19話 外回り、バーガークイーン
有給休暇が終わり、営業の仕事中。
外回りの仕事だ。
取引先へプレゼンをするのだ。
「よろしくお願いします。弊社が」
ザシュ!
ちゅーちゅー。
ちなみに、腕輪は透明化していて見えない。
そこから伸ばされる触手と針も見えない。
俺から血を抜いているが、その血も見えない。
……。
「弊社が取り扱っているのは、こちらの商品になります」
◇ ◇ ◇ ◇
「さて、次の行き先は……」
「クータ様、やはり、マスコットを作り直しましょうか? いくら何でもこの腕輪、身勝手が過ぎます」
「クータ スキー ミステナイデ〜」
「うーん」
仮に他のマスコットとなるものを作ったとして。
それにも、何かしらデメリットがあるんだろう?
「作り直しはしなくてもいい」
1回で取られる血は、せいぜい30ml程度。
それが1日数回。
週に1回、献血に行っているようなものだと思えば良い。デメリットこそあるが、メリットが大きく勝る。
「クータ様、昼食はどうされますか?」
「ユウネが作ってくれてもいいし、どこかで食べてもいい」
「では、バーガークイーンで食べましょう」
「いいな。この外回りが終わったら行こう」
「イコウ イコウ」
◇ ◇ ◇ ◇
バーガークイーンは、有名ハンバーガーチェーン店。パティ(ハンバーグ)を炭火焼きしており、中の野菜は新鮮なものを使用している。
「いらっしゃいませ」
「チーズハンバーガー3つ」
「かしこまりました」
カウンターで注文し、しばらく待つ。
呼び出されたので、注文の品を受け取り、席につく。
「じゃあ食べようか」
「いただきます」
「いただきます」
「イタダキマ〜ス」
もぐもぐ。肉がうめぇ。チーズも良い。
しかしトマトの新鮮さもまた良い。
ふう。
「ごちそうさま」
「ごちそうさまでした」
「ゴチソウサマ〜」
ユウネと腕輪は、俺の目に見えない速さで食べたようだ。
さて、午後の仕事も頑張ろう。




