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ネコ耳❤アリシアの魔王城日記  作者: 独瓈夢
第一部 ネコ耳アリシア
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第4章 魔王の結納

 魔王さまの使者といっしょにヤーダマーの塔にやって来たエイルファという名前のエルフっ子。

馬車から降りる時に転げ落ちてひざをすりむいたのて、治療と着替えを私たちの部屋ですることになったの。


 そのエルフっ子が穿いていた下着は— 

(こんな、一番恥ずかしいところだけを隠しているような小さなドロワーズなんて見たことがなかった)

 白地に淡い水色とピンク色の柄が入っていて、縁には繊細なレースが施されているという、()()()()()()()下着だったの!。

 正直言って、私もルナレイラお義姉(ねえ)さまも、ビアもお母さまも、モナさまもその下着に目が釘付けになったわ。


「かわいいわ!こんなのだったら、ワタシも穿くかも?」

ビアの声が私たちの気持ちを代弁していた。


「こ、こんな恥ずか... かわいい下着を魔王国では穿いているのね...」

「わ、若い娘さんには似合いそうですね、ラーニアさま」

でも、お母さまとモナさまは、かなり衝撃を受けているみたい。

お母さまは、“恥ずかしい下着”と言いかけて、“かわいい”と言い直した。


「ふふふ。ちゃんとプリシルさまが、みなさんの分の下着もお土産に持たせてくれていますわ!」

魔王さまの使者イクゼルさまが、にこやかに笑ってみんなを見た。


(お母さまの反応 ビックリして)

 「え?」

(モナさまの反応 うれしそうに)

 「え!」


(ルナレイラお義姉(ねえ)さまの反応)

 「これと同じものを?」(汗)

(私の反応)

 「やだァ!」(汗)

(ビアの反応)

 「やった――!」

思いっきりジャンプ!


(マルカの反応)

 「......」


各人各様の受け取り方だった。



 その間、イクゼルさまはカバンから新しい超短いピンク色のドレスを出して、エイルファに着せたの。

 ピンクのドレスもとてもステキなドレスで、エイルファって()、年はいくつか知らないけど、いくらエルフ族の胸は控え目だと言っても、大人の女性になるとやはり出るところは結構出て来るので、体にピッタリとしたドレスを着ると、なんだか妙に色っぽくなったわ。


「さあ、エイルファちゃん。あなたの役目は私の助手でしょ?」

「はい」

「じゃあ、すり傷の治療も終わったし、新しい服にも着替えたのですから、馬車にルナレイラ王女さまたちへお渡しするお土産の入ったカバンを取りに行ってちょうだい」


「え、でも、イクゼルさま、このドレス窮屈で動きにくいから階段を上り下りするのは...」

「誰ですか、そんな動きにくいドレスを注文して作らせたのは? 私は知りませんよ。動き安かろうと動きにくかろうと、パンティが見えようと見えまいと。ちゃんと自分の役目を果たさなければ、魔王城に帰ったらアイフィさまに言いつけますわ。いえ、アマンダさまの方がいいかしら...」


「ひえ―――っ。行きます、行きます!」

エルフっ子は、バネ仕掛けみたいに部屋から飛び出して行った。

やはり、あのアマンダって方、みんなに怖がられているのね。


「アリシアにビア。エイルファさんのお手伝いを!」

「はい」

「はいっ、お母さま!」


「マルカもギトスといっしょにお手伝いしてあげて!」

「はい、モナ奥さま」


「いえ、あれは、あの()の仕事ですから...」

「うちの子たち、どうせ何もしてないんですのよ。お気にせずに」

「そうですわ。アリシアちゃんと年も近いようですし。それに、私たちはそろそろ応接室へ参りましょう。デルンさまも、もう用意が出来ているでしょうから」

「それでは、お言葉に甘えて手伝っていただきますわ」



 魔王さまが寄こした使者イクゼルさまとお父さま、マイテさま、ルナレイラお義姉(ねえ)さまたちが応接室でお話をされている間、私とビアと侍女のマルカと下男のギトスは、馬車から荷物を下ろして塔の中に運ぶp手伝いをしたの。


 たくさんのカバンや荷物を運んでいる間に、私たちはすっかりエイルファちゃんと仲良しになっちゃった。エルフっ子って、最初はワガママで高慢ちきな娘かと思ったけど、そうじゃなかった。

 エイルファちゃんによれば、アマンダさまが私たちにあまり気を使わせたりしないように、おとなしいイクゼルさまを使者に立てることを魔王さまに進言したのだとか。


 イクゼルさまって、ご主人は魔王国の偉い大臣さんなんですって!

そのご主人のゲラルドさまって言うカニスディオ族(イヌ人族)のご主人は、ミタン王が所有していた農園で農夫をやっていて、イクゼルさまもその農園の屋敷でチーフメイドをやっていたのだとか。


 その農園を、魔王さまのことがとても気にいったミタン王が、魔王さまに一目惚れした王女たち- アンジェリーヌさまとジョスリーヌさまのお二人を妻として娶ってもらう代わりに、魔王さまに農園を譲ってあげたのだとか。


 以来、魔王さまは優れた経営能力と有能な者を惹きつける能力でもって、農園での経営を短期間で5倍とか10倍の規模にして、それをベースに一国の王となる戦いを始めたらしいの。

 そして、数々の戦いに勝利し-ブレストピア王国とマビンハミアン帝国を征服してから、農園時代にゲラルドさまが有能であったことを見抜いていた魔王さまは、魔王国の大臣として迎えたらしいの。


 イクゼルさまは、農園で働いていた時に長らくゲラルドさまを慕っていたそうだけど、告白する勇気がなかったらしくて、それを魔王さまの妃の誰かが背中を押してあげて、ようやく目出度く結婚されたんだって。

 それで、今は立派な大臣夫人であり、侯爵夫人になっていると言う羨ましいような幸運の持ち主。


 だけどイクゼルさまは、出自が平民だからなのでしょうね、全然偉ぶったところがないので、私もお母さまたちもルナレイラお義姉(ねえ)さまもビアもいっぺんで彼女のことが好きになったわ。

 


 長持(ながもち)は重過ぎるので、使用人と親衛隊の人たちに運んでもらうことになっちゃった。

親衛隊の人たちって、本当に優しくて力持ちで親切♪ 顔はちょっとおっかないけど。


 私たちはたくさんのカバンを塔に中に運び終わってから、私たちの部屋でおしゃべりをした。

エイルファちゃんは、何でもアイフィと言う王妃さまの妹なんだって。

 そう言えば、魔王さまの妃のひとりは神教官だって聞いたって、お母さまが言ってらした。

この間、魔王さまが降臨したときに、魔王妃の誰かが言ったんだって。


 エイルファちゃんのお姉さまで、神教官であるアイフィさまって、アンジェリーヌさまやジョスリーヌさまみたいにすごい魔術を使われるんだって。

 魔王国には、ほかにも有能な魔術師がたくさんいるって聞いたことある。

天才魔術師とか呼ばれる人もいて、その中には元ブレストピア国のお抱え魔術師もいるんだって。


「あたしは魔法は全然ダメなのよ。そんなこと、どうでもいいんだけど」

ベッドに腰かけて、短いドレスからすらっと出た長い足をブランブランさせながらエイルファちゃんは言うんだけど、その足が眩く見えたわ。


恥ずかしいところが見えそうなくらい短いドレスって、こんなに足をきれいに見せるんだ... 

あらためて、“短いことはいいことだ”みたいな衝撃を受けた。


「魔王城ってタイクツなのよ。それでイクゼルさまが、使者としてヤーダマーの塔に魔王さまの新しい王妃さまをお迎えに行くって聞いて、アマンダさまにお願いしてイクゼルさまのお手伝いとして来たの」

あっけらかんとエイルファちゃんは言ったけど... 

あのアマンダさまに頼んだなんて、このエルフっ子、心臓に毛でも生えているのかしら?


「この黄色いドレス、素敵...」

ビアが、ベッドの上に置かれた黄色のドレスを手にとって頬に当ててうっとりしていた。


「プリシルさまたちが、あなたたちにたくさん服や下着を持ってこさせているのよ!」

そう言って、エイルファちゃんは部屋中にいっぱいおかれたカバンの中から、二つをとってベッドの上に置いたんだけど... 


その時、「ったく、なんでこの娘たちは、あんなダサい服着ているのよ?」

ってエイルファちゃんがつぶやいているのが聴こえた。


“ダサいって何? 田舎っぽいってことかしら?”


「はい。これが...『アリシア王女』って書いてあるから、あなたのね。

そして、こちらが『ビア王女』って書いているからビアちゃんのよ」


「え?私たちに?プリシルさまから?」

「うん。あ、アマンダさまも装飾具を送ってくださっているわ」


「へ?アマンダさまが?」

「わお!うれしい!」


妹は素直によろこんでカバンから次々と服などを出し胸に当てたりているけど、私はアマンダさまが贈ってくれたと知っておどろいたわ。


「アマンダさまって、すごく苦労された人だから、あんなに怖そうに見えて― 実際も怖いんだけど、すごく気が付く方だし、子どももいるから、お優しいところもあるのよ」


へえ、人は見かけによらないのね。

先入観をもって人を見ちゃダメって、

お母さまがいつも口うるさく言っていたけど本当だったんだ。


「これ、あなたに似合いそう!」


エイルファちゃんが、取りだして私の身体の前に当てたのは白地に黒い水玉模様が入ったドレス。

なぜかスカートの部分は黒という奇妙な色合い?


そして- 当然、短い!

いや、短すぎるでしょ、これ?


「だ、だめよ。こんなの着たら、ドロワーズが見えて恥ずかしいわ!」

「だからさ、これを履くのよ」


そう言って取りだしたのは、恥ずかしいところが見えそうなお股ギリギリのドロワーズ… 

エイルファちゃんが穿いているのと同じような、一番恥ずかしいところだけを隠す下着だったの。

いえ、これは最早(もはや)ドロワーズなんてものじゃないわ!

破廉恥下着って呼ぶべきものよ!


「これ、パンティって言うの」

エイルファちゃんが、破廉恥下着の名前を教えてくれた。


そして、胸のふくらみだけを隠す… 

布切れ?

「それ、ブラジャーって言うの」


「きゃっほう!これかわいいわ!」


ビアを見ると、その破廉恥な下着「パンティ」を手にとって見て、何と頬ずりまでしているじゃない?

そして、エイルファちゃんがいると言うのに恥ずかしくないのか、ドロワーズの紐をゆるめて脱いでスッポンポンになってパンティを穿いて、少女用のブラジャーとやらを胸に付けてた!


「さあ、アリシアもその窮屈なコルセットと不格好なドロワーズを脱いで、ブラジャーを付けてパンティを穿くのよ!」

「え、イヤよ。恥ずかしいわ!やめて、やめて!」


必死の抵抗もかなわず、あれよあれよと言う間にドレスを脱がされ、ペチコートを脱がされ、コルセットも外され... ブラジャーを付けられてしまった。


“あ、何だかオッパイがかわいく収まったわ...” 

我ながらおどろいていたら... 


今度はドロワーズを脱がされた!

これでももうオヨメに行けない... 

ま、まあ、女の子同士だからいいか。


それに、魔王さまが、もうオヨメにもらってくれるって約束しているから別にいいんじゃない?

見られたからって毛が減るわけでも増えるわけでもないもんね。


「あれェ!アリシア、ここの毛、わたしより多いじゃない?ナマイキな!」

恥ずかしいところが見えそうなパンティを穿かせる時に、エイルファちゃんが叫んだ。

な、なんでアソコにエイルファちゃんより毛が多いというのが、生意気なのよ?


「お姉ちゃん、ブラジャーとパンティきれいよ!」

「お姉ちゃんじゃなく、お姉さまと呼びなさいって、いつもお母さまが言っているでしょ!」


 ヤーダマーの塔に住むようになってからは、村の人がいつも果樹園の果物や手作りのお菓子を持って来てくれるようになったの。

 理由は、お父さまがブレストピアの王さまだったころ、良い王さまだったからのだと思う。

ビアは、週に三回ほど、手作りのお菓子を持って訪ねて来る村人のおばさんの娘たちと仲良くなっていたの。その娘たちはビアとも年が近かったので、いい遊び友だちになって、それはそれでいいんだけどね。


 その二人姉妹の妹が姉を「お姉ちゃん」と呼ぶので、ビアもそれが堅苦しくなくて気にいったみたいで何度注意しても、私の事を「お姉ちゃん」と呼ぶようになったの。

 まあ、しかたないか... 


 そんなわけで、都会では()()()()()()()()という下着をドキドキしながら初体験したんだけど― 

 エイルファちゃんが、“多い毛”がはみ出そうなお股ギリギリのパンティが、アリシアに似合うって言うのを聞いて内心うれしかったわ!


 でも、後世のために再度ここで強調しておくわ。

 わたしのアソコの毛は全然多くないわ!

 お母さまは、もっとボウボウだし、ビアももう結構生えているし!


 あまり毛・毛・毛って書いていると、ますます濃くなりそうだから、

 その恥ずかしいパンティが見えそうなくらい短いドレスを着た感想を書くわね。

 

「これが、私?」


 姿見に映っていたのは、腰にぴったりしたスカートと白地のシルクに黒い水玉模様がいっぱい入ったブラウス。そして幅の広いベルトという組み合わせがとてもよく似合うの娘の姿だった。 

 その、恥ずかしいところが見えそうなくらい短いドレスの下から伸びたきれいな足を持つ、魅力的なフェリノディオ族(ネコ人族)が私なんて信じられなかった。

 それは、まるでどこか別世界に住んでいる王女さまのようだった!


 もうすっかり“大人の女性”になってしまったルナレイラお義姉(ねえ)さまの、ほどよく皮下脂肪のついた、羨ましいような色気を感じる女性の足ではないけれど... 

 これはこれで、大人の女性に変貌しつつある少女の魅力というものよね?、魔王さまは、さすがに慧眼で私の魅力を見抜かれたのに違いない。


 私とビアが、お土産にもらった下着や服をとっかえひっかえしている間に、応接室ではお父さまとマイテさまたちのお話が終わったらしい。


「エイルファさん、それにアリシア、ビア、ダイニングへ下りて来て!」

お母さまの声で、私たちは着せ替え人形遊びを中断してダイニングへ下りた。


相変わらずニコニコ顔のイクゼルさまを上席にして、お父さまとマイテさまが正面に。

その横にはルナレイラお義姉(ねえ)さま。

少し離れてお母さまとモナさまが座っていた。


「エイルファちゃんはここね!」

イクゼルさまの声でエイルファちゃんは使者さまの横の席に。


「アリシアとビアは、こことここよ」

私とビアはお母さまの両横に。


全員が座ると、久しぶりに王さまらしい衣装を着た― 

王冠は被ってないけど、お父さまが、威厳を出して重々しい声でおっしゃった。


「こほん!みんなもすでに承知していることだが、この度、魔王さまは我が輩の娘であるルナレイラ、それにアリシアとビアの三人を魔王城に移り住むべく、イクゼル・ベルジオン侯爵夫人を使者として遣わされた... 

 ルナレイラは、魔王城で魔王の妃として相応しい教養をつけるために数か月間、きっちりと教育を受けられたあとで魔王と結婚することが決まっている。

 魔王さまは、今回クゼル侯爵夫人を代理人としてここへ送られ、結納の品々と我が輩ならび妻と子どもたちへ沢山の贈り物をご丁重に送って来られた...」


 そのあとも、お父さまは長々とおっしゃったのだけど。

あまり長すぎるから端折って結論を書くと、ルナレイラお義姉(ねえ)さまと私とビアの三人は魔王城に住むことになった。


 これは、魔王さまがヤーダマーの塔に降臨された時にすでに決まっていたこと。

 今回は、それに、お母さま、カレブ君、モナさまとジオン君、キアラちゃんもいっしょに住むことが決まったことがイクゼルさまから伝えられた。


 お母さまが私たちといっしょに魔王城住むことになった理由は、私もビアもまだ子どもだから― って、私もう14歳なんだけど?


 モナさまは、この前魔王さまが降臨されたとき、私とビアの身代わりになるって申し出て却下されたというか、保留になっていたんだけどやはり魔王城に行くことが決まったみたい。

 イクゼルさまいわく、ジオン君とキアラちゃんは、やはり教育制度の整った魔都に住むのがいいのではとアマンダさまやプリシルさまが魔王さまに言ったらしいわ。


 ついでに、私たちの面倒を見慣れている侍女のマルカもいっしょに行くことになったみたい。

マルカ、それを聞いてすっごくよろこんじゃって。塔に残ることになった侍女のバラメさんとタンニイの手をとって飛び跳ねていたわ。




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