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理想を求めて  作者: 木介


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後悔

頭が痛い…。

最近はいつもこれだ。


涼宮三郎は45歳になり思っていた理想と現実は違うと実感している。


妻の遥と会話は無くなり。

反抗期の高3の息子と高2の娘にも相手にはされない。

職場でも上司と部下の板挟みにあっており。

頑張って購入した一戸建てのこの家には三人で暮らしていて、よそ者が紛れ込んでいる様な感覚だ。


簡単に私と妻の馴れ初めを話しをしよう。

遥とは大学4年生の時に知り合い、付き合った一つ下の後輩で私が27歳の時に結婚、その時にはもう彼女のお腹には新しい生命が宿っていた、いわゆる授かった婚だ。

長男を出産した後、女の子が欲しい妻の願いを叶える為に二人目を作り、無事女の子も出産出来た、将来も考えてマイホームを購入した。


この時は順風満帆で理想の人生を歩んでいたに違いない、だが子供大きくなるにつれ妻も大きくなっていった、以前のような私の後ろを歩き思わず守ってあげたくなった妻はもういない。

母親になるとはこうゆうものかと口うるさくなった妻の小言を聞きながら日々を過ごしていた。


妻と話さなくなった原因は最近あった大学の同窓会だ。

同窓会では高嶺の花でみんなの憧れだった女性の川口景子も来ており、もちろん妻も彼女の事は知っている。

大学のミスコンで優勝した人物で、顔立ちもスタイルも良く、社交的な性格で実家は金持ち、住む世界が違う人で当時の男は皆「あんな子が彼女だったらなぁ」と思っていたに違いない。


そんな彼女は同い年とは思えない程、23年たっても美しく気品に溢れており。

現在、独身でキャリアウーマンとして働き、休日は海外旅行を趣味にしているらしい、そんな話を聞いていると昔みたく皆の憧れの的となった。


話の中心なら逸れたタイミングで彼女は私の隣にきて突然告白をされた。


「実は昔、三郎くんの事気になってたんだ、でももう彼女がいたからさ」


この突然の告白に舞い上がり「じゃあもしも俺達が付き合ってたらさぁ」等とありもしない話を当時の大学生活を思い出しながら盛り上がっていた。


家に帰った私はその延長線上で妻に話を始める、いくらお酒が入って舞い上がっていたとはいえ妻は聞いていて気分良い話ではなく


「じゃあ私と付き合ってたのは間違いだったかもね」


この発言から口を聞いてもらえない、子供達の反抗期も相まって家では誰とも話さず一ヶ月が経ち私の精神は限界を迎えていた。


あの時同窓会で話した【もしもの人生】だったら今頃幸せだったのかと考えながら私は今日も布団に入り静かに目を閉じる。


この時はまだ次に目を開けた時

23年前に戻っているとは考えもしていなかった。

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