22話 新部長は猫派
「という夢を見たんだ」
朝ごはんを食べつつ、ユウネに相談する。
朝食はベーコンとほうれん草炒めと、クロワッサン。
「その夢に何か意味があるとお考えですか?」
「いや、多分ない。ユウネの意見は?」
「フロイトじゃあるまいし、夢の解析に意味を見いだせませんね」
「フロイト?」
聞いたことないな。昔の偉人だろうか。
「まあいいや、ごちそうさま。今日も美味しい朝食だったよ」
「お粗末さまでした」
さあ、今日も仕事だ。
◇ ◇ ◇ ◇
朝礼の時間。
見慣れぬ顔が居る。
「本日より、ここの新しい部長となります◯◯です。よろしくお願いします」
髪が長くて、すらっとした体型の女性が新しく俺たちの上司になったらしい。
確か同僚が言ってたなそんなこと。
「「よろしくおねがいしまーす」」
社長の娘さんらしいので、あまり機嫌を損ねない方が良いだろうな。
さて、朝礼も終わり、俺は席について、カバンを開ける。
「なぁーん」
……。黒猫のアインが入ってた。
そっとカバンを閉じる。
おいユウネ?
『私の仕業じゃないです』
まあいいか。アインを家まで送ってくれ。
「今猫ちゃんの声が聞こえましたが!?」
何で新部長が速攻でこっちにくるんだ。
「猫動画の音声が漏れたんでしょう」
「ほう! あなたも猫派ですか!」
ずずいと顔を近づけてくる。近い。
「なぁん」
「おや? この声は、このカバンから!?」
「勝手に人のカバンを開けないでもらえるか?」
目にも止まらぬ速さでアインはユウネに回収され透明化した。
「むう、居ませんねぇ」
「勝手に人のカバンを漁らないでもらえるか?」
「なぁーん」
「やはり声が!」
透明化しても声は漏れるのな。
ユウネ、はよ送ってきてくれ。
『はい』
その後、何故か新部長とラ◯ン交換させられた。




