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非日常  作者: 本野郎
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日常だった

その日はいつもの病院。

銀座にあるその病院は私の持病の治療に役立つ唯一の場所。

月一で訪れるその場所は余りにも華やかな街。

そして病院が到底あるとは思えない雑居ビルの二階。

東京出身だったが、東京が苦手な私は銀座もかなり苦手の場所の一つである事には変わらない。

そんな私を見兼ねて、夫が午後休を取って一緒に同伴してくれる事が何よりの私の救いだった。


そしていつも通り、私は診察をすませて夫と病院の外で合流する。

私が通っている病院はかなり狭い。待合室の椅子も3つしかない。

社会人スポーツをしている体の大きい夫は他の患者の為にも外で時間を潰して待ってもらっていた。

この日も終わってすぐ夫は病院がある雑居ビルの下で待っててくれた。


「おかえり。今日はどうだった?」

いつもと変わらない診察と処方を伝える。

「何か食べて帰ろうよ。銀座で高いけどちょっと今月は余裕あるしさ。」

私は夫を誘って銀座で早めの夕飯をとる事にした。


病院の近くにあるショッピングモール。

その中にあるカレー屋にした。

1500円以内で食べれる銀座にしては低価格のカレー屋は、私の体に嬉しいグルテンフリーでもあった。

私はアレルギーとかではないが、小麦等が入っているとニキビも出来やすくなるがそもそも体の調子が頗る悪くなる。


初めてきたそのカレー屋に、食べる事が好きな私達夫婦は気分が高揚しお互い饒舌になる。

店内にはカレーのスパイスが立ち込め空腹を更に促進させる勢いだった。


カレーが運ばれてきてからは無我夢中で二人で食べだした。時折、二人で微笑みあい目で会話をする。


新しい客が入ってきた。

男一人だったその客に何故か目が離せなくなっていた。

「どうしたの?」

夫が心配して私を見つめていたが、私は嫌な予感がした。







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