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3 冒険者ギルド

3話 改稿しました。

 目が覚めて、ボーっと天井を見つめる。


「そうだ! 俺は違う世界に来ていたんだ」



 顔を洗って一回のフロアーに降りていくと、女将さんの元気な声に迎えられる。


「ずいぶんノンビリだったね! 他の連中はとっくにギルドに向かってるよ。朝は割のいい依頼の争奪戦だからね」


 いやー、寝坊してすいません・・・・・・ん? ギルド? ギルドってあれか! ゲームとかで出てくる、冒険者が集まって魔物とかを倒すところ。


 所持金が心もとないし、何か仕事をしないといけないとは思っていたけど、やっぱりあるんだな。よし、朝飯を食ったら行ってみよう!


 気合を入れたところで、丁度朝飯が運ばれてきた。やっぱり温かいものを食べるのはいいね! 昨日の昼に携行食を食ったけど、あれは人には勧められない。飯は温かいものに限る!


 しかしこのボリュームはすごい! 俺はどっちかと言うと痩せ型で、食べ盛りの年代だけどそれほど大食いではない。でも折角だから無理してでも食べるぞ!


 朝飯をすべて平らげてから少し苦しい腹を抱えて、女将さんに冒険者ギルドの場所を聞いた。


 わりとこの宿の近くにあるらしい。二階の部屋に戻り、身支度をしたら出発だ!



             --- --- --- --- --ー



 冒険者ギルドに到着する。建物の造りは予想していたものとほぼ変わりがない。石造りの二階建てで、頑丈そうなドアが俺を出迎えた。


 少し緊張して中に入ると、そこは熱気で溢れかえっている。男たちはみんな筋骨隆々で、体の厚みなんか俺の倍ぐらいありそうだ。時折見かける女性の冒険者も、俺よりはるかに逞しい。


 まさか異世界でこんな筋肉祭りを開催しているとは思わなかった。こんな中で俺はやっていけるのか?


 ちょっと自信を喪失したが、ほかに仕事も思いつかないし、やるしかないだろう。


 自分に活を入れて、登録のカウンターに並ぶ。自分の番が来て、用紙に名前を書くように言われる。


 おっ、よく見るとこの受付のお姉さん、すごい美人さんではないか! 緊張していて気が付かないとは何たる不覚。


 名前を記入した用紙を渡して、いくつか質問されるが適当に答えておいた。


 ん! まてよ・・・お姉さん、白いブラウスの下には何も付けていないんですか! これはなかなかよい眺めでございます。


 少し体を動かすたびに揺れるふくよかなその胸につい見入ってしまうな。そうか! 日本と違ってこの世界にはブラジャーがないのかも。


 これはなかなかいい世界に来たもんだ・・・・・・そんなことを考えていたら・・・


「リョウタさん、当ギルドのシステムの説明は以上になりますが、何かご質問はありますか?」


 突然のの声に、俺は慌てふためいてしまった。


 お姉さんは怪訝な表情俺のことを見ている。


「あっ、いえ、何でもありません。大丈夫です」


 かなり挙動不審だったけど、何とか誤魔化せたようだ。


「ではこのカードに血を一滴垂らして下さい」


 お姉さんの・・・名前を聞き忘れたからこの際チクビちゃんにしておこう。チクビちゃんの言葉に従って血を垂らす。これでこのカードは俺の魔力だけに反応するそうだ。


「このカードの表面はあなたのランクやギルドへの貢献ポイントなどが記載されます。裏面にはあなたのステータスやスキルなどが記載されますが、これはなるべく他人には見せないほうがいいですよ。騙されたり、利用されたりする危険がありますから」


 チクビちゃんは親切にそう忠告してくれた。


 そうなのか、気をつけよう。どちらかと言うと騙され易い方だし。





 全ての手続きが終わり、俺は晴れてギルドのメンバーになった。


 どれ、ステータスでも見てみるか。


 カードの裏面に魔力を流し込んでみる。これは昨日いろいろ試して習得したから簡単に出来た。


 えーと・・・・・・ブフォッ!! レベル22ってどういうこと?・・・昨日変なやつを倒したから上がったのか??? 


 ただ、あんな倒し方でレベルが上がったことが、どうも自分の中で釈然としない。


 それから、何だこれは?・・・能力の数値みたいだけど、なんか数字がいっぱい並んでいてよく分かんないからパス。


 スキルの方は・・・・・・


「屁属性魔法!!!」


 しまった、声に出して叫んでしまった。


 周りの人は火属性魔法と聞き違えているようだ。よかった、滑舌が悪くて。


 一体なんだ、この『屁属性魔法』と言うのは? 確かにこれで変なやつは倒したけど、一番上にこんなでっかく表示することはないだろう!


 チクビちゃんは、人に見せないようにと言っていたけど、これはもはや人に見せられないレベルではないだろうか!


 一体どうやって使う・・・・・・ああ、すでに使っていたな。しかしだ、あの変なやつを簡単に殺したあの臭いをどうやって耐えるの、誰か教えて!


 まあいい、これは追々考えていくことにしよう。屁から離れて、その次が・・・・・・おお! 今度こそ火属性魔法だ。


 よかったよ、これが習得できて。うんうん俺もなかなかやるではないか!


 えーと、その次は・・・・・・マーライオン???


 これってスキルなんですか?


 魔法の専門家を小一時間問い詰めてみたい。


 あとは水魔法か。まあこれは普通だよな。




 ギルドでの登録を終えて、明日から早速依頼を受けることにして俺は宿へ戻った。


 さあ頑張ろう、明日から本気を出すぞー!!


 

 


 

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