33話 クローン天使
翌日。
朝ご飯を食べにリビングに向かう。
「? うわあああああ!!?」
ドッガラ、ガッシャーン!!
俺はリビングの机に着いている者を見て、盛大にずっこける。
天使がなぜここに居る!?
天使の表情はなぜか無表情。
リンが横に座っている。
「クータ、おはよ〜。祭麗灯瑠のクローン作ったよ〜」
「やりやがったなぁ!?」
「なるほど。これなら今後、あの女にかまける無駄な時間が減って良いですね」
「おいユウネ無駄な時間って何だ」
ってか、クローンて。
どうするんだコレ。
「あの〜、クローンさん?」
「……」
「リン、このクローンどうするんだよ……」
「クータの命令で、何でもしてくれるよ!」
「滅茶苦茶だ……朝ご飯をあ〜んしてください」
クローン天使が、俺に朝ご飯のパエリアをスプーンで食べさせてくれる。
……これは良い。じゃない、いかんだろ。
「リン、クローンを処分しろ」
「が〜ん。一所懸命作ったのに……貯めた邪教ポイント全部使って作ったのに……」
「邪教ポイントって何ですかリン」
「内緒!」
「待てリン、処分は取り消し」
気軽にホイホイ作れないらしいから、もったいない精神が出てしまった。
「このクローンは俺が責任をもって世話します」
「クータ様……最低です」
「好きに使ってね〜」
こうして新しい同居人が増えたのだった。
とりあえず俺の家に待機の命令を出しておいた。
あちこち移動されてはかなわないからな。
◇ ◇ ◇ ◇
仕事中。
なぜか俺は部長の肩もみをさせられていた。
「んん、そこです。そこが気持ちいいです」
「そうすか」
『部長からも血、もらっとく〜?』
絶対にやめろ、これ以上ややこしくするな。
近頃俺が仕事に熱が入っていないと、部長からお叱りを受けて、罰として肩もみをするという流れになったのだ。
……いや、なぜ?
パワハラだろこれ。
ユウネも止めないし、何で俺がこんな目に。
仕方ないから天使のことでも考えながら肩もみするか。
「こら、またよそ事を考えていますね!」
「え、分かります?」
「バレバレなんですよ! もう5分追加です!」
「うへぇ……」
後日、会社内でイチャコラしているとのことで、俺と部長は社長に怒られるのであった。理不尽じゃね。




