28話 ネコミュニケーション
職場で仕事中。俺はPCとにらめっこ中だ。
明日の外訪ルートを脳内シミュレーションしている。
ピコン。
阿田茶桜という人からラ◯ンが来た。誰?
『部長さんの名前ですよ』
ユウネから教えられた。
そういえばラ◯ン交換していたな。
ふむ。
茶トラ白猫のアクビの画像だ。
なるほど、これがいわゆるネコミュニケーションというやつか。
俺は黒猫アインのブサイク画像を3つほど送る。
ありがとうございます、とスタンプを送られる。
俺は、お納めくださいお代官様ァ、とスタンプを送る。
ふぅ。上司の機嫌をとるのも楽じゃないぜ。
『サボってるだけじゃないですか』
かといって無視するわけにはいくまい?
『仕事中ですので相手できません、と送ったら良いのでは』
真面目ちゃんか。
いや、ユウネはそういう人だったな。
『人ではありませんが』
魔法の粘土だから人じゃない、ってことか?
いや戸籍持ってるし、人でいいだろう。
とはいえ、いつまでもライ◯をしている場合ではない。
「コピー行ってきまーす」
今日の俺はコピー係。
1時間に1回、皆からコピーの仕事を貰う。
もちろん数枚程度のコピーは、各自でやればいい。
数十、数百のコピーだ。それも綴じたりしないといけないやつ。
コピー室に来る。
この蒸発したインクのニオイ、絶対体に悪いよなぁ。膀胱癌のリスクだったか、何だったか。
『クータ様の健康は逐一チェックしています、異常ありません』
そうか、ありがとう。
さて、やるか。
俺はノートパソコンを開く。
ユウネが手伝ってくれる(というか俺のコピーの仕事をほぼ代わってくれている)ので、俺は実は何もしなくてもいい。
よーし、終わり。
魔力操作で身体強化をして、大量の用紙が入った重い段ボールをひょいと持ち上げることが出来る。
さて、これを渡せば今日の仕事はおしまいなのだ。
コピー室から出て、依頼されたコピー用紙を、各テーブルに置いていく。
「紐之! これも50部頼む!」
「おーい後出しやめなー」
ったく……ユウネ任せた。
テーブルに残りのコピー用紙を配り終えて、コピー室に入る。すると、すでに仕事は終わっている。
『すぐ渡すと時間的に不自然ですので、しばらくここで待ちましょう』
「面倒くせー……」
ソシャゲの周回でもするか。
おや、部長からのラ◯ンだ。
茶トラ白の猫の動画だ。
猫じゃらしで遊んでいるようだ。
アインの動画を送り返してやるか。
野良猫相手にノウノウ言ってたやつがあったな。
そいやっ、送信!




