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一般公開!~初日~

一般公開スタートです。

「え~と…まずは~…。あんたら!看板持って昇降口へ急げ!曲がり角に立てかけておいて」


一般公開スタート。

しょっぱなから後輩に指示を出す。


「部長!あんたはいつまでもダイラタンシー触ってないで液体窒素の準備!もう!普通終わらせてから公開に臨むもんでしょ!」


「あ~…わかった…」

なんでガッカリするんだ…?


看板を置きに行ってた後輩が戻ってきた。


「じゃあ次はビラ配りヨロ!」


「あんたが行けばいいじゃん」


「え~…だって俺のブースを経営しなきゃいけないからさぁ」


「何だ?俺のブースって…?」


「ダイラ」


「あ~…あんたのブースなんだ…」


「いいから行きなさい!」


「わかったわかった」


聴き分けない後輩を持つと疲れる。



そんなこんなで一人目のお客様。


部員が案内してスライム作りの机へ案内。


「ちょっとさぁ、あんた。スライム終わったらこっちに人呼んでよ。暇だから」

スライム役に指示。


「わかった。任せとけ」


よし、これでしばらく忙しいであろう。


その後もどんどん人が入って来る。


「これはですね、やさしく触るぶんにはただの液体なんですが、力を加えると固体になる液体、ダイラタンシーというものです」の説明も板に着いてきた。


時々「どうやって作るの?」という説明を求められるけど…。

そんな時は「片栗粉と水を混ぜるだけです。相当な量を使いますが、家でも作ることは可能です」

と返す。


大抵納得してくれる。


一番困るのは「どういう仕組み?」である。


「えっと…。力が加わらない状態ですと、水の中を片栗粉分子が漂ってる状態なんですわ。そこに圧力が加わるとですね、分子がギュッと集まるんです。それで固まるんです」

という説明を。

合ってるのかな…?


さらに困るのは…

「応用されてるの?」

ですね。


「…分かりません…。クローゼットの除湿剤だかなんだかに使われてると言ってたような違ったような…?」



しばらくすると…。


「おい!谷津!」


ん…?


!!


中学時代の後輩がやってきた。

文化祭の日にちなど教えてないのに…。


「何しに来た!?」

聞いてみる。


「見に来た」

普通に返された。


そりゃそうですよね~…。

聞かなくても分かることだろう。


「ねぇ、M-1やった?」

どっからその情報を…。


「まだ…。あ、やべっ!召集時間だ!見にくんなよ!」


そう言い放ってダイラタンシーブースを後にした。


人がいっぱいいるのに後にした。

次回M-1からスタートです。

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