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孤高の魔法少女ちゃんはぐーたらオタク生活のために英雄になる(予定)  作者: のこじ
第一章 孤高の魔法少女ちゃんは平凡にぐーたらしたい(無理)
7/8

第7話 魔法少女会議《ワルプルギス》③

更新遅れました。すみません。


今回、前半の戦闘中は三人称視点です。

後半はアインネ(雫)視点です。

 二人の魔法少女が激突した。


 魔法兵器による圧倒的集団による数。

 対するは圧倒的な身体能力と武力による個。


 フィーパは手に持った両手斧を軽々と持ち上げる。


「そおれっ!!」


 そして、そのままウェレゼへとぶん投げた。



 そんな危ないものを投げて、仮に死んでしまったらどうするのか、と疑問に思う人もいるかも知れない。だが、その心配は必要ない。シュミレーション空間と言っても、精神空間であり、精神のみがこの空間にやってきているだけだからだ。

 精神同士の戦いで、()()という概念はない。強いて言うならば()()という事象が起こり得ることもあるが、シュミレーション空間内ではその消滅という現象は発生すらしない。だからこそ、本気で戦いを楽しむ事ができるのだ。



 さて、ウェレゼへと投げられた斧であるが、カァンという音が鳴り盾型の防御兵器によって止められる。


「フィーパ様?そんな物騒なものを投るのは辞めるべきだとは思いませんこと?」


「外れましたか……」


 そう残念そうに呟きながら、収納魔法を用いて次なる斧を取り出す。


「次はわたくしからですわ!!照準を合わせますの!」


 そう言って、ウェレゼは魔導大砲を並べて発砲させる。


発射(ファイヤー)!!なのですわ!」


 爆音と共に大砲が火を吹く。


 発射された魔力の玉は真っ直ぐにフィーパに向かっていった。


「当たると痛いし、ギア上げていきますよ!『身体強化(パワードブースト)制限開放(リリース)』!!」


 身体強化能力の出力を上げたフィーパは斧を投げつつもウェレゼへと駆ける。


 かなりの速度の移動によって魔力の玉は全て外れる。

 また、斧も先ほどと同様に防がれる。


「やっぱり当たりませんのね。なら次をいきますわよ!!『魔導装甲車(マジカルパンツァー)!!』」

「ええ!!やれるもんならやってみなさい!!『身体強化(パワードブースト)瞬足特化(フィート)』」


 ウェレゼは魔力で動く近未来的戦車を出し、それに乗りこむ。

 フィーパは自身の自慢の脚力を強化し、蹴りの耐性に入る。


「行きますわぁぁぁぁぁぁ!!!」

「やってやりますよ!!!!」


 お互いが今出せる全力によって決着がつく―――。




―――ことはなかった。











 二人の戦いの決着がつこうとしていたその時、急に現実世界に引き戻された。


 何事かと思ったけど、魔法少女会議(ワルプルギス)の時間になったことによって参加を表明している魔法少女たちに強制力が働いて、精神世界から現実世界の椅子の上に戻されたらしい。


「ちぇ、なのですわ。今度こそ決着をつけるのますわ」

「はぁ……。厄介ですね………」

「フィーパちゃんとウェレゼちゃんの戦いの結果見たかったの……」

「妾も続きが楽しみだったのじゃ…」


 3人(+妖精1人)の全員が残念である、という反応を起こしている。


 私としてもあの二人の勝負には決着をつけて欲しかったなぁとは思う。

 まあ、これから魔法少女会議(ワルプルギス)が始まるから切り替えていこう。


 などと考えていると、私に声がかかった。


「ア、アインネさん、こんにちは。せ、先日は、だ、大丈夫でしたか?」


 そうブロンドががった髪を揺らしながら話しかけてきたのは我らが聖女様。しゅき!!

 通常時の自我が出かけてしまった。抑えないと……。


「大丈夫です。ご心配ありがとうございます」


 そう返すと、聖女様は微笑みながらも辿々しく言った。


「な、ならよかったです」


 ルミナさんは会議中は邪魔をするつもりは無いのか、妖精が姿を隠すかのようにどこかへと消えていった。いや、例えなくても妖精か。

 そういえば、アンニンの話によると、妖精はしきたりで入れない。なのにどうしてルミナさんはここに入ることができるのか、と考えてみるが、そもそも妖精女王の妹なのだから一般妖精ではないか、と思い直す。


 改めて周りにいる魔法少女たちを見渡していると、ランキング2位の席にいる魔法少女が声を発する。


「では、会議を始めましょうか。……の前に、初めて見える方もいますので自己紹介としましょう」


 そう言って全体を見て、続けた。


「まずは私から自己紹介とします。改めまして、私は魔法少女ランキング2位、天使の魔法少女、ルシフェルと呼ばれています。どうぞよしなに」


 頭上には光輪が浮き、背中から2枚対の純白の羽が見える彼女は魔法少女ランキング2位のルシフェルちゃん。世界中を駆け回る魔法少女の一人であり、1位の魔法少女(私の最推し)が現れるまで1位の魔法少女だった。

 勿論、私の推しの一人である。


「次はわ、わたしですね」


 次に声を上げたのはなんとあの聖女様(魔法少女セインツ)だった。


「魔法少女ランキング3位、聖女の魔法少女、セ、セインツでしゅ。よ、よろしくお願いします」


 自身のベールを揺らしながら聖女様が喋る。カミカミ聖女様可愛い。


 次に名乗り出るのは………。って、これって2位、3位、4位って順かもしれない。とすると、次は私か。


「魔法少女ランキング4位、時空の魔法少女、アインネです。よろしくお願いします」


 反応は………まあ、普通か。

 大したクセもない平凡な自己紹介だったからだろうと勝手に予想しておく。


「魔法少女ランキング5位!精霊の魔法少女、エルフィーネなの!よろしくなの!!」


 次に声を上げた元気の良いエルフィーネちゃんの自己紹介が終わると6位の魔法少女に移る。


「魔法少女ランキング6位、夢幻の魔法少女、ドリミア」


 ……短っ。

 あまりの短さの自己紹介に少し驚いてしまった。


 ドリミアちゃんについて少し解説しよう。重要な時以外は常に眠っていると言われている彼女は魔法少女ランキング6位のドリミアちゃん。枕を持って今も眠そうに目を擦っている。可愛い。能力については精神系の能力らしく、不可視のため詳細は本人とその攻撃を受けた人にしかわからないため、情報が全く無い。

 ひとまず、これだけは言っておく。可愛い。


 次の魔法少女に自己紹介が写ったようだから聞く。


「魔法少女ランキング7位、天嵐の魔法少女、テンペストですー。よろしくお願いしますー」


 語尾を伸ばしている彼女はランキング7位のテンペストちゃん。嵐のような魔法を使うことからこのような二つ名を貰ったらしい。暗雲のような羽衣をまとっているのは天嵐だからだと勝手に思っておくことにする。

 勿論、可愛い。


「魔法少女ランキング8位、爆炎の魔法少女、アグエスだ。よろしく」


 ちょっと不良っぽい彼女は8位のアグニスちゃん。爆発の轟音と炎の火力によって敵を爆散していく魔法少女。ちなみに、私は1度彼女と一緒に魔物討伐任務を行ったことがあるが、瞬間火力ならランキング10位までの魔法少女 (ランカー)の中でもトップレベルに高いと思われる。

 言わずもがな、その口調と裏腹にとても可愛い。


「魔法少女ランキング9位、剛力の魔法少女、フィーパです。よろしくお願いしますなのです」


 ちょっと脳筋じみた思考回路をしているけど可愛い。脳筋の度合いはかなり強めだと思う。私のこと大好きちゃんその1。


「魔法少女ランキング10位、兵器の魔法少女、ウェレゼなのですわ。ご機嫌麗しゅう」


 戦っている所も見たが、口調や仕草からお嬢様っぽい。可愛い。先程の戦いではまだ奥の手を残していそうではあったけれど、それはフィーパちゃんにも言えることでもあると考えられそう。そして私のこと大好きちゃんその2。


 先ほどから可愛いしか言っていないが、推し達に囲まれるといくら意識して自我を出さないようにしても漏れ出てしまうから仕方がないと言い訳をしておく。


 まだ自己紹介していない魔法少女は………。


「はいはーい!みんな、こんにちは、魔法少女ランキング1位、巷では希望の魔法少女とか呼ばれてる魔法少女ヒカリです!よろしくね!」


 まさしくこの人こそが魔法少女だと言えるドレスを着込み、可愛らしいステッキを持って全てを救っていく最高の魔法少女―――。


 生ヒカリ様だぁ。(心肺停止)


 って、はっ!!(復活)

 今限界化するべきときではない。

 流石にアインネ状態ではオタクは出したくない。


 引っ込め我がオタク心よ!!


 ヒカリ様は魔法少女ランキング1位であり、世界最強で最高の魔法少女。とにかく可愛い、格好いい、素晴らしい。あゝ神よ、私をヒカリ様に会わせてくれて感謝いたします。いや、私にとっての神様はヒカリ様だけれど。じゃあ、ヒカリ様が私と会うことを願ったってこと…?いや、それはありえない。ヒカリ様が私

 如きに見向きなどするはずもない。いや、それもない。ヒカリ様は万人に対して優しいのだから。ヒカリ様マジ神、今日ヒカリ様に会えたことを―――。


「アインネちゃん、初めまして!よろしくね!」


 ぐはぁあっっ。

 名指しで呼ばれてしまったら死ねる。


「よ、よろしくお願いします」


 聖女様のようなたどたどしい言葉遣いになってしまった。

 いや、聖女様を貶しているわけではないです。聖女様ごめんなさい。





 ふぅ。落ち着いた。


 無理やり心を落ち着かせると、ついに会議が始まる。進行はルシフェルちゃんが務めるらしい。

 会議には毎回議題が設定され、それについて話し合う。

 今回の議題は―――。


「では、今回の議題ですが、少し前の危険度(レベル)5の魔物の話です」


 私が相手をした魔物の話らしい。

ちょい設定

収納魔法は全ての魔法少女に配られています。


色々と面白そうな小説見つけたんで、次回から頻度を週一にします。(ストック貯めも込めて)

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