43話 ディナーの誘い
今日の仕事も終わりだ。
鈴木さんの評価シートを部長に渡して終わり、っと。
今日の夕食も、ニャックニャルドゥだ。
もちろん天使に会うため。
「紐之さん、一緒に夕食にしませんか」
むむ。鈴木さんから夕食のお誘いだと?
「どこで食べたい? ニャックニャルドゥ?」
「何でファストフードですか。飲み屋に行きましょうよ。
あれです、鳥魔華族」
手頃な値段で焼き鳥が食べられるチェーン店だな。
天使をとるか、鈴木さんをとるか。
俺の答えは……
◇ ◇ ◇ ◇
「ありがとうございました〜」
ニャックニャルドゥの期間限定ホットパイと、ナゲットを注文だ。天使にオーダーを聞いてもらった。
あぁ、生き返る。
『いやいや!? 普通あそこは鈴木さんと夕食を食べるところでしょう!? 何で断ってニャックニャルドゥに来てるんですか!?』
ユウネからツッコミされる。
いや、だって、天使に会いたかったし。
『そんなだから彼女が出来ないし出世も出来ないんですよ! チャンスをものにしないから!』
ぐほっ!! ユウネさんや、今日は攻撃力高いな……。
だいたい、鈴木さんには別の出会いがある予定なんだろう?
俺が関わり過ぎるのもどうかと思うが。
俺は席に着く。
注文を待つ間は天使がプレイしているソシャゲをする。
スタミナを定期的に消費するのだ。
あとは期間限定イベントキャラを入手しないといけない。
シズルの指導により、少しはアプリの楽しさがわかってきた。
アニメを観ると、カードゲームの流れだけじゃなく、物語自体も楽しめる。それをアプリで追体験したり、アニメのエピソードの補強をしたりしてくれている。
シズルには感謝だな。
ユウネには、本当にアプリの遊び方だけストイックに指導されて、ちっとも楽しく無かったからな。
『楽しくなくて悪かったですね』
ごめんて。
ん? 俺の前に誰か座った。
他の席が空いているのに。
「紐之さん、実は相談に乗っていただきたいのですが」
鈴木さんが相席してきたのだった。




