第二章 55 『お別れ』
影の鼓動の壊滅から約1週間、帝都から半強制的な帰還命令を受けたので、ロジェ達はお世話になったガーベラとアルロに別れの挨拶をする為にアルロの屋敷に居た。
というか帰還命令自体は5日前ぐらいからずっと来ていたのだが、どうせ帰っても怒られる事が確定している以上、すぐには帰りたくないという強い意志を持って全力で現実逃避していた――――が、ついに帝都から馬車と人が派遣されてきたのでそれに乗って帰らざるを得なくなったのだ。.....すっっっっごくやだ。いくら予想以上の実績抱えて帰ってもめちゃくちゃ怒られるもん。
「短い間でしたけどお世話になりました。なんか事件が終わった後にも色々と騒ぎを起こしちゃってごめんなさい。幸いにも街の人に被害はなかったですし、こちらで対処できる事ばかりだったのは運が良かったです。」
「いえいえ。皆さんにはこの街を救って貰っただけでなく賊の捕縛にも協力して貰いましたし、結果を見れば被害が1つも無かったので構いませんよ。.....でも、他の場所ではくれぐれもやりすぎないよう気を付けてくださいね。」
「そ、そうですよねー。あははは.......」
それはもう毎日がお祭りのような大騒ぎが起きていた。
影の鼓動がサウジストで潰れたと聞いて、何故か街に乗り込んでくる賊の襲撃の対処だったり、あーるんが街の近くでグレイの魔物寄せを使った影響で、街中に興奮した魔物が流れ込んできたりと毎日何かしらの騒ぎが起きていたのだ。
賊も魔物も全てグレイ達が対処したのであまり文句は言われていないが、こんな事をしても私達が街中を堂々と歩けるのはアルロさんの器が大きすぎるからである。普通なら牢獄行きにされててもおかしくない案件だ。
――ほんっっっっとうにすみませんでした....
「それにグレイ様。私に掛かっていた暗示を解いてくださった事、深く感謝致します。まさか影の鼓動に錯覚魔法をかけられ、専門医まで変装して偽造結果を出すなんていう馬鹿な事をしてくるとは思っても見なかったもので...」
「いえいえ。あの程度の術式なら簡単に解けますよ。中身は至って単純な物でしたし、娘さんの為にも貴方は長生きしてあげてください。」
正直ロジェは知らなかったのだが、グレイはアルロさんに何か変な魔法を使われていた事に気付いて速攻解除したらしい。話によれば「もう寿命が残っていない」とシャドーに錯覚させられ、完全に騙されていたらしいのだが、影の鼓動は馬鹿なのか賢すぎるのか良く分からない。
そもそも本物のライトとその関係者を全員拉致して、数か月の間国の政治を乗っ取るなんて方法は考えてもみなかった。そんな手段は誰しもが1度は考えても不可能と切り捨てる手段だから今まで奴らの手口がここまで大きく漏れなかったのも不思議ではない。有り得ない手段で攻め続ける盗賊団の手法なんて誰にも理解出来ないのだから相手の手段が割れないのも納得だ。
「にしても影の鼓動もほんっと馬鹿な事するよねぇ。国を暫くの間丸ごと乗っ取るとか僕は考えてもみなかったよ。そんな事してっからロジェちゃんにてめぇらの組織の人間を利用されるんだっての。」
「全くだ。やっぱ犯罪組織なんて碌な考えしてないから何も考えてないこんな間抜けに利用されるんだ。影の鼓動は全体的に優秀だったけど、あれは組織としての連携がまだまだ取れてねえ。実力もある奴も多いし、擬態技術もかなり凄かった分少し肩透かしを食らったし、あれじゃあ3流止まりってとこだな。」
――なんの話?私、影の鼓動の組織と繋がりなんてないよ?グレイとあーるんは何言ってるのかな?あと、誰の事を間抜けと言ったのか後で詳しく聞こうじゃないかッ!
「私もその話は聞いてますよ。何せ捕縛したシャドーが護送される前にそう話してしたので間違いないと思います。いつからロジェ様が相手の組織に潜り込んでいたのか知りませんけど、本当だとすれば素晴らしい活躍だ。貴方様の活躍が無ければ今頃この街を乗っ取られていたかもしれません。」
「.........一体何の話ですか?私は組織と接触した記憶なんてありません。」
「はあぁぁぁ...本当にお前ってやつは。勝手に一人で突っ走っておいて身内にまで実績を隠そうとするのはやめろよな。そこはロジェの唯一良くないとこだぞ。もう実績として残ってる以上は隠し切れないんだから今回は諦めて受け入れろ。」
「ホントグレイさんの言う通りよ。そんな事続けてたら貴方は相手から嫌われるわよ。」
――いや嘘でも隠してるわけでもなくて本当に思い当たる節がないんだけど......。
自分のやった事を振り返るが、敵組織と接触をした記憶が一度もない。ここにいる人達以外で接点があったのは愛護団体の人達だけだが、彼らとは連絡が取れないけどあんな痛い仮面を被った奴らが影の鼓動の人間なわけがない。強いて言うなら式が始まる直前にあーるんが直接部隊を3つくらい潰しに行った事だけど、それだけでは組織を利用したとかにはならないから本当に意味が分からない。
「.....私には一体何のことかわからないわね。」
「夜明けの時だ...。」
――なんか手元で抱いてるキルメですら呆れてる感じが伝わる鳴き声を発してるんだけど、なんでみんなそんな疑ってんの?本当に知らないよ?やめてもらえませんかねその疑いの目をかけるのはっ!
「...これ以上言っても素直じゃないから認めないしまぁいいわ。それよりロジェ、貴方はもうこの街を出た後はどうするの?少し教えて貰って良い?」
「え?あ、はい。私は一度帝都に戻ってからこの事件の事を報告しに行きますけど、それ以降はどうなるのか分かりません。今は色々あって帝都からの逃亡禁止を言い渡されてますし、誰かさんが向こうで余計な事したせいでまだ暫くはそこに居ると思いますが......どうかしました?」
本当に急にどうしたのだろうか?まさか私に会いたいとか言ってくる感じ?別にいいけど私は許可が下りた瞬間全力で村に帰るわよ?もうこれ以上の厄介事に巻き込まれるのはごめんだし、村なら厄ネタは比較的に少ないから現実逃避しやすいし.....
「なるほど...。じゃあまた貴方に会えるかもしれないわよね。これ以降もう会えないのかと思って心配してたけど杞憂だったみたいで安心したわ!」
「......全く。一体あなたは何の心配をしてるんですか。別にそんな心配しなくても私達はいつでも会えますし、そのうちまたこの街のスイーツを食べに遊びに来ますから。今度はまったり回らせて貰いますし、その時はガーベラさんも一緒に行きましょ!私達は友達なんですから。」
そう言いながらロジェが微笑みかけると、後ろにいるグレイやあーるんが何か笑みを浮かべている気がした。心なしかキルメも普段よりも笑っている気がする。
実際この街のスイーツはどこに行っても最高だったし、相手がどう思ってるかは知らないがロジェは彼女の事を友達だと認めているのも事実だ。
それに彼女と共にスイーツ巡りしたいと思ったのも本当の事である。次はいつこの街に来れるかは分からないけど、少なくとも人間が寿命で死ぬまでには絶対に立ち寄るつもりでいる。
「...まぁ俺から1つだけ忠告だけど、そのスイーツ巡りとやらに付き合うのだけはお勧めしないぞ。こいつ、一度食べ始めたら止まんねーからやる時は気を付けろ。まぁ面白い奴だからなんだかんだ最後まで付き合っちまうんだけどな!」
「ちょっとグレイ!今それを暴露するタイミングじゃないでしょっ!それに、私だってちゃんと考えて食べてるんだからぁ!!」
ロジェとグレイのやり取りを見ていた彼女は凄く嬉しそうな笑みを浮かべてこう言った。
「ふふっ。貴方達三人はホント仲良いわね。中でもロジェとグレイさんの二人はお似合いのカップルだし、次話す時はいい話になってる事を期待してるわ。それに、ロジェは私の要望を全て聞いてくれたし、その時の恩も全く返せてないんだから、私がそれを返しきるまで貴方はそう簡単に死ぬんじゃないわよ!勝手に居なくなったりしたら承知しないんだから!暫く帝都にいるならまた私とも向こうで会えるかもしれないし、その時はよろしくね?」
「....最後まで何言ってるかさっぱり分かりませんけど、あなたの方こそ気をつけてくださいよ?元気な事は良い事ですけど、周りからすれば危なっかしくて見てられないので...。」
「それ、意外とロジェちゃんも同じだよ?いつも僕達に何も言わずに一人で無茶ばかりするんだもん!それに巻き込まれてる僕達はずっと不安なんだからね?」
「そうだな!それだけは違いねえ!」
「私は短い期間しか行動を共にしてないけど、それはちょっと分かるかも....!」
「夜明けの時だ!」
「だからなんでみんな私を下げる発言ばかりするんですかっ!二人とも恥ずかしいからちょっと黙っててッ!!!」
少し余計な小言が挟まれて顔を真っ赤にするロジェと、その話で少し盛り上がった事で屋敷の一角では笑い声が響き渡る。そして暫く時間を空けてから真面目な雰囲気で再度ロジェとガーベラは握手を交わし、2人が再会した時には共にスイーツ巡りをするという約束を交わしたのだった。
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――そういえば、ガーベラさんと交わした約束は結果的に全部果たしてたなぁ...。
ロジェは帝都からやってきている馬車の乗り合い場所に向かって移動していた。馬車の方には連日の騒ぎに巻き込まれて疲れてぐったりしているセージがいると思うので、多少遅刻しても多めに見てくれるだろう。
予定出発時刻は既に過ぎている。――が、走ると償いのつもりで買ってきたスイーツが台無しになるかもしれないので、ロジェ達はそこそこの速足で移動しながらこの依頼であった事件を軽く振り返っていた。
今思い出しているのはガーベラに頼まれた3つの依頼だ。婚約自体を無かった事にして式をぶっ壊す事が出来たし、街や参加者に被害を出さずに終えた事を結果的に出来てしまったのだ。
ロジェは何もしてないけど、依頼主の願いを完璧にこなせただけでも嬉しいし、それを考えれば少し笑みが止まらなくなっている。...余計な事しかやってないけど!!!
「ロジェちゃんなんか凄くご機嫌だけどどうしたの?何か良いことでもあった?」
「いや?何もないけどこの街を無事に守れて良かったなぁって思ってただけよ。怒る精霊に影の鼓動、そして雲の剣士に人喰いケーキまでいたのに1つも被害を出さずに今もみんな平和に過ごせてるこの空間が最高だなって思うと笑いが止まらないのよ。」
スイーツのお店に並ぶ人や街を観光しに来たと思われる人達がみんなこの街の平和な光景を見て笑顔を浮かべている。どこからどう見ても平和な時間だが、この時間を守りきれたという事実が今はとても嬉しかった。
何度もこの依頼で死にかけたし、終始めちゃくちゃな事ばかりだったけど、これを見ただけでもこの依頼を受けて良かったと思えるくらいだ。途中にあった疲れや嫌な出来事は全て吹き飛んでしまいそうになる。
――きっとこうやって平和な街や空間を作り続けていれば、私がずっと目指している『皆平等に全ての人を笑顔に出来る魔女』になれるわよね!私はまともに戦えないけど、世界で最も頼れる味方が2人も近くにいるんだから3人で力を合わせれば出来ない事なんてないはずよ。だから目標に近づけるように私ももっと色々な魔法を使えるよう頑張らなきゃ!
「それもそうだな。この街にいる人は全員平和に過ごしてるし、こうやって笑顔の人だらけにするのがロジェの夢なんだろ?だったらもっと俺もお前らも頑張らねーと、その夢は実現出来なさそうだな。」
――俺もお前らも...?急にこの人どうしたの?普段そんな事言わないくせに。もしかして私の夢を叶える手伝いをしてくれるっていう宣言って事?だとしたらめちゃくちゃ嬉しいけど、所詮はあのグレイだしそんな訳ないよね....。この男が素直な事を言うとは思えない。
「うん!それはそうだけど....急にどうしたの?なんかグレイらしくないし、そんなに私をおだてても何も出ないわよ。」
「う、うっせぇよバーカ!それより、お前が無駄に買ってきたこのスイーツが多すぎるせいで予定より15分も遅刻してるし、数が多いから俺の手と腕と頭が完全にふさがってんだよ!全部俺に預けてないで少しはお前らも持て!」
グレイの腕や手には様々な種類のスイーツが大量にぶら下がっているので、彼は今両腕を開いて移動しているのだ。怒っているロッキーさんにこのスイーツ全て渡しても許して貰えるとは思っていないが、手ぶらで帰って謝るよりは多少効果があるだろう。
もし仮に受け取る事をお断りされたらその時はロジェが時間をかけて食べたり、あの依頼以降割と結構な頻度で家に遊びに来てくれるリンに押し付けたりして最後まで責任持って食べるので問題ない。
「僕はパスー。グレイちゃんがここに来る前に余計な事するのが悪いんだもーん!絶対手伝わないよ。」
「私も嫌よ。そもそもグレイは一人だけ男の子なんだし私より力もあるんだから馬車まで慎重に運んでちょうだい。それにあなたがロッキーさんを怒らせたのが悪いんだから自業自得よ。償いの意味も込めてちゃんと賄賂として使うスイーツくらい自分で運びなさい!」
「おまえら.....そうやってすぐ男女の立場をすぐ都合の良いように使いやがって....!村に帰ったら絶対覚えとけよ!あとあーるん。お前も派手に王城をぶっ壊してるんだから俺と同類だ!調子に乗るんじゃねえ!」
「きゃはっ!やっぱりバレてたか~。でも僕は持たないよーだ。僕の分の問題はこの依頼で消化されてるし問題ないからねー!」
「ぐぬぬ......こいつらホント.....」
なんか一触即発の気配があったので止めようとすると、街中で歩いている見慣れない首輪をしている二人組が周りを警戒しながら歩いていた。というかあそこまで特徴的な首輪をしていたら忘れるわけがない。あれはサンドホーク愛護団体の二人組だ。
式場では派手にやられてたけど、今までこんな堂々と外に出歩いている所なんて見たことがなかったのだが、どういう風の吹き回しだろうか?試しに二人を呼んで話しかける事にした。
「おーい!愛護団体の皆様ー!」
その言葉を聞いて、首輪を付けた二人組は周りをかなり警戒しながらこちらへと近付いて小声で話しかけてきた。その前にあーるんに首輪を取るように指示をして話を聞く事にする。
「!? ちょっとマスター。大声で我々を呼ばないでください!死ぬかと思いましたよ!」
「そうですよ!我々はあれ以降どこに監視の目があるのか分からない危険な状態に置かれてるんですから!」
――確認だけど、この人達は依頼でこの街に来たただの研究員だよね?何をどうやったらそんな命を狙われるような事態になるわけ?別に誰かに手を出したとかじゃないし、組織に手を出したとしても影の鼓動は全部潰れたんだから気にする必要なんてないでしょうが。
「危険な状態って.......あなた達、一体何やらかしたのよ。もう全ての事は丸く収まったし今まで通りサンドホークや花の研究をしていたらいいじゃないの。そんな『全力で警戒してます!』みたいな歩き方してるから浮いてるわよ。」
「マスターは表社会でも裏社会でも既に高額の賞金首になってるので気にならないのかもしれませんけど、影の鼓動が完全消滅したことで裏社会で我々にも懸賞金がかかってるんですよ!だからどこに監視の目があるか分からない以上慎重に動かないと我々は確実に殺られます!」
「それに先日まで使っていたあの空間は組織が壊滅したので崩壊しました。なので俺達はすぐに愛護活動は再開出来ませんし、暫くはその日暮らしになると思います。我々は構いませんが、マスターの指示以上の働きが出来ず本当に申し訳ない気持ちでいっぱいで....」
―――なるほど?ただの愛護活動している研究員がなんで裏社会なんかと通じてるか分からないけど。要するに私のせいで凄いことになってるとか......かな?だとしたらなんかごめんなさい.....
「なるほどなるほど.....そういう事なのね。それは大変だったわね...」
恐らく何も考えてない事を見抜かれているのだろう。あーるんとグレイが私に向かって物凄く白い眼を向けながら固まっている。二人とも突っ立ってないで助け舟の1つくらい出してよッ!
「いえいえ。マスターが心配する程ではありません!幸いな事に我々についてきてくれた同士は50人近くいるので近いうちにまたサンドホーク愛護団体として名を轟かせ、いずれ世界を取ってみせますので気にしないでください!」
―――いや無理でしょ。確かにあのサンドホークを愛でる力があるなら何か出来るかもしれないけど、私が適当に言った世界を取ってその名を轟かせるってのは改めて聞いても意味不明だし、絶対無理だから。いくら花を使って情報収集出来たとしてもそれは無謀すぎるわよ。
この騒動に巻き込んだ責任は私.........には全くないと思うけど、命を助けてもらったりと色々してもらった礼は何かしらしたいわね。けど私はそういうの詳しくないしなぁ....
「あのマスター、どうされました?我々が何か無礼な事をしてしまったなら今すぐ誤りますが...」
「!? いやいや大丈夫だから気にしないで!うんうん。大丈夫だから!」
せめて何か物の生産系でアドバイスをくれる人が居たらいんだけど...。そしたらその日暮らしは免れるだろうし...
―――そうだ!グレイに彼らを押し付けてアドバイスを貰えば全て解決するじゃない!!
グレイは普段はあんな感じだが、彼の生成術においては右に出るものはいない。この男はたまーに死体や魔物に実験を行ってとんでもないキメラや魔法生物を生み出して自慢してくる事があるが、ちゃんとこちらからやめろと言っておけば生きてる人や愛護団体の二人に手を出さないだろう。彼は悪い奴ではないしちゃんと言っておけば守ってくれる良い人だ。
「二人とも、あそこにいるスイーツを両腕に抱えた案山子を貸してあげるからアドバイスをたっぷり貰ってきなさい!きっと力になってくれると思うわ!」
――もちろんアドバイスが終わったら、ちゃんとグレイを返してもらうけどね。
その言葉を聞いてグレイは大きな溜息をついて頭を抱えていたがなんだかんだ受け入れてくれたので、ここから暫くの間彼はその場を離席した。愛護団体との話が終わった後にグレイから話を聞いたけど何も答えてくれなかったのでどうなったのかは少し心配だが....。
だけど街の人も何も言ってこなかったのできっと大丈夫だろう。彼は無暗に人の命を取る悪い人ではないし、この可哀想な事になってしまった愛護団体の人達もきっと救ってくれるはずだ。
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――結局よくわからねえ奴らを押し付けられたけど、これどうすりゃ良かったんだ..?
グレイは二人の口を自白剤という名の色水で無理やり割らせて情報を色々と吐き出させたが、予想通りこの2人は影の鼓動の一員だったし、合成キメラにして再利用するにしても誰一人として強さや力が圧倒的に足りてない為、特に良い感じの使い道を上手く見いだせなかった。
なので色々と悩んだ結果、とりあえず組織の生き残りの50人全員を街の警備に突き出して帰ってきたのだ。もちろんこいつらが影の鼓動という事は隠したし、この前捕まえた賊の下っ端の生き残りという設定で報告もしてやった。ロジェが色々と迷惑をかけたのでせめてもの譲歩だ。
その残党どもには自白剤の効果があるうちに無理やり今までやった事を自首させたので、シャドーのように重い処罰を下される事はないだろうし、1か月もあれば無事釈放されるだろう。
――ロジェを少しでも悲しませないようにこの事は墓まで持っていく事にしたが、果たして上手く隠し通せるのか俺は..?
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結局集合時間から2時間も遅れたので、馬車の御者の人に酷く怒られる事になり、手元にあったスイーツを大量に捧げる事になるのだが、それはまた別のお話。
これにて第二章は完結となります!皆様如何でしたでしょうか?今回は街の占拠を食い止める。という描写が目立ち過ぎていたので、挙式感は少し薄れてしまいましたがこれはこれで悪くなかったかなぁ...と思います。
もう少し挙式のイベントに触れても良かったけど、そうすれば緊張感のない平和な時間が流れるしで匙加減がとても難しかったですが、作者的には書いていてとても楽しかったです!
さて第三章ですが・・・もちろん書きます。むしろ三馬鹿全員が揃ったここからが本番ですし、主にロジェがこれまでの実績を盾にやりたい放題し始める.....かも?
ちなみに第三章では新たに合流したグレイに触れつつ、全員が揃った事でどんどんロジェの化けの皮が剥がれ、ポンコツ味の溢れるダメな魔女の姿がたくさん見れるはず!(多分)
ちなみに次の章は比較的戦闘描写の少ない平和な話をやる予定で、テーマは『プライド』です。
ここまで読んで面白かった!とか、続きが気になる!とか、あれば評価や感想など頂けると創作のモチベになるので、送ってくれると嬉しいです!
※第三章は01/25の21:00~22:00の間に投稿しますが、これからは週2or3本投稿に変更になります。(大体2~3日に1本くらい)
最近目立っていた誤字脱字や表現自体の間違いを確実に抑えたり、作品の中身の質を更に上げるための変更なので、ご了承ください。
進捗報告アカウント
→@Jelly_mochi3




