18話 有給3日目 血を欲する腕輪
有給3日目。昨日作ったスキルをさっそく使ってみている。
「【アイテムボックス】」
スキル名は【アイテムボックス(クータ専用)】となっている。
内容は、【アイテムボックス】と唱えると、魔力を消費し、宙に時空の切れ目が現れる。その切れ目の中に、自分の所有物限定で収納出来る。
生物も収納出来る。
アイテムボックスの容量は、5トン。体積は問わず。
もう少し容量を増やしたいが俺の魔力量ではこれ以上は厳しい。
「さて、次は」
ザシュ!
俺の左腕の腕輪から、触手のようなものが出て、先端から針が出て俺の腕に刺さった。
「痛ってええええええ!!!!」
ちゅーちゅー。
俺の血を吸っているようだ。
しゅるるる。針が抜け、触手は収納された。
「ユウネ!? おい、どういうことだこれは!?」
「あぁ、マスコットの腕輪の発作みたいなものです」
「発作!?」
「時々血を欲する発作です」
「やっぱり呪物じゃねーか!!?」
「いえいえ、この程度のデメリットでスキルを使えるのは破格ですよ。悪魔に魂を捧げてようやく得られるくらいの恩恵ですし」
針の刺された跡は出血もなくきれいになっている。
不気味すぎる。
「まぁ、その、頻回に血を抜かれなければいいが」
それよりスキルの検証だ。
作るだけ作ってみたスキルが山のようにあるのだ。
数えてないが多分200は超えているはず。
「449個ですね」
「そうか」
ユウネは俺の頭の中が見える。スキルを作っていたのを見ていて、それを数えたのだろう。
「次のスキルは」
ザシュ!
ちゅーちゅー。
「おい! さっき吸っただろ!?」
「おかしいですね、1週間に数回程度のつもりで作りましたが」
「ビミ! ビミ! オイシー!!」
「うわぁ腕輪が喋ったああ!!?」
1時間ほど俺はパニックを起こし、スキル検証どころではなかった。
◇ ◇ ◇ ◇
「つまり腕輪に魂が宿って、人格を持ったと?」
「おそらくは」
「大丈夫なのか?」
「おそらくは」
不安しかねぇ。
ユウネの想定を超える呪物とか、危険な香りしかしない。
「とにかくお前、許可なく血をとるんじゃないぞ?」
「ダガ コトワル」
おい。
「制約的なもので、血の採取のタイミングは制限出来ませんので」
「クータ スキー。チヲ ヨコセー」
「大丈夫かよぉ……」
不満なら外せばいいじゃないかと思うだろうが。
せっかくスキルが使えるようになったのだし。
もうしばらく様子見でもいいのではと思う。
俺はスキルの使用に明け暮れるのだった。




