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第二章 【地獄2】ヒナside
若干暴力表現。一応前回と今回を読み飛ばしてもストーリー繋がります。
<ヒナside>
それからは地獄だった。
家の全ての窓とドアが溶接され、出られないようにされた。
時計もなく、光も入ってこれないようにされた部屋。
時間感覚もなく、不安に怯える日々。
兄が帰ってきたら、暴力を振るわれる。
最近は、私でもギリギリ苦しむ程度の劇薬を投与して、もがき苦しんでいるところを犯すこと。
でも、ドアが開く度に期待してしまう。
兄が昔のように優しくなって戻ってきてくれること。
今が悪い夢の中なんだ、と。
「たす……けて……」
ボロボロになるまで「アイして」から出て行った兄を視界の端に捉えながら、ベットの上でつぶやいた。




