表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
36/49

幕間 セレストの観察記録No.4

ヴェロニックの手帳には、綺麗な丸文字でメモが書かれている。

その中に、以下のような記述がある。


王暦1024年6月11日



観察対象:セレスト・ヴァスール



グエッラとの最初の戦いが始まった。

その際、彼の行動に不可解な点があったためここに記録を残す。


この日彼は、いつも持ち歩いている和傘で大量の敵を葬っていた。

撃退数はおおよそ、兵器数百体と兵士二十名。

武器の割にはかなり健闘している。

前からその戦い方に疑問があったけど、肝心なのはそこじゃない。


生身の兵士を倒す際、彼は必ずあることを聞いていた。


「施設の入り口はどこだ?」


グエッラの人達は、誰一人として答えなかった。

あの様子だと、口を噤んでいるというより本当に知らないみたい。

セレストはその度、舌打ちをして一切躊躇せず兵士の首を切り落とした。


施設とは、一体何のことだろうか?

このイニーツィオの地に、一体何があるのだろうか?

殺された兵士が全員知らないということから考えると、グエッラの機密事項の可能性もある。

だとしたら、なぜ彼が知っているのだろう?


いずれにしろ、ナタンの疑惑が事実であるという証拠が増えた。

やっぱり、セレストはとても重要なことを隠している。

でもスパイにしては、グエッラの戦力を一人で減らしすぎている。

可能性が消えたわけではないけど、調査は続けないといけない。


幸い、師匠に手紙で相談したら部下に調べさせると返事が来た。

彼に白黒をつけられるのは、時間の問題だと思う。


一体セレストは、何を抱えているの?

彼は、ウチ達の


(ここで記録が終わっている)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ