50話 新しい年が来た
48話と49話が飛んでますが正常です。48話と49話は人物、ワード紹介の予定です。まだできていないので先に50話を投稿しています。
4月。今日は新入社員の入社式だ。
俺には関係ないと言いたいが、入社式後、夕方から飲み会が決行される。社員全員強制参加だ。飲み会は仕事扱いで、何と給料まで出してくれる。まあ1次会まで、だがな。
参加、面倒くせー。
新入社員に鈴木さんの名前はなかった。
『そもそも彼女は今は大学4年生で、まだ学生ですよ。
来るとしても来年です』
シズルが連れ回して、霊関係のバイトをしているそうな。
たまにラ◯ンでメッセージのやりとりをしている。会ってはいない。
「紐之ぉ、うちに女子3人もくるぜー。これはもう、もらっただろ」
同僚が寝ぼけたことを言っている。
こいつは独身で、彼女も居ない。
だが彼女が欲しいらしい。よく分からんやつだな。
「ところで紐之、それ楽しいのか?」
「うん? ソシャゲのデイリー消化に楽しいも何もあるかよ」
「そ、そうか」
「天使の配信を楽しむためにやっているんだ」
天使は、『凄腕忍者 服部お蜜』という2Dアバターを使い、ソシャゲでは主に忍者のカードで配信をしている。ちなみに忍者のカードは、そんな強くない。
以前シズルから教えてもらったが、忍者アバターを使っているのは、海外ウケも狙っているから、らしい。
まあ、本人が忍者ニワカなので、その道の専門家 (自称)から、めちゃ怒られていたが。もちろん、そいつは天使から秒でブロックされた。
俺は努力の結果、晴れて天使からモデレーターの許可を貰っている。モデレーターは俺含め5人居る。基本的には配信をリアルタイムチェックし、不適切なコメントを弾くくらいだ。企画などは天使が自分で立てている。
「……ってことだよな!」
「ん?」
いかん、天使に想いを馳せて、同僚の話を聞き流してしまった。
「まあ、そうなんだろうな」
「よーし! 紐之! 先陣は任せたぜ!」
いったい何の話だ?
『新人をナンパしよう、って話ですよ』
「駄目に決まってんだろ」
下手しなくてもセクハラで訴えられるわ。
最近厳しいんだぞ。




