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学問を究めた霊獣  作者: ラフィオル
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第一話 スクとの出会い

シナリオとか深く作らず、投稿してみる。これで筆跡のモチベが上がるだろう。小説書きは焦りも必要だと思ってる丸

 この世界には魔法というものが存在する。そしてこの世界を支配する生物が2種類する、それは、人間族と霊獣族。




 ──夢を追いかける者はいつも偉大だと思う。場合によっては大きな困難に会ったり、絶望をすることもあったり、夢を追いかける者はとても尊敬できる。


 澄んだ青空を見上げて、カルバはリフフィリア王国の城下町を歩いていた。


 この日、兵士であるカルバはリフフィリア王国の国王から呼び出される。


「直々に国王から呼び出されるのは、何時ぶりだ。また、どこかと戦争を始める気なのか」


 建国してからまだ浅いリフフィリア王国は、ここ数年の間に先進国とほぼ変わらない経済力を持ち、他国に名が知れ渡っていた。──まあ、ここまで国が発展したのには大きな理由があるが。


 そういえば昼食をとっていないな、帰りに市場で果実でも買おう。




「よく来たな、カルバ! 今日はお前に頼みたいことがあってな」

「また、他国との戦争ならば、この身を捧げても勝利を差し上げますよ」

「いや、今回は戦争でなくてな、霊獣収集を頼みたかったんだ」

「霊獣収集、そういうのは下回りの兵士に頼むものでは?」

「今回、森林の奥地に潜む霊獣を集めてほしいのだ、頼めるか」

「そういうことならば」


 カルバは王様に一礼をして、振り返りいざ霊獣収集に向かおうとした時、背中から小さな声が聞こえてきて足を止めた。


「──お父さん、霊獣って何?」


 奥の部屋から声を上げてやってきたのは、王様の子であった。私は振り返る。


「王様、私が説明いたしましょう」


 霊獣とは、この世界にいる人間と同じくらいの力を持つ魔法生物の一種で、無機物の中に入って姿を隠したり、無条件で魔法を扱える唯一の種族であり───


 気付けば私は長々と話していて、はっとした頃には王様や王様の子は、ぽかんとした表情をしていた。




「──マホルンタの果実は、仕入れられてないか」


 青く澄んでいた空は赤く染まり、この時間の市場は人で溢れかえる。いつも買っている果実が今日は全滅であった、ついてないな。しかし、これから夜になり森林の奥地へ行くという冒険心が擽られまくることがあり、気分は高揚している。怖くないのかと言われれば、少し怖い。しかし霊獣の領域に踏み入れるという行為は早々ない機会だ。


 王様から頼まれた霊獣収取とは、言わば戦力の増強だ、魔法が使える霊獣を多く携えてる国ほど戦争時に有利となれる。それほど魔法攻撃というものは強力で、戦況を大きく左右する。


 今回は森林の奥地へと行き、生きのいい霊獣を連れてくる。それが王様から頼まれた内容だ。




 森林の奥地へと向かっている途中でカルバは、大きな果実の生る木を見つける。


「これは、アロトンの果実かな」


 霊獣族が魔法力を補うため、好んで食べる果実であり、人間が食べでも問題はない。


 カルバが1つ果実を取ろうとした最中、身に着けていたカバンからイルカのような姿をした小さな生物が飛び出した。


『──いい匂い』


 やっと起きたのか、この寝坊助め。


 彼女は霊獣のミャウ、のんびり屋でマイペースな性格であり寝坊助である。爆音などが響く戦争時でさえ、転寝をするので手を焼いている。


『ここってどこ?』


 アロトンの果実に噛り付き、虚ろな目を見開いて話すミャウに今までの経緯を話すことにした。


『ふーん、今回は戦争じゃないんだ』

「分かったなら早く栄養を取ってくれ」

『はーい』


 アロトンの果実があるということは、ここには霊獣が住み着いているということ、森林の奥地まであと少しという所までたどり着いているので、歩いていれば霊獣と出会えるだろう。




 カルバたちが森林の奥地を歩いていると、遠くの方で1つ明かりが見えた。


「──狼煙か?」

『遭難者かもね』


 狼煙が上がった場所へやってくると、そこには誰もいなく、何かが焼かれていた。


 ──これはリザードマンの肉、このモンスターを倒すほどの手練れか、そして私の気配を察知してこの近くで様子を伺っているとみた。


『カルバ! あの木々の後ろにいるよ』

「了解だ! ミャウ」


 どんな相手かは分からないが、少しでも油断をすれば負ける相手だ。


 カルバは臨戦体勢をとり、木々の裏に隠れた相手の方向を見た。



 木々の裏から現れた手練れの姿は、虎のような姿をした霊獣だった。


『主ら霊獣使いだろう、出来るならここでの戦闘は避けたい。お互いの事情を話し合わぬか』


 状況をよく理解しているな、この霊獣は、しかし、あの木々の裏には人がいるはずだ。


「名乗るほどではないが確かに霊獣使いだ。霊獣族、あの木々の裏には人間がいるのか?」

『ああ、幼い少年がいる。主らの敵ではないことを約束したい』


 幼い少年だと、この状況でそんな嘘はつきにくい。おそらく本当のことか。


『スク! 出てきてくれ!』


 虎の霊獣がそう呼びかけると、木々の裏からは生物の皮を纏い、手製の槍を持った幼き少年の姿があった。




 ──虎の霊獣の名はルーペと言い、彼の話によるとスクはこの森林地帯に捨てられた子供であり、それをルーペが拾い、今の今まで育てていたという。いくつか疑問は残るが。


「育ちがいいな。何を教え込んだんだ?」

『この森林地帯で生きていくための知恵と、多少の学問さ。俺っちの魔法属性は学問、学問に関する知識が全て頭に入ってる、それを教えたまで』

「──学問!? 珍しい魔法属性があるものなんだな」


 魔法属性というものは、霊獣が持つ魔法の内容のようなものであり、生まれたばかりの霊獣が育まれる環境によって魔法属性が決まるとされている。ちなみに生まれたばかりのミャウは荒れ狂う海で育ったために魔法属性は、海流。主に霊獣とは自然が豊かな土地で誕生するために、学問という魔法属性は珍しいのだ。


 ということは、スクは孤児なのか、面倒だな。


『スクー! もう寝ててもいいぞ!』


 幼き少年スクは、何度も首を傾げていて、彼の一声を聞くと、その場で横になり目を閉じる。彼に話すなら今か。



 リフフィリア王国の定める法律の中には、兵士が森林内で孤児を見かけた場合、最優先で王国へ連れ入れる義務がある。つまり霊獣収集などやっている場合ではなく、今すぐにでもスクを王国へ連れ入れなくてはならない。やっとのことで森林の奥地へと来たというのにな。


「──1つだけ言わなくてはいけないことがある。明日になったら私は彼を王国へ連れていかなくてはいけないだろう」

『なんで!? 親代わりに俺っちがいるし、連れていく理由なんてないだろ!』


 まあ、そう来るとは思っていたが、リフフィリア王国には定めた法律を破っている者を識別する魔法装置というものがある。つまりだ、私は連れて行かなかった場合、必ず罰則を受けることになるのだ。これを話して霊獣はどう考えてくれるか。


『───ッ!!』


 人間族と霊獣族には大きな差がいくつもある、1つ言うなら寿命だ。人間族より霊獣族の方が何倍をも長く生きることが出来る。親代わりのルーペよりも子のスクの方が早く寿命を迎える。人間と霊獣は共に協力は出来ても、共に生きることは出来ないのだ。


『───なら、俺っちもスクと一緒にその王国へ連れて行ってくれ!』

「霊獣族は人間の住む場所を好む種族ではないと聞くが、そして見た感じあの少年は他と変わりない普通の子供だ、王国へ行っても何一つも心配はないと思うぞ」

『いいから!』

「───それなら着いてくればいい、元々は霊獣を探していたからな」


 霊獣の真剣な表情を見て、私はこの絆を壊したくないなと思った。


とりあえずこれで、毎回これくらいの文字数でいきます。暇な時間というものがなかなか作れず、投稿頻度は遅めです。許してください。感想や評価つけてくれるとモチベ爆上がりします。良ければお願いします!

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