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第二章 35 『ハッピーウエディング②』

「――ずっと堪えてたけど流石にそろっそろ限界………何か生き残ってる食べ物ないかしら。」


 ロジェは、元々居た新郎新婦席に戻る前に食べる物が無いのか探していた。

 ロジェが最後に食事をしたのは屋敷であーるん達が精神攻撃をされる前だったのだ。目覚めた瞬間会議に運ばれ色々あったせいでほぼ丸1日何も食べていない。


 普段ならば魔力で誤魔化したりすれば丸1日何も食べなくてもここまでフラフラになる事はないが、この1日であれだけ脳や体を酷使したのだ。明らかに許容範囲を超えているので何か食べないと今にも死にそうになる。


 ――この天候だし期待してないけど、お腹空きすぎて倒れそうだし、何か食べるものないかしら…


 ロジェは参加者に紛れて広場を歩いているが特に食べられそうな物はなかった。食べる物が全く無いわけではないのだが、雨風のせいで地面に落ちたり料理が水浸しで使い物にならなくなっているのである。


「――水気があっても大丈夫な食べ物か…ってなるとサラダとか果物とかが狙い目かな?」


 一応食材が置かれている机は簡単な結界が貼られているが、精霊の力が強すぎるのか雨風から守りきれずに貫通しているのだ。ある意味これは災害と言っても過言では無い。


 あーるん頼めば何かしら取ってきてくれるかもしれないが、彼女だって暇では無い。しかも勝手に新郎新婦席から抜け出してきているのだからこれくらい自分がやらないとわざわざ席を離れた意味が無い。


「あー……なんか参加者が食べ物に見えてきた。結構これまずい状態かも…。」


 参加者を食べ物と勘違いしてに襲いかかるなんて馬鹿なことはしないが、早く何か食べないと本当にまずい状態であることは確かだ。

 とりあえず食べられそうな物がなにか無いか探していると、机の上に奇跡的に残っていた『サラダ』を見つけた。野菜であれば水に濡れたとしても他の料理よりも被害はないので食べても問題ないだろう。

 ロジェは近くにあった小皿に取り分け、サラダを食べ始めた。


「ふむふむ…悪くない味ね。野菜なのに全く味しないのが不思議だけど空腹すぎて死にそうだからこの際文句なんて言ってられないわ。」


 雨に濡れた野菜類も案外行けるのではないか?と新たな収穫を発見し、テンションが少し上がる。多少の空腹感が誤魔化せたので、皿に取り分けた残りのサラダを食べながら式場の様子を見ていると、近くにいた参加者らしき青年に話しかけられる。


「あの…そこのメイド服を着ている可愛らしいお嬢さん。少しお時間宜しいですか?」


 突然話しかけられたので思わず噎せるが、しっかり口にしたサラダを飲み込んでからちゃんと話す。


「お見苦しいとこ見せてしまいすみません。私に何か御用ですか?」


「その…言いにくい事なんですが…」


 もしかして私の顔に何か着いてるとかかしら?でもそんなの雨で勝手に落ちるわよね…。なんの用かしら。


「貴方が食べてるその植物、机に飾ってあった造花ですよ?」


 その言葉を聞き、急いで人の目に入らないようテーブルの下に移動し、式場に持ち込んでいた飲料水を飲んでから喉元に軽く手を当てて食べたものを吐き出そうとする。


 ―――え?嘘でしょ…?つまり、私は『式場で造花を食べた女』って肩書きまで背負わなきゃダメってこと!?


 そんな肩書き着くくらいなら帝都でヒーローごっこしてる方がマシよ!!ふっざけんじゃないわよ!何してんの私ィーーー!!!


「恐らくそうせざるを得ない事情があるのは分かりますし、貴方は分かった上で食べてると思うので止めるのも悪いかなと思ったのですが一応声をかけておきますね。それでは…」


「ゲホッ、ゲホッ。〇△□△□△〇〇△□ー!」


「落ち着いてください!何を言っているのか分かりません。」


「ちょっと待ってください!!私はただ間違えただけでそんなつもりはなかったんです!勘違いしないでくださいっ!!!」


 流石にもうこれ以上変な肩書きを背負うだなんて耐えられないわ!帝都ではこの前黒歴史作ったんだからこんな街でも同じ事したら本当に外に出れなくなる!


「大丈夫大丈夫。僕は広めませんから!他の人はどう思ってるか知りませんが…」


 そう言って周りを見ると、全員ではないがどうやらそこそこの人に見られていたらしい。この街に来てから色々最悪なんだけど…


 造花だがある程度空腹を紛らわせることが出来たが元に戻った訳ではないので、まだ何か食べられそうな物がないか探す事にした。そこそこの人数に見られてしまったのであれば、完全に噂を消すことを諦めるしかない。


「なんでこんなことになるのかなぁ…この街で私がどんな悪い事したって言うのよッ!」


 そんな文句を言いながら歩いていると、見覚えのある不審者を見つけた。しかも何故か2人もいるし、片方はオノマトペガチ恋おじさんだが、もう片方は全く見た記憶がない。


 ――片方はこの前見た擬音おじさんだけど、もう1人は誰なの…?てか式場もこんな明らかに不審者な奴らを入れてるんじゃないわよ!


 そして、相手の不審者がこちらへやってくるので、人目につかない端の方へ逃げてから、2人の相手をすることにした。


「スタスタ。これはこれは、私のファンの方じゃないですか。ぺこり。こんなところで会うとは思っていませんでした。はぁはぁ…。逃げられるとは思ってもいませんでしたが。」


「私、一度もファンなんて言ってませんし、むしろあなた達の事はよく思っていないので、あの頭が残念な子達と同じにしないでください…」


「びっくり!そんな!? お嬢さんは僕の大ファンだと公言してくれたではないですか!メラメラ。僕の隠し芸である僕の必殺流儀、『滑る文字語録(ツルツイスター)』を見ておいて嫌いだなんて酷いです!」


「私は!そんなこと!一言も言ってませんっ!」


 すると話を聞いていたのか、もう1人の全く知らないおじモンが絡んできた。ただでさえカオスな現場に更なるカオスが参戦する。


「余計な事を言うでないぞオノマトペ。こちらにいる美人メイドさんは私の膝枕に魅力されし者だ。だからお前のファンではないぞ。」


 あいつかーーーー!!!あの戦いで負けた後に勝手に膝枕してきたただの不審者だったのねこいつ!いくら人気キャラクター補正があったとしても捕まってないのが不思議よ!今すぐこいつだけ警備員に突き出してやろうかしら。


「なにっ!?僕のファンだと公言したのは嘘だったのですか!」


「誰が不審者の膝枕に魅了されるものですか!2人の気持ち悪いおじモンが勢揃いしてるくせに勝手なこと言わないでくださいっ!私はどちらも嫌いですっ!」


 てかやばい…大声出したからまたお腹すいてきた…。食べたのが造花だし、大声で話すと思ったよりカロリー消費するのよねぇ。


 ふらつくロジェを見てオノマトペおじさんが支え、楽な姿勢にして上手く地面に座らせてくる。どうやらおじモン達は共通して紳士という噂は本当だったらしい


「スっ。大丈夫ですかお嬢さん。見た感じかなり弱っているようですが何か食べます?よろしければ饅頭でもいかがでしょう。」


 気持ちは有難いが、見た目がヤバすぎる人から貰っても嬉しくない…何入ってるかそもそもわかんないし。


「た、確かに空腹ですが、饅頭は苦手な物で…だから会場にある――」


「オノマトペよ。彼女に饅頭は似合わんぞ。そんな物より私が作った特性のチョコレートバーの方が良いはずだ。」


 ――呪いが発動しちゃうけど、やっぱり膝枕(こいつ)だけは気絶覚悟で前みたいにぶん殴ってやろうかしら。自然流れで今も膝枕決めてくるし、なんか見てるだけで嫌悪感感じるしで、私と絶望的に相性悪い気がする…。


「もうなんか悪夢見てる気がしてくるので私に関わるのやめてください――てかなんでこんな如何にも不審者みたいなあなた達がこんな場所にいるんですか。」


「ぴこーん。それはですね。我々は同士と共に呼ばれたので会場に来ているのですよ。スチャ。」


「我々おじモン界隈の中でもトップクラスに人気な奴がゲスト出演するから会場の手伝いを頼まれたのだ。この為だけにわざわざこの街の獄から一時的に解放してもらっている。感謝せねばな。」


 そう言いながら、オノマトペがどこかから集めてきたであろう式場内にあった残飯を渡してきた。

 料理の味は雨で濡れているので旨味をほとんど感じなかったが、ある程度空腹を誤魔化せそうで安心である。


 てかこの街の警備の人何考えてんの?こいつだけは明らかな不審者なんだからこんな神聖な場所に解放しちゃダメでしょうが!

 式場なんかに下品の塊みたいなおじさんたちを連れてきてんじゃないわよ!!!


「とりあえず楽になったので膝枕なんて気持ち悪いことするのやめてください…死にたくなるので。」


「………本人の希望なら仕方がない。解放しよう。」


 そう言って慎重に膝枕から解放された。これされると寒気感じるし、あの時見た悪夢を思い出すので本当にやめて欲しい…


「とりあえずそんな事は置いておいて、不審者2人組は今すぐ帰ることをおすすめしますよ。その招待客のおじさんはともかく、あなた達は不法侵入なんですから。今の私は追い出す権利も持ってるので強制退却させる事も可能です。助けて貰った事には感謝しますけど、手荒な真似をする前に出てってください。」


「びっくり。そんなぁ…。しょぼーん。では最後にそのゲストおじモンについて紹介しておきましょう。きっとお嬢さんも気に入るのではないですかね。ニコニコ。」


「私もそう思う。このおじモンは人気投票でも上位常連なのだ。きっと我々の見る目も変わるだろう。」


 ――いや変わるわけないが?そんな簡単におじモンとかいう不審者集団を受け入れられる訳ないでしょうが!てかさっさと帰ってよっ!


 オノマトペガチ恋おじさんが拍手のような動きをし、合図を出すと茂みの奥の方から2人のおじモンが現れた。その姿はどこにでもいる普通の服を着た中年男性だった。


「なんだぁ…。またあなた達みたいに上裸の不審者かと思って身構えたけど、ようやくまともそうな人に出会えて安心したわ。」


「ぐるぐる。はて?彼らはまだ『真の姿』に変身しておりませんよ?」


「…………………はい?」


 すると、そのおじモン達がポケットから謎のアイテムを取り出して謎の言葉を叫び始めた。


『デュアル・スピードチェーンジ!』


 すると、突如現れた2人は合言葉のような言葉を発言し、濃い光に包まれた。ロジェ視点ではとても眩しく見えるのだが、周りを見るとこちらに注目を集めて居ない以上、目立ちすぎる様な強い光という訳ではないらしい。


 しばらくするとその発光も終わり、上裸のおじモン2人組が現れた。顔にはヘルメットのようなものをつけており、腕にはグローブなどが着いている。この絵面だけ見れば明らかに不審者だ。


「黒の支配者!ブラックキュワーズ!」


「白の支配者!ホワイトキュワーナ!!」


『2人合わせて。おじッキュ!』


「ワクワク。どうでしょうかお嬢様!2人組のヒーロー系おじモンにして圧倒的な人気を誇るおじッキュのコンビは!」


「彼らは滅びた文明にあったとされる女児向けの人気キャラクターの動きや強さを完璧に再現しているおじモンなのです。貴方もこの同士の事は気に入るのではなかろうか?」


 ――それ、おじモンにする必要ある?そんなの子供が見たら泣いてトラウマになるよ?あとなんでおじモンは全員上裸なの?馬鹿なの?というか怒られろ!


「私…なんか皆さんが馬鹿すぎて可哀想になってきました…。とりあえず騒ぎにならないよう5分程ここで大人しくしておいて下さい。」


 とりあえずロジェは時間経過で解ける拘束魔法『束縛の鎖(ストールチェーン)』を使って不審者2人組を会場の端の方で縛って彼らのせいで大きな騒ぎにならないようにした。



△ ▼ △ ▼ △ ▼ △ ▼



「さてと…この部屋も異常なしか。」


 セージは式場の見取り図を借りて、内部に異常がないかを確かめながらどう脱出経路を組めば参加者全員を逃がせるのか考えていた。

 職業柄1度見た書類なら一瞬で覚えきれる自信があるので、式の途中でこんな事ををするつもりなんて無かったのだが、内部の式場が何者かの手によって使い物にならなくなっている以上改めて中を確認するべきと判断し、再度確認することにしたのだ。作戦メンバーには既にこの事は伝えてある。


「にしても影の鼓動ねぇ…あまりにもやり方が慎重かつ厄介な組織だ。この慎重さはまるで僕が長い年月をかけて捜し続けてるアレを思い出して嫌になる。」


 セージは自分の姿を利用されただけでなく、屋敷で影の鼓動による精神攻撃を受けたのだ。その事に関して影の鼓動相手に少しだけ怒りを覚えていた。

 利用されてしまった落とし前は自分で付けたい。そんなくだらない事を考えていたら自然とこうやって体が影の鼓動を相手しようと動き出していたのだ。さっきの内部調査をしたい気持ちは本当だが、こっちの落とし前をしたいという気持ちの方が正直強い。どちらにせよ金にならないはずなのにこんな事をしている自分に驚きを隠せない。


「まぁ、そもそもあの嬢ちゃん達が絡んでいるとなれば僕も協力せざるを得ないのだが。」


 セージとロジェ達は切っても切れない関係にある。もちろんギルドとしての関係もあるし、2人とは約束を交わしたというのもあるが、あの2人には個人的な事でまだ協力して貰わなければならない事がある以上、簡単に死なせる訳にはいけない。


「それは置いておいてここも異常なしか。全く式場は広くてたまったもんじゃないな。」


 式目は今どれくらい進んでいるだろうか?とか、会場に影の鼓動が現れていないか?とか、色々心配な点があるが、あの2人がいるなら問題ないだろう。ロジェ達がいるならきっと何とかしてくれるはずだ。そう自己完結した。


 そんな事を考えながら歩いていると、見慣れない1つの白いドアがセージの目の前にあった。


「なんだこれは…こんな所に部屋なんて――と思ったらここは裏倉庫か。」


 見取り図をよく確認すると、裏倉庫と書かれている隠し部屋があった。この部屋は定期的に清掃されており、食材や完成済の食事を保管し、式場中に使う料理の品が大量に保管されている場所である。


 一応セージも引退したとはいえ元々は冒険者だ。引退してからはあーるんとほぼ毎回のように戦っているので現役よりも魔法技術や剣技術は上がっているし今の方が確実に強い。

 セージは元々は剣士であり魔力は生活に使える程度しかなかったのだが、彼女に対抗するため死ぬほど努力し、初級魔法ぐらいならば組み合わせて応用して使えるほどにまで成長した。


 ――今の自分の剣技と合わせて中にいると思われる影の鼓動相手にどこまで太刀打ちできるだろうか。


 そんな疑問を抱えつつ、わざとドアノブを握ったと中にいる人間にわかるように音を立てる。中に誰かが居るのであれば何かしら動きを起こすし、人の気配を感じるからだ。

 行動に対するリスクは高いが、こういう場合は中から敵対するよりも外にいる方が有利だ。外にさえいれば増援も呼べるし、外に出た瞬間魔法を放って打首に出来るのである。


「………どうやら誰もいないようだな。気配がない。」


 セージは慎重にドアを開き、最大限に警戒する。こういう時こそ敵感知に強い者が欲しくなるが、ないものねだりしても仕方が無いので自分なりに最大限警戒しながら中に入る。灯りを付けるためのスイッチを起動するが、どうやら破壊されているらしく中を照らすことは出来ない。


「中は暗いが、情報通り倉庫のようだ。こういう場所って碌なものが無いから何も無いといいんだけどな…」


 慎重に自身の愛剣を構えながら中を進んでいく。周りを見るが荒らされた痕跡は全くなく人のいた気配すらない。あるのは壁やテーブル、調理台に散らばる調理用として使われるような大量のクリームとそこらに散らばる靴や帽子だけだった。

 セージはより慎重になりながら奥まで進むが、特に収穫はなかった。痕跡が全くない以上、床にも壁にも見境なく散らばる白いクリームが不気味にすら思えてくる。


 とりあえずセージは収穫が特にないこの部屋から出ようとした瞬間、声が聞こえてきた。


『ベリベリべリ…』


 ――何だこの声は…魔物の気配でもなければ人の気配でもないぞ?


 セージは今まで以上に周りを警戒する。ゆっくり動くが、部屋の中からは『ベリベリベリ…』としか聞こえてこなかった。少しずつ出口に向かうがどんどん声が大きくなっていく。そして出入口のドアに手をかけた途端、今までで一番大きな声が聞こえてきた。


『ベリベリベリベリ…』


「アイスショット!」


 セージは即座に初級魔法で作った氷の氷塊を部屋全体に大量に放ち、即座に部屋から出ようとする。すると、自分の肩を触る『何か』の感触を感じた。即座に剣で切り払うが、倒した感触がない。それと同時に連絡石が反応する。


『もしもし?セージちゃん調子はどう?中の確認が終わる頃だろうし、暇ならこっちを手伝って欲しいんだけど…』


 この声はあーるんだ。彼女の声に反応したいが、目の前にいる謎の『何か』を相手するだけで必死なため応答が出来ない。


『もしもし?聞こえてる?おーい!』


「今はあとにしてくれ!というか姉ちゃん、こっちに来れるか?会場の中に入って右に曲がった先にある階段を登って左の部屋だ。多分こいつを放置したらやばい事になる。」


『………え?なんか見つけたの?とりあえず場所は分かった。今すぐロジェちゃん連れてそっち向かうから頑張って持ちこたえててね!』


「俺を誰だと思ってんだ。ギルド職員を舐めんなよ!」


 そう言って通信を切り、最低限の居場所を伝えてセージは時間稼ぎに徹する事にした。彼女達と協力すればこの厄介な性質を持つ『何か』にも勝てるだろう。炎魔法で周りを照らそうとするが、『何か』が放つ液体状の物で掻き消されてしまうので姿を確認出来なかった。


 ――まるでクリームのような何かによって…


「そうか!まさかこいつ、この部屋にあるケーキに寄生した魔法生物か!?」


 発音する声や攻撃方法的に恐らく魔法生物の類いだろう。それも寄生タイプの厄介な敵だ。部屋にクリームが大量にあった事を考えればケーキに擬態していると考えられるし、帽子や靴が部屋にあった事から考えて多分中に来た人がケーキに喰われてる可能性が高い。だとしたら僕が取るべき行動は…


「アイスファイア!」


 熱を持った氷の塊を大量に生み出して目の前にいる魔法生物にぶつけた。ケーキは温度変化に弱いはずなので熱と氷で一気にダメージが入るはずである。


『ベリベリべ…ベリーーーー!』


「!? な、何だこの速さ!異常すぎる!」


 そしてその瞬間、セージはケーキが伸ばしてきたクリーム状の手に捕まれ、そのまま捕食された。


 そして人喰いケーキは突然巨大化し、建物を破壊しながら裏倉庫から移動を始めた。

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