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幕間3

 人間国と魔国。これ以外にもインフニにはもう一つの国がある。

 はるか上空。空の上の氷空にて世界を築く存在、神族。彼らは天界と呼ばれるこの場所で陸の世界を見守る。

 目の前には陸の世界をリアルタイムで写すテレビのような蛮族の輝きがある。そこに映るのは勇者、僧侶、魔剣士、魔法使い、盗賊。そして新たに聖騎士と名乗ることなる旧勇者。

「ねー、お兄様。これでいいのー?」

 無邪気にからかうように笑うハニエル。背中に生えている透明で美しい羽と緑色のさらさらとした髪が笑う度にゆれる。

「……僕らが作った正史とは異なるが、問題はない。多少歪みは確実に修正はきく」

 話しを振られた同じ髪色をしたペネムが静かに告げる。そして手のひらを上に向けると一瞬にしてそこに暗闇の玉が現れる。

「お兄様、それ使うの?」

「魔国に力を貸した勇者など確実に不要だ。ここでアイツを殺せば問題はないだろう。使い物にならなくなれば捨てればいい」

 ペネムはその暗闇の玉を野蛮の輝きに向ける。ズヌッとそれが食い込むと地上に暗闇の玉が落ちる。

「邪気の薬玉。勇者らが現れれば自動的にバクライヌが産まれる。一人は持っていけるだろうな」

「確実、じゃないんだー」

「正史を歪ますヤツらの動きなど……僕らにはわからないからな」

 茶化すようなハニエルに対して勤めて冷静に返す。だがその瞳は怒りに燃えていることはハニエルも理解する。

「怖い怖い」

「ハニエル。消えろ」

「はーい。お兄様」

 ハニエルは背中の羽をはばたかせるとどこか遠くへと飛んでいく。

 ペネムはもう一度手のひらを上に向けると弓を生成する。その弓の名はウゴウ。

「むせび泣け。全てを嫌え」

 ペネムはウゴウに弓矢をつがえて引く。それを野蛮の輝きへ引き抜くと弓矢は地上に突き刺さった。

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