第36話 実パーティ依頼を受ける
この話は、いくつか書き溜めをした後に急遽追加した話になります。
いつも以上に会話の文がおかしいかもしれませんが、ご指摘等ありましたら、感想等で教えて下さい。
「こいつら、何がしたかったんだ?」
連行されていく連中を見ながら、実が首を傾げる。早苗も、どこか腑に落ちない様子だ。
「うーん、何でしょうね。私にもわかりません。」
「勿論私もわからないわ。」
早苗もミハルもわからないようだ。
「とりあえず、今日は戻りましょう。明日の朝もう一度こちらに来て、帰りながらでも行える依頼を探して見るのも良いかもしれません。」
「そうですね、それが良いでしょう。ミハルさん、戻りましょう。」
「ええ、戻りましょうか。」
「流石にこの時間は、依頼も多いね。」
結局朝もかなり早い時間に実と早苗はミハルにたたき起こされ、冒険者ギルドに来ていた。ミハルの言うとおり依頼がたくさん貼られているが、それを狙う冒険者も大勢居る。
「これは、女性が行くには辛くない?」
「できれば遠慮したいわね。」
「私は大丈夫です!」
ちょっと引き気味の早苗に対して、突っ込む気満々なミハル。こんなところで元男子らしさを出さなくても…と実は思ったが、それを口にするわけにもいかず、女性二人に目立たないところに居ることと、依頼書は自分が取ってくる事を告げ、筋肉ダルマ達の中へと突っ込んで行った。
「さて、どんなのが良いかな~。」
実は人ごみをするするとすり抜けて掲示板の前の方に立つと、そのうちのいくつかをピックアップした。一つは薬草採取で納品はどこでも良いというもの。確かにベアル王国の冒険者ギルドでも見かけた記憶がある。あと二つは討伐依頼で、一つはベアル王国方面に向かう途中の森に居るゴブリンの巣の殲滅、もう一つは同じくベアル王国方面に向かう途中に出現する盗賊の捕縛もしくは討伐だ。
「とりあえず三つとも持って行こう。」
実は三枚の依頼書を掲示板からはがすと、女性陣が待つ一角へ向かった。
「で、こいつらは何だ?」
「いやー、最初はナンパだったんだけど…。」
どうやら最初にナンパというか、自分たちのパーティに誘いに来たのは確からしい。だが、早苗がすげなく断り、リーダーは実である事を伝えると、そいつに勝ったら自分たちのパーティに入れと言ってきたらしいのだ。
「あの、この後ベアル王国に帰るんですけどねぇ。」
「そんなの知るか。勝負しろ!」
「そんなのに付き合う訳ないでしょう。あぁ、このどれかを受けるなら、一緒についてきても良いですよ。」
「ふん、どうせたいしたことない依頼なんだ…って何だこの依頼!」
「受ける為に持ってきたやつだよ。それで、どれ受けんだ?」
「…薬草採取なら。」
「それは、こちらのミハルさん用だよ。それにこれは他の依頼のついでだし。それとも、こちらの二つは受けれる自信がないと?」
「お前は受けれると言うのか!」
「受けれないものを持ってくる趣味は無いね。言っとくが、俺もこちらの早苗さんも『魔女』と『災害』に鍛えられたから、この依頼くらいはソロでもできるよ。」
「…『魔女』と『災害』の弟子なのか。ならば仕方ない。」
「おい、その二人はここ数年見てねーだろ。嘘じゃないのか!?」
「いや、『魔女』は最近オークの集団を殲滅したり、飛竜を一網打尽にしたりしたらしい。それにそいつらの名前だ。『災害』と同じく異世界人じゃないのか?」
アルテリアと浩子の二つ名は、国が変わっても有名だったようだ。それに、名前で異世界人と判断されたのも、何気に初めてだったので、実はちょっと驚いてしまった。自然と口調も丁寧になる。
「あぁ、よくお分かりで。」
「そりゃ、俺もベアル王国の人間だからな。」
ベアル王国の人間ならその辺の区別つくんだー、と実が思うのと同時に、確認したい事が増えた事に気付いた。
「じゃあ留学制度とかも知ってるんですよね。」
「勿論知ってるさ。俺は留学できなかったけどな。そういえば、今は留学の時期じゃないが、勝手に転移してきたのか?」
「いいえ、ちゃんと向こうとこっちの神様の許可はとってますよ。」
「そうか。最近ちらっと噂で召喚事故が発生したと聞いたからな。その関係者かと思ったよ。違うんなら良かった。」
「それっていつくらいの話ですか?」
「うーん、二週間かそれより少し前じゃなかったかな。」
「(ミハルさんの事故だな)そうですか。他に事故が無かったなら良いですけど。」
「他には聞かないから、多分大丈夫だろ。担当神様も変わったらしいが、前とは違ってちゃんとしてるだろうし、可愛らしい女神様だって話だしな。」
ミハルが顔を真っ赤にして俯いてる。きっと褒められて恥ずかしいのだろう。
「そうですね、俺も会ってみたいですね。では、受付に行ってきますので、俺らはこれで。」
「おう、すまないな。ほれ、俺たちも行くぞ。」
「…わかった。」
こうして、実達は三件の依頼を受注し、帰りの馬車に乗り込んだ。
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