2話 レベルアップ
4話まで確保してます
「ステータス」
白波 理緒 Lv.1
職業:選択可能
HP:40
MP:0
筋力:25
耐久:20
敏捷:26
技量:31
魔力:0
抵抗:18
sp:20
スキル pt:10
まずは職業から決める。それによってステータスの割り振りや、スキル選びが変わる。
……てか、スキルとか選べるよな?
職業選択可能:学生 狙撃手 弓術士
「3種類か」
呟いた俺の言葉に反応する2人。そりゃあ気になるよな。
「学生、狙撃手、弓術士だ。これはゲームの中の体験を関係してるよな?」
「ああ、してると思う」
友紘と同じ意見になり安心する。友紘は頭が良いからこういう時は本当に頼もしい。
「それでリオはどれにするんだ?」
「狙撃手にしようと思う」
「理由は?」
「弓に補正がありそうで、弓術士より補正の幅が広そう。それに狙撃手が一番合う気がする」
「理緒がそう決めたのなら文句はない」
どうやって操作するか迷ったが、自分だけに見えているステータス画面に触ることができた。
側から見ると変なやつだよな。
《職業:狙撃手を選択しました》
《スキル『狙撃』を獲得しました》
《スキル『隠密』を獲得しました》
やはりあの時の声は幻聴ではなかった。
職業を選択するとスキルが2個手に入るのは確定か?
次にスキルを選ぶ。
『空間認識能力』『再装填』『魔力弾』『剣術』『毒耐性』『麻痺耐性』『熱耐性』『ウイルス耐性_』『気配察知』『危機感知』『敵意感知』『料理』『計算』『身体能力強化』
うわ、いっぱいある。でもよく見れば今までの人生で関わったことばかりだ。
剣術はゲームだろうし、耐性も今までの病気や火傷の経験だろうし、料理や計算も分かりやすい。身体能力強化は……筋トレかな?
とりあえず役に立ちそうな『空間認識能力』を押して見る。
《スキル『空間認識能力』を取得しますか?必要pt2》
確認画面が出ることが分かったので他のも見てみると、一律ptが2必要なことが分かった。つまり全部使い切ると新たに5つのスキルが手に入る。
取得可能なスキルをメモして、2人と相談しながら考えた結果、これらを取得した。
『空間認識能力』『魔力弾』『気配察知』『危機感知』の計4つ。
念のため2ptだけは残しておくことに。
4つの内『魔力弾』を除く2つは取得した瞬間に効果が分かった。
『空間認識能力』は物体の位置・方向・姿勢・大きさ・形状・間隔など物体が三次元空間を占めている状態や関係をすばやく正確に把握・認識する能力で、狙撃手との相性抜群だろう。
『気配察知』は大体2クラス分ほど分かるため半径16メートルほどの球場だ。隣のクラスにいる生徒の存在がわかる。
spは狙撃手なら技量が大切、スキル『魔力弾』は魔力が必要ということでこうなった。
白波 理緒 Lv.1
職業:狙撃手Lv.1
HP:40
MP:20
筋力:25
耐久:20
敏捷:26
技量:41
魔力:10
抵抗:18
sp:0
スキル pt:2
『狙撃Lv.1』『隠密Lv.1』『空間認識能力Lv.1』『魔力弾Lv.1』『気配察知Lv.1』『危機感知Lv.1』
技量と魔力に10ずつ振った。HPは耐久のMPは魔力の2倍だろうと思う。
そして何より魔力に振った瞬間、身体の中に魔力があるのが分かった。
試しに『魔力弾』を使って見ると、壁がヘコんだ。大体高校生のピッチャーの投げるストレートほどのスピードと威力だ。一発でMPが2減ったので計5発放てる。後はMPの回復速度にもよる。
スキルのレベルを上げるには使い続けると上がるのか、それともptのみで上げれるのか分からないが、徐々に検証していければと思う。
「こうしてモンスターを倒せば力が手に入ることが分かった。それを踏まえて奏多、友紘、どう行動する?」
「正直に言うと外に行って倒したい。でも学校にいるみんなを危険に晒すわけには行かない。だからトモに任せる」
「俺は外に行くべきだと思う。まず、物資の補給が必要な事から必ず誰か外に行かなければならない。幸い近くに-IONがあるからいいが、行くことには変わりない。それに過信しすぎてはいけないが理緒がいるしな」
その後も3人で話し合い、信用できる友達にはこの事を話す。
先生方に報告してから-IONに向かう。
俺のスキルを用いながらレベルを上げる。
とのことに決まり、早速準備することに。
手分けして行動して、俺は翔にステータスの事を話す事にした。
「と、言うわけで俺たちは-IONに行ってみる」
「信じられないけど理緒が嘘つくわけないしなー。ねぇ、それってさ他の生徒も連れていけないの?」
「大勢で移動したら必ずバレるからな。最終的には少しずつレベル持ちの生徒を増やして、護衛しながら全員を-IONに移動させたい」
「んー……分かった。何かあったら電話してくれよ、繋がるか分からないけど」
「分かった」
奏多と友紘と合流して、『気配察知』を利用して一階の窓から外に出る。
その際に『隠密』を使用したら、2人に驚かれた。
「びっくりした、一瞬目を離した隙にリオが居なくなったかと思った」
「ああ、スキルは凄いな」
高校は中学校や駅、-IONに比べると坂を登ったところにあるため高い所にある。木の影に隠れながら行動して、流石に隠れる所のない公道はダッシュで行く。
このまま行けるかと思ったが、-IONの駐車場にゴブリンが2体いた。
「やるぞ!」
「よっしゃぁ!」
「任せろ!」
『狙撃』のスキル効果は狙って放ったものに対する命中精度補正と威力向上だ。
更に『空間認識能力』でどう矢が飛ぶかはイメージ出来るため、先ほどのまぐれで当たったのとは違い、今では狙った場所に当てられる。
矢を2回に分けて放ち、両方のゴブリンの太腿に命中する。
「グギャ!?」
「グギャギャ!」
奏多は竹刀を二刀流に構えて突っ込み、喉を突いて転ばせると、もう片方で眼球を潰す。
友紘はさすまたで地面に縫い付けると、華麗に回し反対側の石突で同じように眼球を潰す。
本当はこんなグロテスクなやり方はしたくないが、殺傷能力が低いため弱点部位を狙わなければならない。
ちなみに調理部の包丁は既に無かった。それが気になるところでもある。
「どうだ?」
「ああ、バッチリ聞こえたぜ」
「同じく、聞こえたぞ」
「ステータス云々は後にして、とにかく中に入ろう」
引き扉となっている入り口から入り、中の気配を探ると近くには人もモンスターもいないようだった。
「とりあえずベンチに座るか」
入り口近くのベンチをドアの死角まで移動させて座る。2人もやはりはじめての殺傷に疲れてるようだ。
それでも生きるためには手を汚すことも厭わない覚悟はもう既にある。
その報酬ともいえるものを、特に奏多は目を輝かせて呟く。
「「ステータス」」
「「おぉ!」」
やはり存在は分かっていても、いざ自分が見えるようになったら嬉しいのだろう。
俺はスマホを取り出し情報交換のために準備をする。
奏多は職業には学生、銃士、剣士があり、剣士を選んだ。
友紘は職業には学生、罠師、槍士があり、罠士を選んだ。
奏多は前衛型、友紘は中衛支援型、俺は後衛型とバランスの良い結果になった、というかした。
スキルも選び、ステータスも割り振ると問題について話しあう。
「やっぱり武器の存在はデカイよな」
「ああ、あるとは思うが生産系職業の人を仲間にしないとな」
「今出来る最大限の努力をしよう。で、この後どうする?」
「まず、スマホ充電器の確保だな。情報が得られなくなるのはキツすぎる」
「確かに。じゃあ携帯機器売り場に向かうか、スキルを使いながら」
俺の『気配察知』、奏多の『敵意感知』、友紘の『魔力感知』、全員持っている『危機感知』を頼りにしながら目的地へ向かう。
すると人の存在が分かった。それも大量にだ。
時間はお昼時なので、-IONとしては稼ぎ時なのだろう。人が多い多い。
それでも異常事態には気付いているのか、屋外に出る人はいない。
地震の影響で品物が倒れたりしていて、混雑する中、携帯ショップに辿り着いた。
そこは無人で意味があるか分からないが、財布からお金をレジの前に置いといて充電器を持っていく。
電気はまだついているため監視カメラやレジも生きてはいるのだろう。こんな時に万引きで捕まったりはしないだろうが、念の為だ。
次は食料物資だ。水道も使えているので、重たい水は持たなくて済む。
持ってきたリュックの中に入るだけ詰めて、レジにお金を置いとく。
非常食になりそうなカロリーティーチャーと、ウィンドゼリー、淡水化部で腹持ちのいい米製品を中心としたものだ。
奏多はお菓子類を中心としたもの。こんな非日常的な中で甘味は心の安定剤になるだろうと、学校にいる人に配るためだ。後でお金は回収すると悪い笑みをしていた。
友紘は調味料を中心として、その他色々入れていた。高校で料理する可能性があり、調理室で確認したところ調味料はあと僅かだったようだ。
とりあえず一旦帰ることにして、気をつけながら外に出たその時、-IONのシャッターが降り始めたのだ。
「予想はしてたが、やはり辛いな」
「生きるために行動するのは俺たちだけじゃないってことだよな」
その場を後にして高校に戻ろうとする。
しかし、中学校の目の前を通る時数人の中学生が犬型モンスターに襲われていた。
「助けるぞ!」
「もちろん!」
「無茶しない程度にな!」
噛み付かれている生徒に当たらないように、俺が『魔力弾』を飛ばす。一番撃ちやすいのは手でピストルの形を作り撃つ方法だった。
「キャン!?」
頭にあたり大きく仰け反ったところに、奏多が追い打ちをかける。
「喰らえっ!」
-IONで強化した竹刀の先端部には包丁がつけられ、その突きにより犬型モンスターは倒れる。
「あと一体!」
友紘がさすまたで地面に抑えつけ、俺の放った矢が頭に突き刺さる。
《レベルが1→2に上がりました》
「「「あ、レベルアップ」」」
思わず顔を合わせる3人。
「トドメを刺さなくても経験値は入るってことか」
「この情報は役に立つな」
友紘と2人で考察している間に、奏多は襲われていた男の子2人、女の子2人の計4人の中学生に声を掛ける。
「大丈夫か?傷、見せてみろ」
奏多は腕を噛まれて血が出ている男子生徒に近づき、腕を取る。痛みで泣きそうな男の子はなんとか堪えている。
俺はリュックの中から常備しているポーチを出し、消毒液と包帯を出す。
常に持ち歩くのは当たり前だろ?
「染みるぞ、よし!よく守ったな!偉いぞ!」
消毒液を掛け包帯を腕に巻いていく。今ではこんな治療しか出来ないが、我慢してもらうしかない。
治療がひと段落したところで、友紘が話しかける。
「君たちは中学校だよな?中学校はどうなってる?君たちはどうして外にいた?」
友紘の問い詰めるような質問にたじろぐ中学生達。それを見た奏多がバトンタッチする。
「名前はなんていうんだ?俺は中村 奏多だ」
怪我した男の子に話しかける。
「平田 翔馬、です」
「翔馬か、いい名前だ。翔馬達はどこに向かう予定だったんだ?」
すると翔馬の事を心配そうに見ていた女の子が喋った。
「-IONに避難しようと思ったんです」
「どうしてお前たちだけなんだ?」
「それは……」
中々言いづらそうにしている姿を見て、何かあったのだと気づく。俺たちが思っている最悪の事態が。
「大人の男である先生が暴力で従わせた、か?」
そう言うとコクンと頷く4人。
「こういう時には人間性が出るよな。でもなんでお前たちだけが外に出れたんだ?」
「丁度昼休みで、外で遊んでたんだ。そうしたらあの穴が出来て中からモンスターが出てきたから息を潜めて隠れてて、学校の中に入ろうとしたら遠藤先生の怒鳴り声が聴こえて」
「なんて言ってたんだ?」
「俺のいうこと聞かない奴は外にいる奴らの餌にするぞ、って」
中々危ない奴だな。でも、俺たちも同じような事になるかもしれない。俺は2人の方を見て、2人が頷いたのを見て問いかける。
「良かったら高校の方まで来ないか?来たからといっても出来ることがあるわけじゃないが」
「え、でも-IONが近いし食べ物もあるし」
「あそこはシャッターが閉められていて、いっても入れない」
辛い事実を告げるともう一人の女の子は泣いてしまった。
もう一度どうする?と聞き、付いてくる事になった。
出てきた窓から入るまでにまた戦闘があったが、無傷で切り抜けることが出来た。それを見ていた4人はとても驚いていた。
レベルとスキル、それに何と言ってもゲームの経験はバカに出来ないなと思った。
窓の鍵を閉めて、友紘は先生方に報告しに行き、奏多は事前にステータスやスキルを伝えてあった友達に結果を話し、お菓子を配って貰うことになった。
奏多の友達、学年を問わずいるんだな。どんだけ交友関係広いんだよ。
俺は決めてあった通り、武道場に行きやを補充した後、尖らせるように加工して屋上に向かう。
ちなみに中学生たちは知り合いがいるというので、合流してもらった。途中まで送ったが、外からの訪問者ということで凄い質問されていた。俺たちの戦闘については他言無用と約束した。いらない争いの種になるかもしれないから。
四階は気配察知で分かる人の数がとても多い。上にいると安全という認識なのか、9割近くの人がいるようだった。
屋上といっても、本当に屋上があるわけではなく三階の屋根の上という意味だ。
四階の窓から外に出て、人目がないところに行くとスキルを使いながら弓矢でモンスターを倒して行く。
俺だけが現段階でソロで無傷の状態で確実に倒せるからだ。
《レベルが2→3に上がりました》
《スキル『狙撃』のレベルが上がりました》
《スキル『空間認識能力』のレベルが上がりました》
5体目のモンスターを倒したところでレベルが上がった。
「あ、ステータス振ってなかった」
白波 理緒 Lv.3
職業:狙撃手Lv.3
HP:60/60
MP:80/80
筋力:35
耐久:30
敏捷:40(+4)
技量:65(+14)
魔力:40(+20)
抵抗:28
sp:2
スキル pt:8
『狙撃Lv.2』『隠密Lv.1』『空間認識能力Lv.2』『魔力弾Lv.1』『気配察知Lv.1』『危機感知Lv.1』『鷹の目Lv.1』『自動収集Lv.1』
レベル1上がるごとに全てのステータスが5上がり、spは20、ptは5貰えることが分かった。
MPはレベルが上がると全回復するらしい。ちなみに1時間で1回復した。
スキルは使うほどにレベルが上がるらしい。
新しく取得可能になった『鷹の目』を取ってみた。俯瞰的に見ることができ、『空間認識能力』との相性は抜群だ。
この事から、スキルは行動によって取得可能となるものが増えることもわかった。
『自動収集』は職業である狙撃手との相性が良い。というか、必要不可欠スキルだ。
自分がトドメをさしたモンスターの魔石を集めるてくれるスキルだ。
あのゴブリンから手に入った黒いガラス片のようなやつを魔石と名付けた。奏多が。
使い道は分かってはいないが、モンスターを倒すと必ず手に入るため、何かに使えることは間違いないと思う。
矢を使い果たしてはダメなので、ある程度狩ったらいつもの場所に戻る。
そこには奏多と友紘、それに翔を始めとするステータス、スキルを知る奏多の友達達総勢15人がいた。