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彼の前でしたくありませんでした



しばらく南のほうでぶらぶらして、そうやって時間差を作ってから、この私も北へ向かおうと考えました。それに、クリスがあんなにも惚れ込んだらしいタミルナドゥがどんななのか、興味がありました。二度と名前を聞きたくない、憎い相手なのに、その彼が見て回ったところを後追いする私もまたどうかしています。というか、もしどこかで彼と遭遇して彼が謝るようなことがあれば、私は何ごともなかったかのように惚けて彼をゆるしたに違いありません、辛い仕打ちに傷ついた自分を隠すためにも。彼をゆるす場面を回避しようと、反対の方角にあたる南に進みました。


「説明したくて何度もメールしたんだけど、デリバー出来ないといって全部跳ねかえってきた」とでも言おうものなら、「え?そうなの?ごめんね、クリス。私のGmailアカウント、誰かにハッキングされたみたい。最近アクセス出来なくなっちゃって、お陰でエイミーとも音信不通になって困っていたの。インドのネットカフェからログインするのは危ないね」等のしらばくれ方を彼の前でしたくありませんでした。




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