章末 第5章終了時の登場人物紹介『鴉羽』
情報量が多くなったので、今回から人物紹介の形式を少し変更しました。
雨霧阿頼耶
誕生日 :???
年齢 :17歳
性別 :男性
種族 :人間族 → 半人半龍
身長 :170センチ
目の色 :漆黒色
髪の色 :漆黒色
魂魄等級:凡人クラス
人物紹介:
五〇〇〇年前にアストラルを救った救世主である『大帝』アドルファスと『聖騎士』ミシェル・ローランの息子。自他共に認める平凡な見た目をしている少年で、『聖書の神』からも『彼らの息子とは思えないほど才能がない』と言われるくらいには凡庸。
六年前の満月の夜に“あの子”へ、自身の行動原理である『どうしようもない理不尽を前にただ泣くことしかできない誰かを救う』という誓いを立てた。
その行動原理に基づき、かつて椚優李の痴漢・ストーカー被害と姫川紗菜の借金問題を解決して救ったことがある。他にも岡崎修司やパトリシア・ミラーなど、何人もの人を救ったことがあるようだが詳細は不明。
一七歳の誕生日に【勇者召喚の儀式】に巻き込まれる形でアストラルに渡ることになった。
ダンジョン遠征の際には黒龍カルロスと激闘を繰り広げ、偶然手に入れた龍殺しの魔剣『バルムンク』にてカルロスを打倒。生き残るためにカルロスの魂と融合することで半人半龍となる。ダンジョンを脱出してからはセツナと合流を果たし、フェアファクス皇国フレネル辺境伯領カルダヌスで冒険者パーティ『鴉羽』を結成して冒険者活動をしている。
妖精王国アルフヘイムでは瘴精霊との戦闘の最中に、母親が残した聖剣『デュランダル』を受け継いだことで、阿頼耶は自分を救世主の息子であることが証明された。
セツナ・アルレット・エル・フェアファクス
継ぐ名 :セツナ《ビリー・ザ・キッド》アルレット・エル・フェアファクス
誕生日 :???
年齢 :16歳
性別 :女性
種族 :人間族
身長 :157センチ
目の色 :青色
髪の色 :黄金色
魂魄等級:偉人クラス
人物紹介:
長い黄金色の髪と大空のように澄んだ青い瞳が特徴的な少女。『最年少魔導士』という称号を獲得しており、阿頼耶の知識から新たに魔術をアレンジしたり、相当な訓練が必要な『一つの術式を複数の術者で制御』する高等技術をぶっつけ本番で阿頼耶に合わせてみせたり、ダンジョンの転移魔法陣の一部を解析したり、聖戦時代の術式を修復したりなど魔術に関して天賦の才を持っている。『魔道の申し子』として世界的に有名。
フェアファクス皇国の第三皇女という高貴な身分だが魔術の才に加えて銃術の腕もかなりのものであるため、皇女という立場でありながら手練れの魔術銃士という変わり種でもある。
魔術学園で実施された実地研修で悪魔と遭遇して呪いを掛けられるも、阿頼耶の奮闘により呪いから解放される。しかし呪われた経緯についてはいまだ謎が多い。魔術学園で魔術言語を始めとしたさまざまな言語を学んでいたためルーン文字以外にも、天族が使うエノク語や神族が使う聖刻文字の他、レウコテス西方大陸以外の大陸で使われている全ての言語をマスターしている。
阿頼耶のことを『先輩』と呼び慕っており、誰が見ても明らかなほどの恋愛感情を彼に向けている。ただ、一緒に寝たり腕を絡めたりとスキンシップが多く、また風呂を覗かせようとしたり逆に覗こうとしたりと過激なアプローチも辞さない傾向がある。そのくせ阿頼耶からされるとテンパってしまうところがある。
ダンジョンから脱出した阿頼耶と合流を果たし、フェアファクス皇国フレネル辺境伯領カルダヌスで冒険者パーティ『鴉羽』を結成して冒険者活動をしている。
妖精王国アルフヘイムでは瘴精霊との戦闘の最中に『選定者』になり、アメリカ西部開拓時代に活躍した早撃ちの名人であるビリー・ザ・キッドの力を受け継いだ。その影響で【聖銃適性】スキルを獲得し、聖銃『サンダラー』を使えるようになった。
ミオ
誕生日 :2月22日
年齢 :14歳
性別 :女性
種族 :獣人族/人猫種
身長 :135センチ
目の色 :胡桃色
髪の色 :胡桃色
魂魄等級:偉人クラス
人物紹介:
ミディアムヘアにした胡桃色の髪と瞳が特徴的な少女。身長は低く小柄で、阿頼耶の胸くらいの高さしかない。【獣化】と【雷帝招来】というユニークスキルを二つ獲得している貴重な存在で、魔剣『モラルタ』と『ベガルタ』を使って戦う双剣士。
顔色や声色がほとんど変化しないほど感情の起伏が乏しい性格をしているが、感情そのものは人並みに持ち合わせているので、単に感情を表に出すのが苦手なだけ。
両親とはすでに死別しており、親戚に引き取られたがユニークスキル持つであることを妬まれてあまり良い扱いを受けなかった。挙句、借金の形に奴隷商人に売られてしまって運悪く野盗に捕まったが、阿頼耶とセツナの手によって救い出される。
身柄を保護されてからは阿頼耶に基本的な剣術の手解きを受け、住んでいたルーク村の住人たちが違法奴隷として売られるのを防ぐために阿頼耶たちの手を借りて救い出すことに成功。魔剣『モラルタ』と『ベガルタ』をその時に入手し、【魔剣適性】スキルを獲得する。この事件をきっかけにルーク村の住人たちとは徐々に関係が修復されつつある。
表情が変わらないため分かりにくいが阿頼耶には好意を寄せており、尊敬を込めて彼のことを『お師匠様』と呼んでいる。加えて、よく【獣化】スキルで子猫状態になってスキンシップを取っている。
事件後は阿頼耶たちの所に残ることを望み、そのままフェアファクス皇国フレネル辺境伯領カルダヌスで冒険者活動をしている。
キュアノス東方大陸のヤマトで起こった事件では『六煌刃』の裏切り者である馬劉帆を倒し、所有権を認められた魔槍『ゲイ・ジャルグ』と『ゲイ・ボー』の所持者になる。
クレハ・オルトルート・クセニア・バハムート
誕生日 :2月22日
年齢 :227歳(外見年齢は20代前半)
性別 :女性
種族 :龍族
身長 :168センチ
目の色 :黄金色
髪の色 :素鼠色
魂魄等級:凡人クラス
人物紹介:
素鼠色の長い髪を三つ編み一本結びにして、龍族特有の瞳孔が縦に割れた金眼が特徴的な女性。最強の種族である龍族ではあるが、暗殺を得意とする暗殺者。
救世主と呼ばれた聖戦時代の大英雄の一人である『黒龍王』バハムートの曾孫で、龍国ドラグニアを統べる現黒龍王の娘。姫という身分ではあるものの、龍族全体からすると最弱クラスに分類されるため、弱肉強食が当たり前の龍国では無能扱いされ、父親からも見放された。
その後、龍国にいるのも嫌になって同じ境遇にいる仲間を連れて旅立つも、魔力不整脈という病に罹り、フレネル辺境伯領の元領主シーザーに仲間を人質に取られる。阿頼耶の活躍により、魔力不整脈を治してもらうばかりか仲間も救ってもらった。
この時の彼の姿を見て恋愛感情を抱くようになる。セツナほどではないが隙あらば暗殺者らしく阿頼耶を誘惑しようとする。
領主の問題を片付けた後は、自分が頭目を務める暗殺集団『灰色の闇』全員で阿頼耶たちの仲間になるが、何を思ってかクレハは彼のことを『兄上様』と呼び、それに便乗してメンバーも『兄様』と呼ぶようになった。
魔力不整脈の治療直後は魔力と龍力は使えなかったが、リハビリの甲斐あって現在は問題なく使用することができるようになり、龍化も行えるようになった。
セリカ・ファルネーゼ
誕生日 :???
年齢 :215歳(外見年齢は20代前半)
性別 :女性
種族 :妖精族/半森妖種
身長 :???
目の色 :翡翠色
髪の色 :翡翠色
魂魄等級:偉人クラス
人物紹介:
アップヘアーにした翡翠色の髪と瞳が特徴的な女性。風精霊のルルと契約を交わしている風の精霊魔術師にして弓術を得意とする魔術弓兵。スレンダーで貧乳だが、スラリと伸びた美しい脚の持ち主である。
父親は人間族であるためすでに亡くなっており、森妖種の母親は兄のダンデライオンに嵌められて仕事上のミスで投獄され、混血に対する偏見もあって二〇〇年近く孤独を味わうことになる。そのため出会った当初は諦観めいた死んだ魚のような目をしていてどこか無気力で陰気な雰囲気をしていたが、本来の彼女は物事を観察して冷静に状況を判断することに長けている。
阿頼耶たちの協力のもと、『ロビン・フッドの弓』を譲り受けて武闘大会に出場して勝ち進んでいったが、ブルーベルが解き放った瘴精霊に憑依される。だが阿頼耶たちの奮闘と、彼女自身が瘴精霊に抗ったことで憑依から脱することに成功する。
その経験を経て、彼女が元々持っていた素質が開花したことにより『精霊の愛し子』の称号を獲得し、アザレアから『名誉近衛侍女』に任命される。また冒険者パーティ『鴉羽』に恩義を感じていることもあって彼らに尽くしたいと考え、事件解決後はスカート丈の長いクラシカルなメイド服を着用するようになった。
阿頼耶に溜まりに溜まった感情を曝け出し、それを真正面から受け止めてくれたことをきっかけに彼に恋愛感情を抱き、彼のことを『ご主人様』と呼ぶ。
戦闘はもちろん、馬術、手芸、狩猟、弓作り、演奏、酒造、栽培、家事と手広くこなすことができる万能な女性だが、ペットとして飼っている人畜無害な蜘蛛の魔物であるフィル・アレニエを『ケダマ』と名付けていることからも分かる通り、ネーミングセンスはない。
椎奈
製造番号:『人工勇者計画』実験体417号
誕生日 :4月25日
年齢 :19歳
性別 :女性
種族 :ホムンクルス
身長 :162センチ
目の色 :淡青色
髪の色 :淡青色
魂魄等級:勇者クラス
人物紹介:
長い淡青色に髪と同色の垂れ気味な瞳が特徴的な、地味な印象の女性。鎖を武器に戦う魔術鉄鎖使いであると同時に【勇者禁獄】のスキルを保有する『禁獄の勇者』。また弱体化系スキルを多く獲得しており、敵を弱体化させて戦いを有利に運ぶ弱体化支援職としても優秀である。
注目を浴びたり人と目を合わせるのが苦手で、視線から逃れるように俯いたり、喋る時は吃音になったり、そもそも普段からフードで顔を隠したりと、おどおどとした内気な性格をしている。
ヤマト、ヤン獣王国、ジャウハラ連邦王国の三つの大国を始めとしたキュアノス東方大陸で活動する勇者だったが、実は三大国に支部を構える錬金術師ギルド『ゲノム・サイエンス』のギルドマスターであるアスランが主導する『人工勇者計画』によって生み出された人工勇者。
先代の『禁獄の勇者』四上縄郭の体細胞を使用して造り出されたホムンクルスで、九九人の実験体の生命力を自分と繋げることで勇者としての存在をたもっていた。
しかしそれも二〇歳までで、これ以上の犠牲を出さないためにもゲノム・サイエンスから逃亡し、カルダヌスで阿頼耶たちと出会って助けを求めた。
阿頼耶たちを騙し、自分を殺すことで計画を止めてもらおうとしたが、それを拒否されて戦闘で敗北。東方三大国とゲノム・サイエンスの双方を裏切ったマリアムたちによって、かつての魔王を復活させるための『核』にされた。
阿頼耶とセツナの奮闘によって解放された後は九九人の仲間たちの命を『賢者の石』と繋げて生命力を賄うことで延命させることに成功。椎奈も自分の命と【勇者禁獄】をそれぞれ『レージング』と『ドローミ』に繋げることで問題なくスキルを使える状態で生き延びることができた。
彼女が愛用していた『海魔烏賊の触鎖』は阿頼耶との戦闘で破壊され、【聖鉄鎖適性】スキルを獲得したのもあって武器は『レージング』と『ドローミ』に変わった。
事件後は公的な体裁を整えるために所有者を阿頼耶に変更して『鴉羽』に加入することになる。ちなみにこの事件がきっかけで、椎奈のみならず他の九九人のホムンクルスたちも阿頼耶に好意を抱き、誰が彼らと一緒に行くかで軽く揉めた。
テオドール・クロイツァー
誕生日 :???
年齢 :???
性別 :男性
種族 :巨人族/山巨人種
身長 :210センチ(縮小時)
目の色 :麦藁色
髪の色 :麦藁色
魂魄等級:偉人クラス
人物紹介:
白髪が混じった麦藁色の短髪と同色の瞳が特徴的な初老の男性。身の丈ほどある大剣と大楯に山巨人種固有のスキルを駆使して戦う楯騎士。絶滅危惧種である純血の巨人族で、西洋の騎士鎧を着用している。ユニークスキルの【山の息吹】や【山の威容】の他に【不動要塞】といった防御に特化したスキルや高い耐久値を活かす、味方への被害を抑える楯職としても優秀である。
体を小さくするスキルを使っても身長が二メートル前後はほど巨大な体をしており、渋みのある声をしており古臭い喋り方をする。
自らが忠誠を誓う『魔女』テレジア・エアハルトに長年仕えてきたが、ゲノム・サイエンスから襲われた時に重傷を負って死にかけてしまい、テレジア自らが虜囚になるという騎士としてあるまじき失態を犯してしまう。
テレジアを救い出すためにゲノム・サイエンスの命令に従って悪行に加担していたが、桜小路陽輪の即位式襲撃の際に囮役として帝都トウキョウの近場の山で待機していたところを阿頼耶たち『鴉羽』と遭遇し、戦闘になる。激闘の末に敗北してテレジアを救うことができなくなったと絶望したが、それを阿頼耶が手を差し伸べたことで希望を見出す。
椎奈が『核』として取り込まれて腐屍悪鬼が召喚されたが、阿頼耶の後押しの甲斐もあって手薄になった地下三階の保管庫に向かい、テレジアを救い出すことに成功する。
事件後はテレジアの救出に協力してくれたことに恩義を感じ、『目的もなく旅をするより阿頼耶たちと一緒の方が刺激的で楽しそう』という理由から『鴉羽』への加入を決断した。
テレジア・エアハルト
継ぐ名 :テレジア《キルケ》エアハルト
誕生日 :???
年齢 :???
性別 :女性
種族 :人間族 → 魔人
身長 :167センチ
目の色 :浅紫色
髪の色 :浅紫色
魂魄等級:英雄クラス
人物紹介:
上位種の一つである『魔人』を示す長い浅紫色の髪と目が特徴的な女性。無数のカラフルな薬品を使って自身の体を変化させたり、改造した煙管で調香した『香』を振り撒いたりして戦う、『秘薬の魔女』の力を受け継いだ魔女である。調香師・薬師としても高い能力を持つが、強化系スキルで味方の能力をブーストして補助をする強化支援職としても優秀。
どこか気だるげで面倒臭そうな雰囲気を出しているダウナー系の美女で、紫のカーネーションと黒い羽根で飾られた唾広の魔女帽子に、深い谷間を強調するように胸元が大きく開かれたロングワンピース、丈の長いマント、ネックレスやブレスレットといった魔術的な補助の役割を持つ装飾品など、まさしく絵本の中の魔女を彷彿させる格好をしている。
自身に長年仕えているテオドールと共に過ごしてきたが、ゲノム・サイエンスから襲撃を受けて自分を庇ったテオドールが重傷を負って死にかけてしまい、彼を死なせないために自ら虜囚になる。ただしゲノム・サイエンスの良いように使われることがないように自らに封印を施し、力を使えないようにした。
阿頼耶の協力でテオドールが自分を救い出した後、彼から事の次第を聞いて腐屍悪鬼の『核』として取り込まれた椎奈を救い出そうとする阿頼耶たちが戦いやすいように『死臭の香』や薬品によって体を変化させて露払いをした。
事件後はテオドールに手を貸して自分の救出に協力してくれたことに恩義を感じ、『目的もなく旅をするより阿頼耶たちと一緒の方が刺激的で楽しそう』という理由から『鴉羽』への加入を決断した。




