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Carnival!!  作者: 匙人
3/3

Conversation

「なあ、シロウ」

「どうした」

馬車に揺られながら、ルークはシロウに

問いかける。

「魔法側と化学側で仲良くできないのかな」

「そりゃお前、犬と猿が仲良くできるか?」

前にシロウが言ってた"犬猿の仲"を思い出し

ため息とともに返事をする。

「そうだよね…」

「犠牲者がいる以上、もう後には退けねえよ。手を出すのをやめてしまったら、犠牲になった仲間の魂が浮かばれないからな…」

「だよねえ…」

「さっきのお嬢さんと何かあったのか?」

「あの娘…きっと争いで両親を亡くしてるんだ。」

「!そうか…なら、尚更俺達が頑張らねえとな。」

「そうだね…」

シロウの言葉に励まされる。

(シロウの夢は確か"一流の侍"だっけ…)

シロウは日本人だ。西洋の鎧に日本刀という

奇妙な装備だが、彼は日本刀じゃなきゃ力がでない。それに、居合切りが得意なので

彼が抜刀しているところは殆ど見ていない。

常に気がつけば納刀しているといった速さである。そんな彼の戦闘スタイルは珍しく、

また強いことで有名だ。

「でも、お前の気持ちもわかる。」

シロウが不意にそんなことをいった。

「え?」

「俺も、できることならこのセカイから争いは消えてほしい。このままだと憎しみが終わらないからだ。」

「人の命がなくなる以上、やられた方が我慢しない限り、憎しみの連鎖は止まらないしね。」

「ああ、俺はそれで、兵士はともかく何の覚悟もできてない、それに何の罪のない民が死ぬのが一番許せない。」

「うん、俺もそう思うよ。」

「ルークはいつでも死ぬ覚悟できてんのか?」

「できてるさ、当たり前じゃないか。」

「ならいいんだけどよ」

「ねえ、シロウ」

「なんだ」

「俺、もっと強くなりたいんだ。

大事なものを争いから守り抜くために。」

「奇遇だな、俺もだ。」

「なら、2人で特訓して、今度街で開かれる

"剣王祭"にでないかい?」

「…そうするか、まずは街で1番強くなろうじゃねえか」

「1番は俺だけどね」

「言ってろ」

新兵の中の実力者2人は、3ヶ月後に開かれる

街1番の剣豪を決める"剣王祭"に出る決意を固めた。



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