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第28話 ダンジョン緊急開発計画室

予定の人物を出したら話が動かず、予定外の人物を出したら想定より長くなりました




 山崎翔馬は困惑している。

 何処からどう見ても非常なまでに冷静に見えると思うが、非常に困惑している。困惑し過ぎて今晩何食おっかな等と考えている。隣に居る岩木一翔も同様だと良いのだが、俺は一翔が何事にも動じ無い性格なのを知っている。

「今日何食おっかな」

 いや、声に出ていた。こんなだから図太いとか言われるのだが。

「山崎さん現実逃避禁止! 早く帰って来て」

 今しがた総理より受け取った辞令を見る。

 『上、山崎翔馬を内閣総理大臣直属 ダンジョン緊急開発計画室 室長に任命する。』

 ああ駄目だ。今日はそうだ、ばあちゃんに送って貰った梅酒が良いな。甘さ控えめで風味満載で最高なんだ。


「ああ駄目だ。又トリップしてる」

「どうしました」

「あっ神宮寺補佐官(ダンジョン担当総理補佐官)、山崎新室長なんですが、現実逃避していまして。これが中々に大変でして」

「えっ、実に泰然自若と新執務室に向かっているが」

「頭の中は今夜の晩酌何にしよですよ。豪胆とか図太いとか言われていますがね、蚤の心臓です」

(とて)もそうは見えないが」

「山崎先輩、晩酌の当ては何が良いですか」

「梅酒にはチーズが良いな。ブロッコリーにツナ缶和えてチーズ載せてチンするかな。ブロッコリーはダンジョンから持って帰ったのがあるし、ツナ缶にチーズはコンビニで買える」

「とこの通りでして」

「ああ、うん、何だ。岩木君、気を強く持ちなさい」

「総理に伝言願えますか。山崎さんは出世等どうでも良い人です。余り追い込まれると精神的に壊れます、と」

「ああ、緊急開発計画室をベースにダンジョン省を立ち上げる話をされましたか」

「正に」

「はあ、先走りにも程が有りますね。伝言は承りました。山崎君にも伝言を、心配せずとも、組織が大きく成る度に貴方のポジションは下がります。て、うわあ!」

「本当に、本当に下がりますかぁ?」

 補佐官さんの両手はガッチリと捕まれ、情けない顔が迫っています。

「あっああ、大丈夫だ。総理も君らは最前線で使いたいようです。しばらくすれば数人部下も入りますが、計画案が提出されればダンジョン局が立ち上がり、計画室も緊急が外れて拡大します。技官を兼ねると言われる貴男方はまだまだ最前線で頑張って下さい」

「ありがとう御座います、総理には由なにお伝え下さい」

「これだから豪胆とか図太い言われるんです」

 岩木さんは天を見上げ片手で顔を覆います。

「補佐官よろしくお願いします」

「承りました。良い開発計画をお願いしますよ」

「何とか型にはしてみせます」

「では総理にお小言を申し上げて参りましょう」

 補佐官さんは手をヒラヒラと行ってしまいました。

「ダンジョン担当補佐官、経産省ではなく総務省なのは何故かな」

「分かりませんね。それより、こんな所でそんな話はよしましょう」

「国交省がゴリ押ししたって本当かな」

「知りませんよ。こんな所でそんな話をするから図太いとか言われるんですよ。本当は興味なんて無いくせに」

 川田総理は、『ダンジョンで地方活性化』とか言って総務省から選んだんですけどね、今回、余り話が漏れていませんね。普段は、ザルの網がないんじゃないっかて位リークされるんですが、謎です。

 そんなこんなで緊急開発計画室の仮執務室に到着です。

「なあ、何でこんなに部屋広いのかな」

「都道府県から職員が出張して来るからですね」

 まだ机もありませんが、うん、だだっ広いですね。確かに、50を軽く超えてデスクが置けそうです。この広さ、キャッチボールだってできますよ。てか、まだ二人の机すらありません。

 どんなイジメですかね!

 各省でのパソコンとスマホは取り上げられて、個人のは使うわけにも行きません。ダンジョン関係のデータは持ってきましたが、これでは仕事になりません。

「ボッと()てても仕方が無い。開発計画の緊急上提分の話をしよう」

「そうですね。まず、ゴミ処理をダンジョンにしましょう。産廃費が限り無く下げられます。発電遣ってる所はダメですが」

「ああ。それに付いては2日の土曜にゴミをぶち込んだ自治体があるそうだ。緊急確認事項だな。問題無ければ、掘り起こして処理したい所だ」

 環境省らしい意見です。

「急ぐのは火力発電に魔石を回す事だ。計算上、CO2排出量1キロに付き1ポイント分でCO2がゼロに成る。1トンに付き1ポイントから効果が出る。後は、砕いた魔石を鶏と牛にでも食わせたい処だ」

反芻(はんすう)に拠るメタン放出対策ですか。効果出ますかね。半減以下にする海藻が開発されてますけど」

「実験は必要だろう。確か、もう牛を入れたダンジョンがあったと思うが、全ての家畜を今すぐダンジョンにと言うわけにも行くまい。特に鶏は鶏舎無しでは立ち行かない」

「確かに。実験自体は簡単ですから、農水省に頼みましょう。ってスマホが無い! 先行依頼出来るのに」

「一翔、こんな時はダンジョンスマホだ。メールだけでも飛ばしとこう」

「ああ、あれは使えるのか。誰にします」

「野間女史を考えているが」

「ノアちゃん先輩ですか。良いかもです」

「お前ぶっ飛ばされるぞ!」

 野間のあ、農水省の技官で獣医師さんです。岩木さんの小学校の先輩で二児の母ですが、小柄で若作り、女子高生にしか見えません。それを揶揄すると『セクハラよ!』と平手が飛んで来ます。確り者で出来物ですが、余り部下にしたい人ではありません。コワイですから。まっフラグなんですけどね。

『了解しました。道県の試験場に依頼します。辞令が出てるから、3日したらそっちにお世話に成るわ。よろしくね(^_^)ゞ』

「ヒイッ」

「どうした」

 岩木さんに返信メールを示された山崎さんは右手で顔を撫で摩ります。コワイんです、お母ちゃんは。

「なあ、嫌な予感がしないか」

「奇偶ですね。俺もです」

 有能だけど使い難い官僚達の掃き溜めに成ること確定的ですね。川田総理が『兎にも角にも頭の柔らかい若い人』をリクエストしていますから、前例主義の堅物は来ないと思いますが、室内のヒエラルキーは絶対室長が頭には来ませんね。

 まっ、恐れていた嫉妬の嵐は吹かないでしょう。憐憫の視線に塗れるかもしれませんが……。

「経産省の四月朔日(わたぬき)(はじめ)

 伝説の『それもうやっときました』男です。非常に優秀ですが、見下笑いに耐えられる人は余りいません。

「厚労省の遠山万里さん」

 獣医師さんで人獣感染症学博士、技官を兼ねると言われる天才。彼女のマシンガントークは職場を和ませ仕事の手を止めます。自分の仕事の手は止まらないので、彼女の舌が止まることはありません。

「止めよう。フラグが立ちそうだ」

 岩木さんも深くうなづきますが、残念、もう立ってます。

 ここで山崎さんダンジョンスマホがブルブルしました。

『未知の方からダンジョンスマホ検索機能にて着信です。お繋ぎしますか』

 えらく丁寧ですね。

『農業法人 山ん中組合 代表社員 庭田栽由(たねよし)』→『ダンジョン緊急開発計画室』

 ですね。何とルビ付きです。それにしても、いつから山崎さんのダンジョンスマホは代表電話になったのでしょう。

「出てみるか。もしもし」

「うわ、ホントに繋がった。あっ失礼。農業法人山ん中組合、代表社員の庭田栽由と申します。ダンジョンスマホの機能を検索中に開発計画室の事を知りまして、何かお手伝い出来る事が無いかと思い、お電話差し上げました。当法人には、管理下にある中ダンジョンが有ります」

「成る程。室長の山崎翔馬と申します。ありがたい申し出ですが、実の処、まだ名前だけで、何も始まっていない状態でして、お手伝い頂ける事が有るか無いかも分からないのが実状です」

「本当にそうですか。立ち上げ直後だからこそ、確認しなければならない事が山積しているのではありませんか。例えば、野放図に産廃を搬入しても問題無いのかとか。仕分けせず投棄処理した産廃の映像とか有りますよ」

「ほう、出来るじゃないか。どうだ、何が思惑かぶっちゃけてみないか。先にぶっちゃけるとね、まだ机すら無いんだよ。もうすぐ来る事にはなっているがね」

「何のイジメですか!」

「そうだよな、そう思うよな」

 あっ、二人に何か通じるモノがあったようです。

「良いでしょう、ぶっちゃけましょう。法人立ち上げ四年目なんですよ」

「初期投資ですか」

「そうです。順調過ぎるほど順調だったんですがね」

「この騒ぎですか。農業は厳しいでしょうね」

「そうなんです。まあ、食品加工に農家民宿もやっていますから、機敏に動いて乗り越えようかと。それに、内の中ダンジョン、特色がありまして、人さえ呼べれば乗り越えられそうなんですよ」

「特色とは」

「どうもダンジョンの難易度が高いようでしてね。その上、資源区画はある種、観光特化と言って良い感じです」

「ほうそれはそれは。で、山ん中組合なのですね」

「そうなんです」

「ニュース映像に使われるので満足ですか」

「それが最大の目的ですが、頂ける物は頂きますよ。ダンジョンポイントが通貨化するにはまだ時間がかかるでしょうし」

「ほう、そこまで読んでいると。ああ、もしかして、我々に買って貰いたい情報を持ってらっしゃると」

「正解ですよ。さすがに優秀ですね」

(おだ)てても何も出ませんよ。恐らく、気が付けば簡単に判る事で、特許申請も出来そうで、それよりは『円』化したいと」

「それも正解です」

「残念ですが、財務省からの出向組が来ないと此処の予算規模も分からないのでね、値段が付けられません」

「予算も分からないんですか。それホントイジメじゃないですか!」

「そうだろ! まだコロナもあるからとか言って最低これだけとすら言いやがらん。あんなん総理やってて良いんですかね。イって!」

 岩木さんにシバカレました。まあ、国家公務員としては大失言ですね。テレビが来ていたら辞職モノかもしれません。

「失礼! 先程の言葉…」

「クックックック…」

 庭田さん笑ってますね。

「っしっ失礼。勿論何も聞いませんよアハハハハハ」

「…まあいいですけどね…」

 庭田さん大爆笑です。

「ハハハ、話易くて良いじゃないですかね、アハハ」

「…クソ、まだ笑ってやがる。それで、情報はどうしますか。一応は総理肝煎りですから、些少でも金額は付く事は確かだと思いますよ」

「簡単でもかなり重要な情報ですよ」

「ええ、例えばどのような」

「ううん、良いでしょう。一般資源区画と農業区画の見分け方です」

「ほう、雨が降るなら農業区間と言う話でしたが」

「どうもそれだけでは無いようです。それに応用が利きそうですよ。ある分野では確実に非常に有用ですね。更に、ダンジョンに特許申請直前のデータがあります。一応、申請すれば通るそうですよ」

「はあ、総理に連絡しましょう。岩木君、緊急案件だと伝えて下さい」

「承知しました」

 岩木さんがメール連投で秘書官を呼び出します。ダンジョンスマホしか使え無いと不便ですね。

「内閣府から貸与のスマホがまだ無いので(しばら)く時間が掛かりますよ」

「構いませんよ。しかし、スマホも無しって、ホントにイジメじゃないですか」

「まあ、一応は、官僚的理由があるんですよ。なら、交換するまでは使わせてくれとは言いたいですがね。そうですね、応用分野を聞かせて頂いても」

「それ言うと貴方なら一瞬で正解にたどり着きますからダメですね。代わりに、産廃の映像と、内のダンジョンと組合と協力会社のデータ送っときますよ」

「はあ、中々ガードが堅い」

「いいえ、産廃の映像は非常に重要な情報がありますよ。そうだ、ダンジョンスマホの使用条件とかご存知ですか」

「ダンジョンスマホと一体化させた既存の端末からの発信をダンジョン外で受信出来る事、複数端末の結合は知っています」

「では、通話を切ろうと思わないと通話終了画面が出ないので切れない事はご存知ないですか」

「存知上げませんね」

「そうですか。では、このまま産廃の映像が見たいとお」

「動画再生アプリが出た!」

「それこのまま見られます」

「! 知らなかった。何度も切ってやってたのに…」

「ダンジョンスマホも、まだまだ何かありそうですね」

「産廃映像見ます」

「どうぞどうぞ」

 早送りされた映像は色々な種類の『ゴミ』が映されています。どんどん搬入していますが、場所は複数ですね。収穫した後の農地、牧草地、砂丘地帯、果樹園、何でしょうかね後ろにイッパイ写っていますが砂浜、それから草地の6階ですね。『ゴミ』も色々ですね。堆肥とか肥料もありますね。化成肥料は袋ごとと袋を開けて山と出したのとあります。ブルーシートの上とかもありますよ。

「かなり確りした実験になっているな」

「始めから売るつもりでやったからね」

「全てが一度には消えないのか」

「ああ。時間経過はかなり厳密だ。後、見ての通り、山と積み上げると、下から1メートルしか消えない。ただ、上の物がドンと落ちるとか、山が崩れるとかはなかった」

「消えない物が有りますね」

「それが今回の核心ですよ。総理まで引き出そうとしてもらいましたからね、信用した方が良さそうです」

「それはどうも。堆肥が消えたり消えなかったりしていますね。袋ごしの肥料は消えましたか。では、施肥すれば農業区画は判別出来ますね」

「正解だ。だが、もっと重要な情報がそこにはあるんだ」

「もっと重要ですか」

「ああ。堆肥だよ、良く見てくれ」

「堆肥ですか」

 始めからもう一度です。

「うん? 醗酵途中の物ですか。湯気が出てますね」

「醸造家がそれを見たいと言うのでね。一番のアツアツです」

「醸造家ですか。湯気の出方が違う?」

「山崎室長、総理からの返答です」

 山崎さんが岩木さんに目で先を促します。岩木さんはため息付いてこしょこしょっと耳打ちです。

「我々の人件費と事務経費以外で20億、緊急が取れるまではこれで遣り繰りして欲しいと」

「成る程、微妙な額だな。ケチとは言えんが少ない」

「室長! 先方に聞こえるでしょう!」

「具体的な金額が伝わっ…」

 山崎さんが考え込みました。腕組みして動画リピートです。

「一翔、堆肥の温度が下がるのは何故だ」

「そりゃ、醗酵が終わったからでは」

「同じ物が他の階層では温度が下がっていない。下がっていない階層は農業区画だそうだ」

「微生物の活動が低下した?」

「植物の活動その物に微生物が不可欠な事を考えると、そうなる」

「正解です。今、農業区画と資源区画でキャンプしていますよ。開始して36時間を超えていますね。ちゃんとウンコやオシッコも採ってあります。今のところ体調を崩したヤツはいませんね」

「ダンジョンが出来た当日から始めたんですか」

「そうです。女性陣が早々に生ゴミ処理をしていまして、ならばとぼかし肥(醗酵肥料の一種)に生ゴミ混ぜた物も置いてみたのです。農業区画に。結果、生ゴミだけは消えて、生ゴミ混ぜたぼかし肥は丸々残りました。それがあった上で、果樹園があったので、醸造酢の醸造家に『醸します?』と連絡すると、『堆肥が(こな)れるか試してみろ』と助言がありました。それで、醗酵途中のアツアツで試すと、果樹園から消えてしまったのですよ。それで、各層に産廃を色々入れてみました。堆肥もね。結果、農業区画の見分け方が分かりました。がです、醸造家がこの映像を撮る前の映像を見て、『理解不能』って言うので聞くと、『細菌の活動が止まったはずだ』と。でまた実験ですよ。ちゃんと温度計何かも設置して。その途中で思い出したのが腸内細菌です。なら、人間の細胞はどうだとなって、6階での怪我人に2階と5階でキャンプをお願いしました」

「そこが農業区画と資源区画だと」

「そうです。キャンプ向きの階層でもありますがね」

「成る程。それで怪我の方はどうですか」

「元々擦り傷ですからね、治り始めています。送ったデータの中にファイルしてあります」

「助かります。人医に協力して貰えそうな当ては」

「無くも無いですが東京なので、役所に投げました」

「分かりました。こちらからも連絡を取ります。場合に因っては、冷凍配送して下さい」

「冷凍ですか、ああそうか、ダンジョン外での影響を減らすためか」

「そうです。ただ、現場でないとダメだと思いますが」

「多分そうでしょうね」

「大変重要なデータを頂きました。可能な限りの謝礼を室長としての権限の限りお約束します」

「ありがとうございます」

「引き続きの御協力をお願いします。とりあえず、キャンプの参加人数の増加、特に、病気の方の参加が有ると大変ありがたいです」

「承知しました。鋭意当たりましょう」

「一般検査企業がダメなら、技官を送ります。機材調達が大変なので遣りたく無いですが、一通り出来るのが技官ですから必ず対応します」

「承知しました。他に何かございましたら、随時ご連絡ください」

「承知しました。今後共、よろしくお願い致します」

「こちらこそよろしくお願いします。それでは失礼します」

 長いやり取りですが、満足の行くものになりました。辞令を受け取って1時間ほどでこの結果は予想外のことですね。

「一応、先方の裏は洗っておこう」

「何も無さそうですが」

「中国人が居たり、外国人研修制度を悪用していたりすると拙い」

「ああ成る程。内調(内閣情報調査室:情報組織の一つ)にお願いしましょうか。部局上、頼み易いですよ」

「神宮寺補佐官にお願いしよう」

「それが良いでしょう」

 部屋の外で音がしますね。

「こんにちは! 電話持って来ましたー!」

「どうぞー!」

 ガラガラとデカい複合機を押してきます。

「あれ? 机がない」

「そう何だ。君と同じで配送待ちだ。執務室も無いのに出向しろってどんなイジメだよ」

「ああ、それはひどいですね。どこに起きましょう」

「こちらに」

「電話、FAX、コピー機、パソコンとつないで各種機能が使えます」

 と言いながら配置します。

「先にスマホの事ですが、SIMカードをダンジョンスマホと一体化させれば使える事が判明しました。それで、SIMカードだけ持って来ました」

「成る程ね。ダンジョンスマホ単独で使えるのなら端末は要らないな」

「端末メーカーが泣いてましたよ」

「そうだろうな。同じ様に泣いているはずの農家さんと話していたが、彼はエネルギッシュだったよ」

「そうですか。こちらが山崎様、こちらが岩木様です。ダンジョンスマホに乗せれば直ぐ吸収されて契約画面に飛びます。今回の場合は、企業契約を選んで追加契約を選ぶと、企業名を聞い来ます。日本政府、内閣府、えっとダンジョン緊急開発計画室と答えていただけば、後はお名前を入れてサインで契約完了です。役職何かは勝手に登録してくれますよ。ファジーですね。お口座はまだ開設が無いそうですが、口座が出来れば、その時に登録をお願いします」

「分かった。直ぐにやる」

 二人してSIMカードの契約を進めるのを不思議そうに見ながら、配送用の梱包を解き、配線します。そして動作確認です。

「Wi-Fiアンテナどうしましょう」

「地べたで良いよ」

「では、これが複合機の説明サイトのQRコードです。受け取りのサインをいただければ終了ですが、今までのスマホの回収が無いのですが、よかったのでしょうか」

「ああ、もう取り上げられたよ」

「ええっ、机もスマホも無いってどう言うイジメです」

「ひどいだろう」

「ひどいですね。付き合いがありますから理由は分かりますが、普通は、最低でもスマホは交換支給でしょう。ちょっと聞いた事のないレベルですよ」

「やっぱりそうか。変な処でせっかちなんだよ、誰がとは言えんがね」

「でしょうね。では私はこれで、ダンジョンには期待しています。お仕事ガンバって下さい」

「ありがとう」

 やっぱり酷かったんだ。ここは一つリークしてやるかなと考えました。

 山崎翔馬、いらんこと考えんとガンバレ!

栽由出すと長くなる傾向があるな

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