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幻想奇譚

フォトマーク

作者: 秋暁秋季

注意事項1

起承転結はありません。

短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。


注意事項2

魅力的な栞を保存する為に、読書を再開しようとソワソワしてます。

最近はよく本の街に訪れるのです。本の森に入り込み、文庫を眺め、眺め、眺め、結局手に取る事無くその場を去ります。

本を読むのは嫌いではありません。寧ろ学生時代は本が無くては不安になる程、大量の本を読んでおりました。けれども最近はとんとご無沙汰。増えゆくこの子達に居場所を与える事が出来ないので、もう、過去の趣味になってしまいました。

そうして街を歩き、とある雑貨屋さんに入り込むと、ある物を発見致しました。このお店をモチーフにした、二つのステンドグラスの栞達。 思わず手を伸ばし、光に翳します。すると透き通る程に美しく、光の加減によって大きく姿を変えるのです。

そうしていると、過去の出来事を思い出して、急いで自宅に帰る事に致しました。


時を遡る事高校時代。私と長い友人となる彼女から、お土産を戴いたのです。

――渡、本読むの好きでしょ? 水族館行ったからこれやるよ。

――これは……。

紙袋を開いて中身を見ると、一枚の栞が入っているではないですか。模様は橙のタツノオトシゴ。ステンドグラスの様なその一品は、光に翳すと容易く色を変えるのです。

暫くそうして色合いを楽しんでいると、ご友人からお声を掛けられました。

――金属の事詳しくないから分からんけどさ、紙の栞よりは丈夫だし、一生モンだよ。

そうして得意気に鼻を上に向けた事。この方は本当に素直だなぁと感じた事。

その時の思い出が、あの栞を見た時に思い出したのです。大切なもの。お友達からの贈り物。きっと本を読む事を辞めたそのときの時間を、今でも指しているのでしょう。

最後に読んだ本……。もうすっかり過去の話……。もう覚えてはおりません。それでも探さなくては……。

本棚に置いてある本を引き出しては捲り、引き出しては捲り、漸く発見致しました。あぁ、こんなところに……。もう何度も挫折を繰り返した海外書の中に入っておりました。


高校時代からの友人である渡と本の街に出掛ける事になった。今日の彼女は大型書店や純喫茶にも目もくれず、真っ先に雑貨屋へ。そうしてステンドグラス風の栞を二つ手に取った。会計を済ませると、馴染みの喫茶店でフォトアルバムを取り出す。

「ご友人、覚えておられますでしょうか? 私に栞のお土産をお渡しになったこと」

……なんかあったっけ? そんな私の反応を見て、渡はアルバムの中から栞を引っ張り出す。橙のステンドグラスのタツノオトシゴ。今日、渡が買ったのと同じタイプの薄い金属製。

其れを見て思い出す。水族館に行ったお土産に、確かに贈った。読書家の、綺麗な物を愛するあの子に相応しいと。

「懐かしい。まだ持っていたんだ。見ても良い?」

「是非」

渡された栞は薄くて、ひっくり返すと金属の痛みが見える。汚れが付き、メッキが禿げ、使い込まれながらもリボンの部分は全く傷付いていない。

何度も本の間に挟まったのだと。その度に削られて来たのだと。その勲章なのだと知った。

「最近読書はご無沙汰しているのです。ですから最後に読んだ洋書に佇んで、時を止めて戴いておりました。けれどもええ、使わない時はこうしてアルバムの中に保存しておこうと思うのです」

そうして、渡は買ったばかりの二つの栞を差し出した。

「お好きな方をお選び下さい。両方が宜しいのでしたら両方を。貴方にお送りしたいと存じます」

「選ばなかったらそのアルバムに保存すんの?」

「はい。栞は写真と似ていると思うのですよ。物語を止める様に、その時の時間を枠に閉じ込める」

良い笑顔だ。では。私は二人で頻繁に訪れる、雑貨屋を模した方の栞を受け取った。

これを見る度にきっと思い出すだろう。

「有難う。私もそうするよ」

途中、アリス厄介ファンの厄介な物言いが入ります。


私が買いそうになるものは多分一つ。

ガチではなく、興味が無い訳でもなく、『なーんかちょっと気になるなー』程度のもの。


ガチな物は尊過ぎて使えない。

汚れやすいから一生保存用。


可愛いアリスちゃんのポーチとか、キーホルダーとか、ティーカップとか、何なんですか!? 生殺しですか!?

男性、女性問わず興味持って頂けると、『同胞がいる』となるので、幸せな気持ちになります。


※作者はテニエルの挿絵ガチ勢です。それ以外認められるのはシルエットぐらい。

アリスちゃんはテニエル絵が最高なんです( '-' )

公式で出すなら絶対テニエル産。


でも置き場がないから基本購入しない。

興味のない物は使わない。


だからその狭間の物を発見すると、手が伸びやすい。

総ナメで買いたい( '-' )

『ここからここまで全部下さい』は一度言いたい台詞です。多分言えません。


そんな身の上話は置いといて。


栞は読んだところを保存するものです。

写真はその時を保存するものです。

だからそれを保存する事は、アルバムを見返す事になるのでは?

と思って書いたもの。


フォト=写真 マーク=栞 という訳でこのタイトル。

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