詩 眠る
掲載日:2026/06/22
眠る、眠る…。
赤子に戻ったみたいに。
優しくて柔らかなものに包まれたみたいに。
ああ、愛おしい。
頬に当たる感触に涙をこぼし、瞳を閉じる。
何の音もいらない。
何の声もいらない。
ただ眠っていたい。
願いはそれだけ。
辛いことも、悲しいことも忘れられる。
眠っている時だけは自分が主人公だ。
お花畑で少女が笑っている。
そちらに行こうと足を進める。
少女は花束を渡してくれ、照れたように笑う。
自分も嬉しくなって、にこりと笑う。
穏やかで何の痛みもない世界。
こういう世界に、ずっといたい。
静かに眠りにつく。




