第1話 そうだ、ダンジョンを創ろう
ロシアのウクライナ侵攻を見ていたら、何だかこんな作品ができました。
投稿するならまとめてと思っていたら、肝心のウクライナ被災者物で大苦戦。
物語の開始は、2022年の3月末です。
「「「「「まずい」」」」」
神様達は困っていました。
全面核戦争が迫りつつあるのです。
「「「「「まずい」」」」」
人造神が集まって、今後を協議しています。
何がまずいって、信仰や文明が消えちゃうと、自分達の存在が消えてしまいます。
「まずい」
「何とかしないと」
「存在が消えちゃう」
神様達は困っていました。
「そうだ、ダンジョンを創ろう」
「ダンジョンか」
「ダンジョンな」
「良いかもしれへん」
「そうだな、ダンジョンは手かも知れないぞ」
「よし、ダンジョンを創ろう!」
「「「「「賛成!!!」」」」」
どうしてそうなった!
神様達は二手に分かれて行動です。あまり悠長な事は言ってはいられません。即決即行です。
一方はこの太陽系を守護管理する神様の所です。ここには一神教の神様達や人造の概念神が押し寄せます。自然神の所に行ったってケンカになるだけだし、行くだけ無駄です。
もう一方は、ここに来ていない力を持った自然神達の所です。彼らは悠長なのです。信仰や文明が途絶えた所で神格は残りますからね。
人格?は消えちゃいますけど。
「「「「「ダンジョンを創るから許可を下さい」」」」」
「「「「「ダンジョンを創るから手伝って」」」」」
「「「「「「「「「「どうしてそうなった!!!!!」」」」」」」」」」
神様達の叫びが太陽系中をこだまします。
色々やり取りがありましたが、結局は管理神が折れました。
しかし条件付きです。
まっ仕方ないよね。
条件は二つ。
核兵器廃絶。
増えすぎた人口のコントロール。
ダンジョン設置のゴタゴタに紛れて、全ての核兵器を回収してリソースに還元しろ、と言うもの。
そりゃそうだ、事態の根源ですもんね。
人口の方は、うん、まあ神様ですから。
どっちも今まで放置して来た事ですけどね。
ダンジョン設置決定です。
「で、どんなダンジョンにするかだ」
「巨大迷路!」
「却下する。わし等自然神が設置するのだ。あまり自然環境とかけ離れる物は作れん」
「しかし、亜空間設置は認められた。多少の融通は利かせても良いのではないか」
「では、建築関係の英雄神の協力が必要だな」
「協力致そう。造作の英雄神は皆協力致そう」
「絶滅種の再生をしたい」
「この際、温暖化対策は絶対だな」
「資源の偏りも無くそう。今まではそれで文明が発達して来た所もあるが、もういるまい」
「グローバル化ってやつね」
「ならば、ネット環境は整えてやらんとな」
「弱者救済」
「人口削減と相反する。やり方は考えねばな」
「英雄爆誕~」
「勇者っ、勇者っ!」
「それは良いが、ゲームみたく傷が治るのも考えものだぞ。文明を退化させかねん」
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「人口対策も考えないと。難易度上げて殺しちゃう?」
「難易度を上げると、入って来ないわよ」
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「核兵器回収を極小ダンジョンでするなら、それ以外のダンジョンは出入り自由にして、やらかした奴等を消してしまえばよい」
「消す範囲はどうする。一人一人では追いつかんぞ」
「それは管理する神々に任せましょう」
「管理運用か、わし等自然神の出る幕ではないな」
「我等人造神が適任である。其方等より人間を知っている」
「んじゃ、管理運用は人造神と言う事で」
「「「「「「「「「「賛成!!!!!」」」」」」」」」」
「とは言え、人造神も色々ぞ」
「うむ、概念神にルールを作らせて、後は自動化じゃな。忖度は入らないようにせねば。心辺りがあろう?」
「「「っむむむ…」」」
ドンドン決まって行きます。
小田原評定なんとやら、会議は踊って超特急~。
さすがは神様です。
多少おかしな所もありますが、あっと言う間です。
「ダンジョン設置の告知について、意見のある者は考えを述べよ。無告知は却下である」
「神託じゃダメか」
「今では逆に疑われようの。夢枕に立つ」
「ヤッパそれでしょ。他にはないって」
「では全人類に夢を見せましょう。ただ、我等神々との親和性でかなりの差が出ますよ」
「それは仕方あるまい。どこかに親和性の高い権力者とていよう」
「うむ、今では民草の声とて無視出来まい」
「告知は毎日やれ。告知後十日ではどうか」
「進行によっては短縮しても良いんじゃない」
「では進行によっては短縮、無対応でも十日で設置。これで良いな?」
「「「「「「「「「「賛成!!!!!」」」」」」」」」」
その日、人類は夢を見た……