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エイドスの地  作者: 黒石迩守
第二部 月も登らない空の下で

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用語集Ⅱ

【押込通知】おしこみつうち――Push

 情報通信の際に、ユーザが要求を意識することなく、クライアント側からの情報の受信を契機に応答されるリアルタイム通知。文字通り、押し込みの通知。

 相手に簡単なメッセージを送信する等して、ARヴィジョンに割りこんで表示するような使われ方をする。


【官能の等級】かんのうのとうきゅう――Sensory Grade

 ルクスリア固有の制度。

 国民の〈官能〉に対する技能や才能を総合的に判定し、等級付けを行う制度。判定はすべて概念(コンセプト)であるしきによって行われている。

 グレードはSが最上級であり、A~Eまでの六段階評価となっている。

 しかし、優れた〈官能〉を持つ者を見つけるのが目的であり、申請や試験を行うような評価制度ではないため、B(標準)以下と判定されている分野については、普通誰も気にしない。


【基幹入出力器官】きかんにゅうしゅつりょくきかん――Basic Input/Output System

 通称BIOS。

 ARMのオルガンの内、VR側からBRを制御する上で、最も低レベルな入出力を行うもの。

 OSよりも更に下位のレベルに存在し、『精神の脳幹』とも呼ばれ、BIOSが破壊、乃至は制御を奪われる事は、個人としての全てが支配される事を意味する。


【血族の共有幻想】けつぞくのきょうゆうげんそう――Blood Matrix

 ある系列において、その性質が抽象化され、高度に情報化された訓戒。

 一般的には、貴族家系などで構築され、代々保持されている情報体。

 これを共有することが、その系列に属している証明となる。


【固定球体駆動記憶装置】こていきゅうたいくどうきおくそうち――Earth Hard Sphere Drive Storage

 通称スフィア・ドライブ。地球と同化しているCEMが保持している惑星の記憶。そのため、ディスクではなくスフィアと呼称されている。

 スフィア・ドライブからデータサルベージを行うことで、現代の混沌(ケイオス)以後の文明の基礎が構築された。

 地球の経緯度の交点から格子状に分割された数だけ、方尖柱状のパイルと呼ばれる構成単位で管理されている。さらに、パイルは六三七一ブロック(地球の半径)に分けられ、各ブロックがさらにハードディスク状構造で管理されている。

 またデフラグが行われておらず、人類の視点では各セクタ単位ですら余りにも巨大過ぎるため、データを引きだしても役に立たない断片化されたもののことが多い。

 辛うじて、パイル毎のデータ埋蔵量を測量して、発掘する箇所の当たりをつけられている。


【情報基】じょうほうき――Basic Code

 個人という事象の最小情報量。

 キュビットを情報の物理定数として定義された、プランク情報により記述された個人情報。個人識別という意味では、偽装することは不可能。

 ここで言うプランク情報とは、『美』という情報を構成するものを分割していくと現れる『曲線』や『柔らかい』と言ったレベルにまで抽象的に還元されたプランク単位系の閾値でもある。


【CEM素子】せむそし――CEM Chip

 擬態するための情報を持たないCEM。

 真球に近い形の暗灰色の球体をしている。

 正しい設計図を情報として与えることで、自由な形状と性質を与えられる最小単位のため、『素子』と呼ばれている。


【中央処理器官】ちゅうおうしょりきかん――CPU Organ

 CPUオルガン。情報の演算と制御を行う人体で言うCPU、即ち脳を指す。BRとVRでも、その意味はほぼ変わらない。


【独占戦争】どくせんせんそう――Monopoly War

 序列国家成立以前に、スフィア・ドライブのデータを独占しようとした都市間で起きた戦争のこと。

 しかし如何せん決着はつかず、やがてスフィア・ドライブにパーティションを組むことで境界が作られ、いくつかの都市が統合され序列国家となった。


【NULL】ぬる――Null

「何も示さない」ことを意味する言葉。

 例えば数値の場合、「0」は「何もない」、「1」は「ひとつある」ことを示しているが、「null」はそういった数的な情報を何も示していないことを意味する。


【根】ね――Root

 国家の体現者。概念の盟主。

 概念(コンセプト)が選定した己の本質の体現者。

 自らの本質を果たすことができる人間に概念(コンセプト)は従う。なぜなら概念の認識には人間が必要だから。


【番犬】ばんけん――Watchdog

 プロセス監視プログラム。ウォッチドッグプロセス。

 システム内で他のプロセスを監視し、異常を発見した場合にアクションを行う。

「番犬(watchdog)」のように「異常があったときに行動する」ことが語源。



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