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【番外編】夫婦喧嘩は犬も食わぬ(R12)

「ねえ? 乃利子ちゃーん……」


「きゃあぁん! ハンサムさんカッコいい!! 」


「………………」



 ○○ブームとか、○○様とか、よくオバサンがはやてるソレに、乃利子も乗っかった。

 ――何でだ?


 そのブームに乗るオバサンの特徴ってゆぅのが、友人の紹介からだとか、ちょっとした刺激的なものを欲してるから、心をたす為に、○○に恋をする事で青春時代を味わった気分になるとか、――そんな話を、どっかの番組で聞いた事があった、…気がする。



「失礼ねぇ…。私を、オバサンだって言いたいの? 其れだったら御言葉を返す様ですけど、三十路の早ちゃんは、お爺ちゃんですねー」


「んだとコラァ?! 謝れ!! 三十代の人全般に! そして俺にィィィィ!! 」


「私は三十代の人に言ったんじゃなくて、早ちゃんに対してそう言ったの。勝手に、三十代の人を巻込んだ早ちゃんが謝ったら? 」


「…………………」



 あの頃の、忠犬ハチ公の様な面影は何処行った? と聞きたくなる位、乃利子は最近、俺に対して、遠慮というものが無い。


 宴会等、酒の入った同僚の口から、何度か妻に対しての愚痴を聞いた事がある。

「あの頃が良かった」等と、譫言うわごとの様に吐き捨てる同僚に対し、顔の見た事の無い奥さんに、色々言われてて可哀想だと同情したのは、今は昔の話。


 あの時は悪かった。

 御前の気持ち、今になって分りました。

 身を持って、知りました。



「………早ちゃん。ソレ、心の声なら、全部、駄々洩(だだも)れだけど……」


「ワザと聞かせてるんです」


「……………幾ら最近、夜の営みが無いからって…、あからさまな不機嫌な態度は、ちょっとぉ……」


「ねぇ、乃利子さん。男は、女の生理と違って、毎日が欲望の連続なんです。発情してるんです! 」


「……変態」


「………………」


「……『あの頃が良かった』なんて気持ち、女の人だって同じよ」


「…………へ? 」


「結婚して、寝食共に過ごせば、相手の欠点を嫌でも見せ付けられる」


「…………………」


「オバサンが如何とかの問題じゃない。――だって、彼女達だって、偶には恋位したい。偶には、ブラウン管越しの恋で、あの時と同じドキドキを持ちたいのよ」


「………でも、其れは、浮気と同じだよな? 」


「だったら、男の人は毎日じゃない」


「あ? 何で? 」


「知ってるのよ。毎夜、私が寝てる最中に、一人で○○(ピー)してるの」


「! ちょっ…、アレはだな…っ!! 」


「女の人は心で、男の人は身体で“恋”をする」


「………どっかで、聞いた事あるわ。確か、女は愛撫を丁重に、男は――」


「……何で、そんな下ネタ的な喩えしか出来ないの? 」


「…………ハァ。まぁ、御前の気持ちが分った」


「………え…」



 俺は不敵な笑みをこぼすと、乃利子を思いっ切り抱締めて、其れから御姫様抱っこをして寝室へと向かうと、ベッドに乃利子を降ろす。



「そっ……、早ちゃん…? 」


「此処最近、残業多かったもんな。そりゃあ、御前を叩き起こして、ヤリたかったですよ」


「…………変態」


「あぁ、変態だよ。ってか、男は皆そうでしょ。皆、羊の皮を被った狼なの」


「早ちゃんの場合、最初っから狼だったわ。下心、丸出しだったけどね」


「あー…、そうだね。三十路だったし、そろそろ結婚しなきゃって焦ってたから」


「………………」



 俺は、乃利子の上に覆い被さると、彼女の形の好い唇に触れるだけのキスを落とし、其の儘彼女の耳元で、「寂しかったんだろ? 」と問う。

 すると、面白い位に耳を真っ赤にし、視線を顔に向ければ、顔中真っ赤にした乃利子と目が合った。



「……今日は久々だし、試してみますか? 」


「………何を? 」


「『女は心で、男は身体で』…を」


「…………早ちゃんって、やっぱり変態だわ」






【夫婦喧嘩は犬も食わぬ】

 結局はお相子
















後書き

はい……

ほんと、色んな事に関してすみません


どっかで聞いた事がある、「女は心で、男は身体で」恋をするとか、しないとか聞いた事があるので、つい、書いてみました。。(間違ってたらすみません!)


乃利子、キャラ変ったなぁと思いますが、…うん。そうだね、はい((え?!


っていうのは半分冗談で((残り半分は?

よく、旦那は妻の、妻は旦那の愚痴を零す事が多いので((いやいや、アンタ其処断言して好いの?何時もの様に、語尾に疑問付けんで好いの?

今回の様に、少し強気キャラの方が好いかなぁと。。


初出【2012年11月26日】

愚痴は、愛情表現の一つだと思います。本当に愛情が無くなったら、愚痴は言わない。愚痴とはいえその人の事を口にする事さえ時間が勿体無いと思ってしまうのではないかなぁ、と思うから。

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