0010
先程誘爆した無人戦闘機と同型と思われる機械兵器が、次々と飛び掛かって来る。
身を捻ったり、サイドステップやバックステップ、さらにホバーおよびスラスターを駆使し避けつつ、実剣にて迎撃を。
切り裂くと誘爆する敵機。
その誘爆に誘発され爆発する敵機も。
まるで移動する機雷や地雷のようだ。
普段の俺ならば避けることもできず、ズタズタにされているだろうな。
ゲームだからだと言えよう。
っと、胸辺りの体高を持つ四つ足機獣っう感じの敵機が。
虎?
生身で出会ったら、逃げるどころか固まってる間に喰われちまいそうだ。
ゲームだから相対可能だが…初っぱなから少々ヘビーじゃぁないですかね。
辺りにはネズミ型の機獣がチョロチョロしてっしさ。
それを避けつつ、虎型機獣の動きを伺う。
ヤツは前屈みになりつつ、俺の周囲を歩む。
明らかに、俺の隙を伺ってんな。
っと、近場で切り裂いた機獣の爆破に誘爆した機獣が!?
慌てて避けるが、それが隙になったのか虎型機獣が襲い掛かって来たっ!
身を屈めつつ左前方へステップを。
間に合わないっ!
くっ!!
さらにホバーとスラスターだっ!
強引に身を捻り離脱をはかる。
なんとかギリギリ躱しつつ、反射的に実剣でヤツの横腹を薙ぐ。
くっ!
硬ぇなぁっ、をいっ!
離脱してから肩に掛けていたレーザーライフルを。
構えると同時に感で…撃つ!
大口開けて襲い掛かる虎型機獣の口内へとビームがっ!
頭半分が吹き飛んだぜっ!
虎型機獣が沈むと同時に、潮が引くかのごとくネズミ型機獣が撤退を。
「アキラ少尉、お見事です!」
マチルダさんから讚美の言葉がな。
我ながら、良くやったっと思うぜっ!
「ただ、ビームライフルの出力が高すぎたようですね。
機体を稼動させるためのエネルギー残量に問題が出ております。
基地へ、ご帰投願います」だってよ。
機体が動かなくなれば、それこそゲームオーバーってな。
ビーム兵器は強力だが、エネルギーコストに問題があるな。
俺はホバーとスラスターを駆使し、早々に帰投をな。
帰投時にマチルダさんがな。
「先程倒された機獣は、ここら辺の無人敵機を統べている機体の1つでしょう。
新兵だけでなく、一般兵にも被害が出ており、討伐が検討されておりました。
アキラ少尉が早々に倒されたことは、上層部に高く評価されるはずです。
おそらくは、中尉に任命されるかと」
そんなことをさ。
だからさ。
「いやいや、少尉に任命されたばかりだよな。
流石に昇進は、ないんじゃないかね?」って尋ねたさ。
したらね。
「軍では、戦功あれば称されるのは当然のことですわ。
昇進は、間違いないと思いますけれど…」
そう告げて来たよ。
まぁ…ゲームだしな。




