨人へ向かっていく二人に、砂嵐の洗礼が待っていた。

 砂丘巨人が起こした砂嵐に続き、身体を砂の触手状へと変えて吹き飛ばそうとしているが、二人は上手く避けながら距離を詰めてその胎内へと突っ込んでいった。

 …もうそろそろ一分経つが本当に平気なのかと考えていた時、砂丘巨人の頭部を貫いて火柱が上がったと同時に、腹部を斬り裂いて二人が飛び出してくるのが見えた。


「もうコレの相手は懲り懲りです!砂まみれになってしまいました」

『全くだな!俺なんて口ん中がジャリジャリするぜ』

「良かった。無事で何よりだわ」


 当たり前だと言う二人はなんとも心強い存在なのか、口や性格に問題はあるけど。

 砂嵐が晴れると下に続く階段が現れ、ドロップされた砂金の山を回収してエリュが人化してから降りると、次も荒野エリアとなり、ゴーレム系統のファイアプルーフが此方を見ながら静止している。


「これはアレか?俺に対する嫌がらせか?」

「もう一歩進むと動きだしそうだわ」

「此処はお任せを、マスター」

「そうね、エリュじゃ相性悪いものね」


 アイツ等ファイアプルーフは耐炎魔法に優れており、一切の炎系魔法が通用せず、他の魔法も効きづらい上にハイダテより強固なボディを持っている。

 エリュでは苦戦を強いてしまう彼等の装甲も、ジャンヌの前では呆気なく破られてしまい目前に居た四体はバラバラに刻まれた。


「終わりました。この調子でどんどん進みましょう。エリュテイアさんの出番はないですが」

「おうおう、なら階層主は俺に任せて貰おうか」

「任せられる相手でしたらどうぞ」

「お前ほんと性格悪いな」

「二人共止めなさい」

「だってコイツが先に「御意」…ったくよ…」


 何故かエリュの方が大人に見える不思議。

 まぁ、何だかんだ言いつつも二人共お互いに良い関係性なのではと感じている…だと嬉しいのが本音。







[砂丘巨人]

 デューンギガスと呼ばれる砂の巨人。

 あらゆる攻撃を受け流し、砂嵐を起こして人間をひき肉へ変える。

 氷魔法が使える術者が居れば対処は楽であるが、居ないと交戦は避けて逃げるべき。

 ドロップ品は砂金の山。



[ファイアプルーフ]

 耐炎に優れたゴーレムであり、他の魔法や物理も効きづらい。

 攻撃方法は殴るのみで、3メーターと小さめだが意外と素早い。

 耐火の指輪、または耐火の腕輪をドロップする。




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