No.74:男子ってバカですか?
川越『西口。村田、どうだ?』
西口『2回戦よりさらに状態はいい気がします。この雨の中大きなコントロールミスもすることもなく、変化球もよく決まってます。』
川越『だな。ベンチから見ていても同意見だ。ただ、』
西口『ただ………?』
川越『ボールの質が落ちてきたら代えることも視野にいれる。出来る限り翔真は投げさせたくないが。』
西口『はい。』
川越(とはいっても村田の調子は絶好調。このままいけばスタミナが多少切れても問題ない。押しきれるだろう。)
村田『しっかし、長いなー雨。』
酒井『気持ち切らすなよ。直政。ゲーム中だ。』
村田『もう中断して何分?』
酒井『うーん、25分くらい?』
村田『だよな。これ中止あるぜ。』
酒井『いや、無いな。高野連はどんなに天気悪くても強行するからね。特に県大会は過密日程だし。』
村田『ま、俺としても幻の14奪三振とかにはなりたくないから、どっちでも良いけどね。アイツらに俺のボール打てるとは到底思えねーし。』
酒井『油断大敵。』
村田『んなら少しは打って俺を楽しませてほしいね。名関には。』
慶野『翔真、手首どうだ?試合して悪化してない?』
大場『うん、まぁボチボチかな。万全とは言えん。かといってそんなプレーにも影響しない程度には回復した。』
慶野『このまま行けば、マウンドの可能性もある。出来れば監督としても投げさせたくないって言ってたけど。』
大場『別に。俺は行けといわれたら行くだけ。そこに自分の意見は挟まないつもりだ。』
慶野『流石、エースだな。』
大場『何だよ突然。今までも俺はそういうスタンスだったよ。』
慶野『ま、もっと点取れば余裕出来て氷室とかも投げさせられる。そうすればお前を休められる。』
大場『とりあえず、なんであろうと早く点もっと取らないとな。』
ザーッ!!ザーッ!!
佳奈『も~。なんか寒くなってきた~。』
千夏『風強いね。アンタ風にスカート捲られないように気を付けなよ。アンタみたいな美人はパンツ見せただけで男子の間で噂になるよ。』
佳奈『せ、先輩何言ってるんですか~!』
千夏『だから気を付けなって。』
佳奈『ウチなんて誰も見てないですって。』
千夏『分かってないね~。佳奈は。もっと男の視線に敏感になりな。』
佳奈『え?』
『いけよ!おい!行ってこいって!』
『ちょ、そのノリ止めろって!』
『マジで?行けば良いじゃんって!!』
『っておい見てるぞ!?これチャンスだよ行ってこい!』
『押すな押すな!!おい!!』
佳奈『え。』
『あ、あのー突然ごめんね。俺、2年の武田。良かったら、ライン教えてくれない?』
『アイツ言ったぞ!』
『ヒューヒュー!!』
『おし!もう一息!』
佳奈『え?ウチですか?』
『うん!めっちゃ可愛いから、名前は?』
佳奈『斎藤 佳奈です………。』
『へー佳奈ちゃんか!彼氏は?』
佳奈『そういうの居ないし要らないんで…。ごめんなさいね。』
『………。』
『あーフラれた!!』
『武田砕かれたぞ!!』
『アッハッハッハ!!』
『雨がいい描写になってるな!!ハハハ!!』
『ドンマイ武田!』
『あ、じゃあせめてラインIDでも!ダメ?』
佳奈『ごめんなさい。』
『2度目のノックアウト!』
『謝れ武田!』
『迷惑かけたんだから!』
『大変申し訳ありませんでした!では!』
『お前らのせいだからな!変な恥かいたろ!』
『当たって砕けただけだろ!』
『またいつかチャンスあるって!』
『落ち込むな武田!』
佳奈『男子って………バカですか?』
千夏『ああいう生き物だからね。ってか佳奈、ほんとに男の子に興味無いんだね。ラインIDくらい教えてあげればいいのに。』
佳奈『教えたところで意味無いかな~って…。さすがに酷いことしましたかね…?』
千夏『ま、佳奈らしいっちゃ佳奈らしいし、良いんじゃない?サバサバしてて。』
佳奈『もう。ウチらしいってどういうことですかぁ~!』




