夢の足枷
高校時代の作品です。
香ばしい青春の匂いがしてます(笑)
曇った空は思いのほか低くて 手が届きそうだった
優しく降る雨は信じられない程 静かで
だから思わず 雑踏に耳を覆った
手の中の風船は雨の中でも飛べるのに
それを縛る僕はまるで足枷みたいに
道路に転がったままで
僕は夢の足枷 大空を望みながら
その羽根を縛り付ける
灰色の空の下 いつもより早く感じる人波に
僕はいつの間にやら呑み込まれて
静かに雨に打たれてた
羽根を休める小鳥たちは遥かな空を挑むのに
僕はただ濡れていて
足元を見つめる それだけで
僕は夢の足枷 大空を望みながら
その羽根を縛り付ける
大人は馬鹿だと笑うけど
子供はなにかを見つめてる
昔もきっとそうだった
夢の在りかを見つめてる
僕は夢の足枷 飛べないことを知っている
それでも飛べると信じている
お読み頂きありがとうございましたm(_ _)m