第12章 魔王とお風呂
魔王といっしょに入浴―
それは、当初、私たちが想像していたのとは全然違うものだった。
私もルナレイラお義姉さまも、最初はルナレイラお義姉さまのお部屋にあるような、少し大きめで少し無理すれば4、5人入ることのできるお風呂に入るのかと思っていたんだけど...
「プリシルさまからのお届け物です」
侍女のマルカともう二人の侍女が、そう言って両腕いっぱいの紙バックを持って来た。
中身は、バスローブ、シュミーズみたいだけどもっときれいな下着、それに例のブラジャーとパンティ。
「浴場に行く時に着て行ってくださいとのことです」
そう言ってマルカは出て行った。
紙バッグには、それぞれ名前が書いていて、胸周りとか腰回りとか、まるで計ったみたいにピッタリだった。
「見てください、ラーニアさま!こんなにフリフリの付いたパンティを履けって言っているんですよ?」
モナさまが、恥ずかしそうに身をよじらせる。
モナさまのは、全部ピンク色っぽいもので若い彼女にピッタリみたい。
フリフリの付いたパンティとブラジャーは、肌が透けて見えるほど薄いやつ。
お母さまのは、薄紫色で明らかに“大人の女性”って感じ。
パンティは...
刺繍があるきれいなモノだったけど、薄すぎ!
下の(ボウボウの)毛が見えるんじゃないの?
ブラジャーもしかりだ。
ボタンが見えるんじゃないの?
お母さま、少し困ったような、
それでいて唇の端に笑いが少し浮かんでいたわ(汗)。
まだ、若いモナさんには負けないって感じたわ。
私のは、水色系で可愛いやつだけど、それほど色っぽくない。
まあ、私はそんなに色っぽさをふりまけるような年じゃないし、
これでいいや。
ビアのは、黄色系の可愛いやつ。
早速、服を脱いで頂いたばかりの下着をつけている。
この年頃って恥ずかしさとかあまり感じないのね。
でも、すでに私のより大きいオッパイが黄色いブラジャーに収まっているのを見たら...
なんだかブラジャーを剝ぎ取りたくなった!
「やだっ、お母さま、毛がはみ出ちゃっている!」
黄色いパンティから数本はみ出ていた!
それからお母さまとビアで大騒ぎだ。
「まったく、あなたもアリシアみたいに少なかったらよかったのに!」
「ふふんだ。ワタシがお母さまの娘だというれっきとした証拠じゃない!」
「何がれっきとした証拠ですか!じっとしてないとお股切っちゃうわよ!」
バスルームから、ビアとお母さまの和気あいあいとした会話が聴こえて来た。
夕食を魔王さまとアマンダさまたち王妃さま、ルファエル君やマイレィちゃん、エイルファちゃん、リエル・エリゼッテ姉妹、それにすでに顔見知りになった高官のみなさんといっしょにしてから、例の暖炉のある快適な部屋でお酒やお茶を頂いた。
今日は、めずらしくお母さまとモナさまもお酒を飲んでいらっしゃったわ。
あれは、魔王さまにハダカを見られるので、自分を勇気づけるためお酒なのね...
それから自分たちの部屋にもどって、プリシルさまが贈ってくださった夜着に着替えて
迎えに来たラビットディオ族の侍女さんに案内されて浴場に行ったの。
宮殿の裏庭に面したところにあるそれは、総大理石造りの豪華な大浴場だったわ!
侍女さんが、両開きの大きなドアを開くと、むっと熱気を感じた。
「入ってすぐに着替えをするところがございます。そこでお召し物を脱いで棚に置いて頂き、何も着ないで浴場にお入りください」
ラビットニディオス族の侍女さんは、そう言って頭を下げ、ドアを締めて去って行った。
言われた通りに、脱衣所でみんなハダカになって、浴場へのドアを開けて入った。
私たちは、浴場の立派さに茫然となって、しばらく立っていた。
湯気で雲っていてよく見通せなかったけど、浴場はたぶん50メートル以上の奥行きがあり、湯舟もたぶん30メートルはあった。大浴場の横には10メートルほどのお子さま用みたいな湯舟もある。
「ほら、そんなところに突っ立っていないで、早く入りなさい!」
アマンダさまが、お湯の中で立ち上がって呼んでいた。
えっ、アマンダさまのお体、すっごい!
オッパイはボーンと出ているし、形はいいし、腰はキュッと引きしまっているし
それに適度に筋肉がついた手足とお腹...
「アマンダさん、そんなにお体見せびらかしていないで、お座りなさいな」
「な、なに言っているの、プリシル? べ、別に見せびらかしてなんてないわよ!」
めずらしく、アマンダさまが少し慌てている?
「アマンダ!」
魔王さまが、アマンダさまを呼んだ。
「は、はいっ」
アマンダさま、飛び上がるように返事をした。
湯気でよく見えなかったけれど、大浴場の奥に魔王さまがいた。
魔王さまのいる場所は、大浴場が一望できるところで、そこには大きな大理石造りの玉座があって、魔王さまがまるで彫像のようにそこに座っていた。
アマンダさまが、急いで魔王さまのところに行く。
魔王さまは、すぐにアマンダさまをひざの上に乗せると
彼女の口を吸い、お胸を触りはじめた。
アマンダさまの魔王さまの気を引く作戦は成功したみたい...
ま、まあ、夫婦なんだから、お風呂でいくらイチャイチャしようと別段かまわないんだけど
私たちには刺激が強すぎる。なるべく見ないようにしようと思うけど...
どうしても目がそっちへ行っちゃうのよね?
お湯の中に浸かってから、あらためて大浴場を見渡す。
床も壁も天井もすごく高価そうな大理石を張ってある大浴場は、2、3百人は入れそうな広さ。
浴場の両側は床から天井までガラス張りになっていて、そこから庭園が見れる。
大浴場の中には大小の立派な彫刻アートが置かれていて、魔王さまが座っている大理石の大きな椅子の両側には、獅子の頭をかたどった彫刻があり、その口から滾々とお湯が流れ出ている。
「すごく立派な浴場ですわね...」
「それに、男性は魔王さまお一人だけみたいですわ」
お母さまとモナさまが、お湯に浸かって目を瞠っている。
ビアはプールみたいにジャブジャブやってはしゃいでいる。
たしかに、大浴場に入っているのは、アマンダさまたちやアンジェリーヌさま、ジョスリーヌさま、アイフィさま、リエルさまたち王妃さまだけみたい。
つまり、この豪華で超広い大浴場は、魔王とその家族専用っていうことなんだとわかった。
「アリシアちゃーん、こっち、こっち!」
「こっちよ――!」
「こっちにお入りよー!」
聞き覚えのある声の方を見ると、エイルファちゃんとマイレィちゃんとエリゼッテちゃんだった。
お子さま用の湯舟に入っていたんだけど、湯気でよく見れなかったんだ。
「あーっ、エイルファちゃんにマイレィちゃんにエリゼッテちゃん!」
私より早く、ビアが飛ぶようにして走って行った。
もう... この年っていいわね。
オッパイが丸見えだろうが、オケケが丸見えだろうが、お構いなしなんだから。
バッシャ――ン!
派手に湯飛沫を上げてお湯に飛びこむビア。
「あらあら、ビアちゃん、元気ね!」
「こら、ビアちゃんは5歳の女の子か!」
「ふふふ。怖いもの知らず、恥ずかしさ知らずね!」
案の定、エイルファちゃんたちが、私が思ったのと同じことを言っている。
「あんまり広くて豪華だからおどろいたわ」
三人の近くに行って感想を言う。
「ここは家族風呂なのよ。だから、たとえ大臣夫人でも入れないの」
「で、男はパパだけなの」
「アリシアちゃんのお母さまとモナさまは特別みたい」
やっぱりね。
近くで見ると、エイルファちゃんはさすがに16歳あるだけあって、お胸の方はエルフ族特有の控えめな胸だけど、下は結構生えている。
エリゼッテちゃんは、下もオレンジ色なので、お湯の中にもぐっていてもすぐわかりそう。
まあ、お姉さまのリエルさんも妹のエリゼッテちゃんと同じオレンジ色なので、間違ってもお湯の中から飛び出してオッパイを揉もうなんて考えない方がいい。
姉リエルさんは魔王の王妃であり、妹エリゼッテちゃんは魔王の恋人なんだから...
って、あれっ、どっちも結局同じようなものじゃない?
エリゼッテちゃんもエイルファと同じくエルフ族なのでオッパイはほどほどの大きさだ。
マイレィちゃんの方は9歳なので、オッパイはもうふくらみだしている。
下は、やはりまだ生えそろってはなく、細かくてやわらかいそう毛が湯の中でユラユラしていた。
「あん!アリシアちゃん、恥ずかしいから、あんまり見ないで!」
「あ、ごめん!」
「マイレィちゃんって、耳が長くないからエルフじゃないよね?」
ビアが無邪気な質問をした。
そう言えばそうだ。
かと言って、獣人族でもないんだよね、この娘。
「わたし、マジン族って言う種族らしいの」
「マジン族?」
「初めて聞く種族だわ」
「ママもアマンダおばさまも、リリスおばさまもハウェンおばさまも同じよ。あ、パパも同じ...みたいだけど違うのかな?...」
えっ、パパって...
あそこでさっきまでアマンダさまと...
今度は当のプリシルさまとリリスさま、ハウェンさまも“お遊び”の仲間に入れて楽しんでいらっしゃる魔王さまもマジン族とか言う種族なの?
それにしてもマジン族って何よ?
どこに住んでいる種族なの?
聞いたことがないわ?
突然、大浴場が騒ついたので、みんなが見ている方を見ると―
女神さまが、操舵離籍造りの大浴場に降臨された!
いや、ルナレイラお義姉さまが入って来たのだった。
一糸も纏わないルナレイラお義姉さまの体の美しいのなんのって!
湯気を通して見ていると、女神さまって言われても信じちゃうくらい。
ルナレイラお義姉さまは、みんなが彼女の方を見ているので、真っ赤になって恥ずかしがっていた。
そりゃ恥ずかしいよね?
花も恥じらう17歳が、真っ裸なんだから。
「ルナレイラさま、魔王さまがお呼びです!」
アマンダさまが、ふたたびお湯の中に立ち上がって凛とした声で呼んだ。
ええ――っ、魔王さま、またお義姉さまと戯れるの?
「は、はい」
魔王の命令は絶対。
ルナレイラお義姉さま、躊躇することなくお湯の中に入り、魔王さまのところへジャブジャブとお湯の中を歩いて向かう。
でもね...
あのお顔、何だかうれしそうみたい。
あの頬の赤さは、恥ずかしさじゃなくて高揚した顔だよ。
恋人に会うれしさで赤くなっている顔だよ!
ルナレイラお義姉さまが魔王さまに近づいて行っていると
アマンダさまとプリシルさまが、何やら魔王さまに耳打ちしているのが見えた。
「ラーニアさまとモナさまも、魔王さまのところにいらして!」
今度はプリシルさまが呼んだ。
「え?」
「え!」
お母さまとモナさまが顔を見合わせた。
だけど、魔王さまの命令は絶対だ。
「は、はい!」
「今すぐに!」
ザバ――っ
二人はお湯の中から立ち上がると、奥の玉座目指して歩きはじめた。
モナさまのオッパイがよく見える。
彼女はウサギ族だけど、何代か前にエルフの血が混じっているそうで、
耳は上向きでちょっと長いけど、エルフ族の耳みたいに細くない。
それに、彼女自慢のオッパイがね...
ピョーンとかっこよく突き出しているの。
上向きに反ったオッパイってかっこいいのよね!
それに対してお母さまのは、おわん型。
豊かさを象徴するかのような、大きなオッパイね。
私もおわん型なのだろうけど、まだ発育途中だから、
とてもじゃないけどモナさまやお母さまみたいに胸を張って歩けないわ...
私たちが注目している中、お母さまとモナさまは魔王さまのところに着いた。
魔王さまは、ルナレイラお義姉さまを両足の間に立たせ、熱烈なチューをしている。
ルナレイラお義姉さまは、しっかりと魔王さまの首に両腕を回して
あの豊かなオッパイを魔王さまにくっつけちゃってる(汗)。
魔王さまは、お母さまとモナさまにひざの上に乗るように言ったみたい。
相変わらず、ルナレイラお義姉さまとキスをしながら二人の肩を抱いている。
ちょちょっと、魔王さま、その二人は、私のお父さまの妻なんですけど?
エイルファちゃんとマイレィちゃんとエリゼッテちゃんは、魔王さまがやっていることには無関心でビアと水かけをして遊んでいる。
お母さまは魔王さまの右ひざに座り、モナさまは左ひざに座った。
ああ、そうやって座らせているだけなら...
まあ、許容範囲内ということにしておいてあげる。
って... おいおい、魔王さまよ、オッパイ揉んじゃダメでしょ?
お母さまもモナさまも、そんな気持ちよさそうな顔しないで!
二人とも、お父さまの存在忘れちゃダメ。
私、泣き出しちゃうよ...
私が泣きべそをかいていたら、
突然、魔王さまが立ち上がった。
当然、お母さまもモナさまは、ひざから降りることになった。
正直言って、ホッと安心したわ。
「皆の者、私は一週間後にルナレイラ王女と婚約を発表する!」
ええええええ――――?!
魔王の突然の発言に皆がおどろく。
“ぎぃええええ―――! アレは何よっ!”
私は別のことにおどろいていた。
そう、隆々とした何ともご立派な魔王のオ〇ン〇ンに!!




