正義の定義
これはメルマガで配信していた作品です。故に一話一話が短いです……。
正義とは何か。命懸けで戦う理由とは何か。僕は拳銃を手にしたとき、いつも疑問に思う。
そして、それを何度も何度も繰り返していくうちに、僕はある結論に辿り着いた。
……答えなど、はじめから存在しないということに。
正義など、所詮は自分の偏った考えでしかないのだ。決まったものである必要もない。
命懸けで戦う理由は、数限りなく、人それぞれである。答えという言葉で言い表せるようなものでもない。そしてその理由を、言葉では表せられない場合も少なくない。
僕の正義?
そうだな……僕が所属している組織と、僕自身とでも言っておこうか。
あの組織に入ろうと思ったのは、軍に対抗できるほどの知識と、戦力を兼ね備えていたから。
正直、組織の領域争いなどは、僕にとってはどうでもよいこと。日々のミッションは、訓練にしか過ぎない。
僕の目的は一つ。軍人に殺された両親の敵討ち、ただそれのみ。
……誰が何と言おうと、僕は軍の狗に成り下がったかつての友人の首をはねるつもりだ。組織の情報によると、奴はつい最近、大佐の地位にのし上がったらしい。
自分の地位を守るがために、罪無き国民を無惨に操る。当の本人たちは、それを当然のことのように思っている。
それが、どうしても許せなかった。
自分のような者から、何もかもを奪っていく奴らが。
「おい、思い出に浸っているのは良いが……そろそろ出撃するぞ」
「わかってますって」
漆黒のスーツに身を包み、相棒の二丁拳銃をホルダーに収めたなら、靴を鳴らして踏み出そう。
……例え、この先の道が、どんなに険しくとも。僕は歩を止めることを知らない。さあ、今日も命懸けの訓練の始まりだ。