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いつか夢見た泡沫世界  作者: ユウキ
プロローグ
5/11

観察少女と婚約者

島巡り、始めました。

更新遅くなったらごめんなさい


「旦那様、ロータス様がお見えになりましたよ」

「おぉっ来たか!」

「・・・・・・・・あの、旦那様? アイリス様は・・・?」

「・・・い、いやー、それがさ? ちょーっと良いとこ見せようと思ってウチの領土について教えてたんだけど、なんでか途中からこうなっちゃって・・・・・」


「・・・いや、これは単純に技術の問題か・・・・・いや技術がなくても生物学と植物学に詳しい人間さえいれば大分・・・・・(ぶつぶつぶつ)・・・」


「・・・・・あの・・・アイリス様、今朝から大分様子が変に思いますが・・・大丈夫なのですか?」

「だ、大丈夫なんじゃない? 熱があるわけではないし・・・」




   ☆ ☆ ☆





「悪い、待たせたなロータス!」

「おぅ、随分待たされたぞサーシス!」

「いやいや長い事待たされたのはこっちの方だっての。約束してから何年経った?」

「さぁな。だがこうして本当にあの約束が果たされる日が来るとは夢にも思ってなかったがな」

「まったくだ」

「「ははははははっ!!」」


 ラビエガーダ邸前、そこでは身なりの良い男たちが笑いあっていた。

片方はお父様、そしてもう片方のお方がロータス様だ。お互い忙しくなっていたのか、会って話すのはかなり久しぶりらしい。お互い積もる話もあるだろうし、これは長くなりそうだなぁ。

 ちなみに私はなんとなく恥ずかしいような、怖いようなといった微妙な感情で、最初からお父様の足にずっとしがみついている。コミュ障だからしょうがないね。


 ・・・・・なんか思ったよりも話長そうだなぁ。折角だから周囲を観察してみようか。

ウチはいかにも貴族のお屋敷です、というような赤レンガ造りの洋館だ。個人的に自慢なのは中庭かな。結構広くて綺麗な花々で溢れた庭園は私のお気に入りスポットだ。残念ながらここからでは見えないけど。

 そういえばお父様たちについての描写をまだしていなかったか。

お父様はお兄様と同じ銀色の髪をしている。身長も結構高い方なんじゃないかな?

優しそうで、親しみやすい性格とオーラを身にまとっているような好青年だ。

 対してロータス様は現役騎士団長というだけあって、いかにも屈強そうだ。

お父様と対をなすような金色の髪。服の上からでもわかる程体が鍛えられているが、決してむさくるしいとは思わない。なんでだろう、イケメンだからかな?

 彼の背後にはお付きの従者が何人か立っている。その一挙一動が全て精錬されているあたり、従者としてのレベルは相当なものだろう。彼らの更に奥には彼らが乗って来たであろう馬車がまだ停まっているのが見えるが、これはもう”豪華”というしかないね。これ以上の説明は不要!

 そしてロータス様の隣には私と同じくらいの少年が物凄く不満そうに立っていた。もしや・・・?


「・・・ん? なあサーシス、もしかしてその子がアイリスちゃんか?」

「あぁそうだった! そういやまだ紹介してなかったな・・・ほら、アイリス? 恥ずかしがってないで挨拶しなさい」

「ふぇっ!? あ、えっと・・・その・・・・・」


 ちょっ、お父様!? いきなり会話切り上げて紹介させるんじゃないですよ、びっくりしたでしょ!?

あぁえっと貴族の挨拶ってどうやるんだっけ!? 確かスカートつまんだりとかするんだっけ!?

ええぃ分からん! とりあえず失敗しても恥ずかしかったからで済ませる! やるんだ私!!


「アイリス・ラビエガータと申します。よ、よろしくお願いいたします」


 そう言ってペコリと頭を下げた。

貴族としては大分違う気がしないでもないが、その後すぐお父様の背に隠れたからこれで誤魔化せてくれ頼む。


「おぉ? アイリスちゃん、すっごい恥ずかしがり屋か?」

「いやー、前まではそんなんじゃなかったんだけど・・・・・どうしたんだろ、本当・・・」

「え? アイリスちゃん何かあったの?」

「い、いやなんでも??? そっ、それよりお前んとこの子も挨拶しろよ、顔合わせだよ今回?」

「お、おう・・・そうだな?」


 ごめんなさいお父様ありがとうございます。

ロータス様は疑問に思いつつもこの話題から離れてくれたようだ。脇に立っていたこの肩を叩いて挨拶を促す。


「・・・・・ハイドランジア」


 それだけ言うと、少年はふいっとそっぽを向いてしまった。

えっ、ちょっ、マジで? それで終わり?? 私たちだけでなく、後ろの従者さんですら全員がぽかーんとしていると、慌ててロータス様が説教を始める・・・が、どう見ても聞いてない。

 あれー? なんかこんな感じの空気、さっきも見たような気がするぞー?


「あー・・・えっと、その・・・・・・お互い、大変だなっ!」


 それはどういう意味ですかお父様。

そう思ったけど心当たりがありすぎるから聞くのをやめた。

ハイドランジア・・・紫陽花


時々こいつらのことを、ハイドラン『シ』アって書いたり、

ラエビガータをラレビ『ガ』ータって書いたりしてしまいます。


なぜなら本人すらよく把握してないから!!

まぁ今後はあまり出てこないので気にしないでください。紛らわしくて本当申し訳ない。

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